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ティアさんとデート 1


とりあえず街中までやってきたんだけど、どうすれば良いんだろう?

ふと、ティアさんを見ると、最初に会った時に着ていた服で、何度も洗濯し同じ服を着ていたのだろう。少しボロボロだ。

ティアさんを治すことに精一杯で気が付かなかったな…

そうだな、普段着はもちろんのこと、寝る時に着る服や、ダンジョンで着る服と何着か必要だろうし、もしかすると下着も持って居ない可能性もある。

まずはその辺を買いに行くことにしよう。


「それじゃあ、ティアさん行きましょうか。」


「はい。」


色々な服を取扱っているお店を見つけたので入ってみることにした。


「いらっしゃいませ。」


「すいませんが、この人に似合う普段着2着と、夜寝る時に着る服2着、ダンジョンで動きやすい服を3着お願い出来ますか?

 あ、後、下着も必要な分お願いします。」


店員はティアさんが奴隷紋を付けていることに気が付き、言ってきた。


「畏まりました。奴隷用の服をご用意させて頂きます。」


俺は待ったをかけた。


「いや、奴隷用じゃ無くて、普通に似合う服を用意してくれ。お金は払う。」


「ご予算はどのくらいでしょうか?」


俺は少し考えた。確かシャルの服を買った時は下着と服の3着で銀貨6枚くらいだったな、大人用で高いと言うことと7着お願いしたから…


「金貨5枚以内で。」


「!? お任せください!!」


「ハル様! そんなに必要ないです!」


「いいから、いいから、店員さんお願いね。」


「畏まりました、お客様、こちらへ。」


俺はティアさんの言葉を無視して店員にお任せすることにした。

ふと、金貨5枚って日本円で50万円って気が付いた(汗)

まあいいや。


「お待たせいたしました。こちらへどうぞ。」


暫し待つこと数十分、店員さんが呼びに来たので行ってみることにした。


「おお!」


ティアさんの瞳の色と同じ色のワンピースに、濃いピンクの帯紐で留めている。帯紐の色と同じ色の刺繍がスカートの部分に入っていてアクセントになっている。

シッポの穴も空いているので、全く邪魔にならなそうだ。


「あの、似合いますか?」


「すばらしい!」


「お褒めに預かり光栄でございます。」


文句の言いようもないほどの出来だ、上から下までティアさんにこれでもかと言うほど似合っていた。


「あれ?」


「如何いたしましたか?」


「いや、ティアさんは怪我が治ったばかりなのに、前髪が…」


「はい、折角お似合いなので、付け毛をサービスさせて頂きました。」


「良いのか?」


「もちろんでございます。」


「よし、これは買いだ、次だ次!」


「かしこまりました。」


次の服は白のシャツに青いロングスカートだ、太めの革のベルトでスカートを固定している。

先ほどのより普段着向きな服装だが、これもGOODだ。


「いいね、いいね、これも買いだ!」


「ありがとうございます。

 お客様、一つご相談が有るのですが…」


「何だ、言ってみろ。」


「実は、あまりにもお嬢様が似合いすぎまして、ご予算を少々オーバーしてしまいました。

 ですが、当店ご自慢の一品で、お客様は必ずご満足いただけると確信しております。

 どうでしょうか?」


「…幾らだ?」


「はい、全部で金貨6枚と銀貨3枚になってしまいました。」


「…見てから考えるでも良いか? ダメなら少し安いのに変更だ。」


「かしこまりました。

 では、次はダンジョン用になります。」


出てきた服装は、和服っぽい服装で青色をしていた。

胸は強調されており、零れ落ちそうだ。

ミニスカートクラスの短さで、前掛け見たいな布が有り、このせいでスリットっぽくなっている。

残念ながらパンツが見える訳では無く、スパッツみたいなレギンスを履いていた。

つーかコレって〇藻じゃね? 確かに狐様だけどさ…

ティアさんは恥ずかしそうにしている。


「いかがでしょうか?」


「愚問だな、買いだ!」


「ありがとうございます。では次はこちらです。」


出てきたのは白衣に緋袴って巫女装束かよ…

ものすごくティアさんに似合い過ぎていて文句の付けようが無い。


「買いだ!」


これを買わないとは言わせん!


「では、次です。」


出てきたのは白と黒を基調としたメイドさんだった。

もちろんティアさんにこれでもかと言うほど似合っていた。

だけど、これってダンジョン用?


「ダンジョン用じゃないじゃないか!」


「失礼しました。ではこれは無し「買うぞ!」…ありがとうございます。

 お客様ならそう言って頂けると信じておりました。」


くそっ、まんまと店の罠にハマった気がする…


「質問良いか?」


「何でしょう?」


「これらの衣装じゃなかった、ダンジョン用の服ってどうしたんだ?」


「こちらは、かの偉人でも有る、英雄様や、賢者様が作られたと言われております。」


「そうですか…」


もう確実だ、アイツら絶対同郷人だ。


「最後に寝る時用のは、後でお客様自身がお確かめになった方が宜しいかと。」


「そうなのか?」


「はい。」


「まあいいか、じゃあ全部購入させてもらおう。さっき言ってた金額だよな?」


「はい。金貨6枚と銀貨3枚でございます。」


俺はお金を支払った。


「確かに、毎度ありがとうございます。」


「こちらこそ、良い買い物をさせて貰った。

 一番最初に着たのを着て行きたいんだが、構わないか?」


「もちろんでございます。着て着た服は如何いたしましょうか?」


「とりあえず持って帰るから包んでおいてくれ。」


「畏まりました。」


「また買う時が有ったら寄らせてもらおう。」


「社員一同心よりお待ちしております。」


俺は気持ちよくお店を後にした。


コスチュームは何にするか結構迷いました。

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