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報告


冒険者ギルドへ到着した。

予めアイテムボックスから出して、みんなに手分けして持ってもらっている。

さっそくトルネラさんの所へ向かうことにした。


「こんばんは、トルネラさん。」


「おう、久々じゃないか、HPポーション改を売るのか?

 いや、ダンジョンのドロップか。」


まぁ、見れば分かるよな。


「はい。お願いします。」


「えっと、ホーンラビットの肉が20、グラスウルフの肉が32、牙も32、ショートソードが3本にロングソードが1本か。

 随分と狩ってきたみたいだな。えっと全部で金貨2枚、銀貨9枚と銅貨6枚だ。」


「あれ? もっと行くと思ったんだが?」


「どうしてそう思ったんだ?」


「だってショートソードとかって売値が金貨2枚くらいだろ? 半分だったとしても金貨1枚くらいにならないか?」


「そう言うことか、あのな、ゴブリンが落とす武器が、武器屋で売ってる武器と違うのは知ってるよな?

 そりゃ値段も落ちるって訳だ。」


「ああ! なるほどね。」


そりゃそうだ、刃がボロボロになった武器なんだし、ある意味買い取ってもらえるだけマシってことか。

おそらく溶かして違う武器にでもするんだろうな。


「ちなみに幾らなんだ?」


「ショートソードなら銀貨4枚だな。ロングソードなら銀貨5枚だ。」


頭の中で計算すると、先ほどの金額が間違ってないことが分かった。


「分かった。さっきの値段で頼む。」


「はいよ、分けやすいように金貨じゃなく銀貨にしておいてやる。

 銀貨29枚に銅貨6枚だな。」


俺はお金を受け取った。


「また来るよ。」


「おう、今度はもっとお宝持ってこいよな。」


「頑張るよ。」


俺達は買取カウンターを後にした。

みんなに今日の売り上げを6分割した金額は払っていく。


「ま、こんなもんでしょ。」


「十分なのじゃ。」


「ありがとうございます。」


「ありがとう。」


「え? ハル様、私もですか?」


「もちろん、それはティアさんの分ですよ。シャルだって受け取ってますよね?

 これは正当な報酬です。」


「でも、私は奴隷「ストーップ!!」え?」


「ティアは、諸事情で仕方なく奴隷と言う立場になっていますが。俺の仲間で有って、大事な人でも有ります。

 だから、そんなことは言わないで下さい。」


「ごめんなさい。」


「ちょい待ち、言うことは違うでしょ?」


「…ありがとうございます。」


「はい。良く出来ました。」


俺はティアさんの頭を撫でてあげた。

年上の女性、正確には年下か? の頭を撫でるのは何とも言えない背徳感が有るな。

でも、ティアさんのシッポがゆらゆら揺れているので喜んでくれているみたいだ。


「ぶぅ~、お母さんズルイ!」


シャルが脹れていたのでついでに頭を撫でてあげた。

シッポじゃないから良いよね?


「それじゃ、ハル君帰るの?」


「例の抜け道の話をどうするかなんだけど、どうしたらいい?

 スライムの件も有るけど、結構燃やしながら進んだから、こっちは知れ渡っていると思った方が良いよな。」


「まずは話してみたらどうでしょうか?」


「そうだな、そうしよっか。」


ティアさんを登録をしたときに対応してくれたカレンさんの所に並ぶことにした。


「次の方どうぞ~」


「カレンさん、こんばんは。」


「あら、この前登録された方達ですね。本日はどの様はご用件でしょうか?」


「えっと、ダンジョンでスライムの有効な使い方と、地下4階で抜け道を見つけたのですが。」


「スライムの有効な使い方って、ここ2日ほどで報告の有った明かりのことでしょうか?」


「はい。やっぱり知られてしまいましたね。」


「ええ、薄暗いダンジョンでの明かりの確保は重要ですので、あっという間に広がりました。

 これは他にも多数報告に来た方が居まして、最初に報告に来られた方に報酬をお渡ししてしまったんです。」


「あ、そうだったんですね。報酬が貰えるなら報告に来るんだったな。」


「でも、大した発見でも無かったので銀貨1枚でした。」


「1日の稼ぎと考えれば十分だけど、まあいいか。

 ついでに言いますと、スライムは3の時間燃え続けますよ。」


「そんなにですか、その報告は有りませんでしたね。」


「まあ済んでしまったことですし、もう良いです。

 あと、抜け道の件はどうしましょうか?」


「えっと、地下4階は探索済みで、そう言った物は発見できなかったのですが、本当でしょうか?」


「はい。」


「ちょっと上司に話してきますので、少々お待ちください。」


カレンさんがそう言うと、部屋の奥へと入って行った。

少しして戻ってきたカレンさんが言ってきた。


「えっと、副ギルド長は話しを聞きたいとおっしゃってますが、どうしますか?」


「かまいませんよ。」


「では、そこの扉を抜けると廊下が有りますので、一番奥の右の扉へ行って下さい。」


「分かりました。」


「みんなはどうする?」


「着いて行くのじゃ。」


ビアンカさんがそう言うと、皆も頷いた。


「じゃあ、みんなで行こうか。」


俺達は、副ギルド長の部屋へ向かうことにした。


思ってた以上に売れませんでした。

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