ティアさんとデート 2
「あの、ハル様…沢山買って頂き、ありがとうございます。」
「いいって、いいって、俺も綺麗なティアさんが見れて良かったです。」
「そ、そんな…綺麗だなんて…」
ティアさんが赤くなって照れている。
「ほら、荷物貸して。」
「い、いえ! これは奴隷として私が運びますので、大丈夫です。」
「いいから、ほら貸して。」
俺はティアさんから荷物を受け取り、アイテムボックスに収納した。
「え?」
「これ俺のスキルね、内緒だよ?」
俺は人差し指を口に当てて内緒のポーズを取る。
「は、はい。」
「それと、前にも言ったけど、俺はシャルもそうだけど、ティアさんも奴隷として扱うつもりは全く無いから。その辺は諦めてくれ。」
「…それは、奴隷では無く普通にして欲しいってことでしょうか?」
「そうだね、そうしてくれた方が嬉しいかな。」
ティアさんは少し考えた後、イタズラっぽい笑顔をして、俺の左腕に抱き着いてきた。
「ティ、ティアさん?」
おっぱいが当たってますよ?
「普通にして欲しいんですよね?」
「え? ええ。」
「じゃあ、私がハル様を好きで、アピールしても良いってことですよね?」
「えぇ!? い、いやティアさんは、シャルのお母さんだし、そ、それに旦那さんも居るでしょ?」
「旦那はもう亡くなったので居ませんし、私だって女です。それとも未亡人の母親は駄目ですか?」
「別に未亡人の母親が駄目と言う訳では…ティアさんはお綺麗ですし…」
「それにハル様は言って下さいましたよね? 出来ることが有れば言って欲しいって。」
「え、ええ、確かに言いましたね。」
「私のことがお嫌いで無ければ、愛して欲しいです。
私は、優しくて一生懸命なハル様を愛しております。」
ド直球の愛情表現に顔に血が集まる気がした。
「…俺、ナタリーをはじめとしてアイリ、ビアンカも嫁にするつもりなんですよ? それでも良いんですか?」
「あら? シャルは入ってないの?」
「シャルはまだ子供です。子供に手を出すつもりは有りません。
もしかしたらシャルは俺のことが好きなのかもしれません。でもそれは、助けたことによる勘違いの可能性も有るかもしれませんし、父親を求めているのかもしれません。
なので、大きくなったら違かったと思うかもしれませんし、他の人を好きになるのかもしれません。
もし、シャルが大人になって、その時も俺のことが好きだった場合は考えたいと思います。」
ティアさんが凄く優しい笑顔になり、微笑んだ。
「そう、そこまで考えてくれてるのなら良かったわ。
なら、私の気持ちが問題ないのなら大丈夫ってことね。」
「あ、えっと、そう…なるのかな?
でも、ナタリー達の意見も聞かないと…」
「そうですね、でもおそらく大丈夫だと思いますけど?」
この辺の感覚は俺には良く分らん。もうどうにでもなれだ。
「とりあえず、この話は後にしましょう。
ティアさん、行きましょうか。」
「はい。」
あ、腕を組むのは確定なのね。
とりあえず武器屋へ行くことにした。
未亡人は変に色気が有るイメージが有るんだけど、どうなんだろう?




