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解体講習 2

グロ入ります、苦手な人は飛ばしてください


「基本的に大型だろうと小型だろうと解体の仕方は一緒だ、なのでホーンラビットとゴブリンで行う」


ヘンリーさんはテーブルの方に向かった、そこにはホーンラビットとゴブリンが置かれていた


「まずはホーンラビットの方から行う。

 こいつはハルが狩ってきた物かもしれんな、血抜きも十分に行われている」


それは、何とも奇妙な縁だな…

ん?こいつは演技で俺に一撃入れたヤツじゃないか?思い出したら腹が立ってきた


「先ほど大型の場合は血も素材になると言ったよな、そう言った場合は血を保管するための容器があると良い。

 無ければ、勿体ないが血は捨てるのが望ましい、そうしないと肉が売れなくなるから気をつけろよ?」


ふむふむ、なるほど


「実技は教えながらやる、ハル、そこにあるナイフを持て」


テーブルの上に用意されているナイフを手に取った


「出来るなら解体前に川に入れてるか魔法を使って十分に冷やしてから行うのが良いんだがな、無理な場合はそのまま行う。

 最初に雄の場合は睾丸を取る、次に雄雌どちらも持っている肛門辺りの匂いの元になる腺を取る、やってみろ」


ホーンラビットを上向きにすると男性器があった、こいつは雄だったので取らないといけない

たまたまにナイフを当てると、何故か俺の股間もキュってなったが、意を決して取った

次に肛門のあたりを確認すると腺ってこれかな?ヘンリーさんを見ると頷いたので正解っぽい

傷を付けないように気を付けて取り外しておく


「よし、次は内臓を取るぞ、胸の下、肋骨の下辺りから肛門までナイフを入れるぞ。

 この時、気を付けないと内臓が破れて中身が飛び散る。

 そうなったら肉は売れなくなるものと思え、わかったらやってみろ」


鳩尾辺りから肛門に向けてナイフを入れていく


「いいぞ、そのまま丁寧に行え」


少し時間は掛ったが、何とか無事に切ることが出来た

うえっ、内臓がキモイな


「腹を開いたら内臓を取り出す、内臓はナイフだと切れやすいが、引っ張る分には割と丈夫だから安心しろ」


あまり触りたい物でもないが、これをしないと解体にならないため、意を決して内臓を取り除いた


「よし、取り除いた内臓はこの桶に入れておけ」


おっけーと言うべきか、それはギャグですか?とツッコミ入れるべきか、ものすごく悩んだが何とか耐えた…凄いぞ俺


「内臓は取れたて新鮮の場合のみ肝臓とかは食えるぞ? しかも旨い!

 だが、時間が経ったものは止めておけ、腹を壊す可能性があるからな。

 例外として大型、もしくはドラゴンの場合は乾燥させてから薬にするため時間が多少経っても問題ない。

 それ以外は廃棄だと思え」


あれ?この世界にはホルモンの文化は無いのか?


「あの~胃とか小腸とかの内臓は食べないんですか?」


「それって食べられるのか? 聞いたことないし、フンが詰まった内臓なんか食べたいとも思わないから考えたこともなかったな」


「そうですか」


ふむ、食べないとは勿体ないことを…もしかしてホルモン焼きとか作ったら売れるかもしれないな

いや、嫌悪感から食べない可能性の方が高いか、その時は個人的に楽しむだけで良いか、作れたらだけど


「次に行くぞ、内臓を取ったら、今度は皮剥ぎだ。

 魔物の種類によって変わるが、首を落とす方法と残す方法がある。

 今回は落とす方法でやってみる、まずはそっちの大型のナイフで首を落としてみろ」


大型のナイフと言うよりはオノっぽいな、斧剣ってやつかもしれないな

とりあえず言われたとおりに首を落とす


「先ほど腹を切った所から首まで真っすぐ切れ込みを入れ、手足の先から腹の線に向かって同様に切る。

 切れたら線に沿って皮を剥いでいく、まあ魔物の素材は丈夫だから強めに引っ張っても問題ないぞ?

 あまりお勧めしないが剥がれにくい場合はお湯を掛けるって方法もある、興味が有るなら後で調べてやってみると良い」


言われた通りに切っていくと気が付いた、ああ、よくお金持ちの家にある虎の敷物みたいな形になるのか、切った後は力を入れて皮を剥いでいく、するりとは剥け無かったが無事に剥くことが出来た


「最後に背中の骨の位置に沿ってナイフを入れ、ブロック肉に解体したら完了だ」


この作業は簡単だったため、無事に終わらすことが出来た


「いいぞ、俺の見立てでは十分合格点だ、よくやったな。

 後は繰り返すことで上達していく、ホーンラビット程度なら5分で解体できるようになるぞ?」


「ありがとうございます。頑張って練習します」


「一応、人型としてゴブリンを用意したんだがどうする?

 形が違うだけでやることは。ほとんど一緒だが」


折角だし、やってみるか


「やります、やらせて下さい」


「おう、じゃあ頑張んな。

 ちなみに練習用で売り物にはならないヤツだから、失敗しても構わんぞ?」


そう言ってくれると気が楽になるな、失敗するつもりでやる気はないけどね

と言う訳で解体をやってみた


・・・・


少し時間は掛ったが、無事解体を済ませることができた

さっきのよりは上手に出来たんじゃないかな?


「よし、完璧だ、90点をやろう。

 何?完璧なら100点じゃないかって?細かいこと気にするな、あっはっはっ

 じゃあ講習はこれで終了だ、窓口で手続きしてくれ」


「ありがとうございました」


俺は挨拶を済ませ、窓口へ向かった


「ナタリーさん、講習が終わりました」


「ハル様、お疲れ様です。

 講習に3時間を要したので銀貨3枚となります」


そんなに時間経っていたのか、集中していたので気が付かなかった

手持ちの銀貨が無かったため金貨で支払う


「はい、金貨1枚をお預かりします、銀貨7枚のお返しになります、ご確認下さい」


「確かに、銀貨7枚、受け取りました」


「それでは講習は以上になります。

 お疲れ様でした」


おぉ!ナタリーさんがニッコリ挨拶してくれたぞ!

ありがたや~ありがたや~

ツン期が終わってデレ期到来か!?


なんとか理性を保ちつつ、ナタリーさんへ挨拶をして冒険者ギルドを後にしたのだった


思ってた以上にグロかった…

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