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今日のナタリーさん 82


私はナタリー、冒険者である。


昨日はシャルちゃんのお母さんを見つけることが出来たのです。

そして、シャルティアさんを含めた今後の話し合いをすることにしました。


皆さんやっぱり迷宮都市に来たのも有って、ダンジョンに行きたいみたいです。

もちろん私も興味は有ったので行ってみたいです。


でも、シャルティアさんは怪我のためダンジョンに行くことはもちろんのこと、普段の生活もままなりません。

何かいい方法を考えることにしましたが、中々思いつきません。

すると、彼がシャルティアさんの怪我を治す方法が無いか聞いてきました。


確かにアイリが言った方法くらいしか無いですが、現実的では有りません。

そしたら彼が何とエリクサーの材料を持って居るとのことでした。

だけど、彼はレベルが足りなくて作れないとのことです。

私も聖魔法のレベルが全然足りなくて治すことが出来ません。


結局、お金で解決できる可能性の有る、オークションでエリクサーの入手を目指すことに決まりました。

お金はHPポーション改を作って売るとのことです。確かにこの方法で有れば可能かもしれません。

皆で協力して手伝うことで対応することになりました。


まずは一通りの流れを掴むために薬草の購入のため冒険者ギルドへ行くことになりました。

さすがは迷宮都市の冒険者ギルドです。王都並みに大きいです。

買取・販売カウンターで薬草とポーションの売買の取り決めを行い、後はギルドを後にするつもりでしたが、ここで思っていないことが起こりました。

な、なんとエリクサーの在庫が有るとのことでした。


普通、エリクサーなんて物はオークションに出品するのが普通なのですが、早急にお金が必要とのことでギルドで一度買い取ったとのことでした。

確かにそう言うことをするのは可能では有りますが、実際にやる人が居るとは思いませんでした。

こちらとしては助かるので良かったのですが…

何はともあれ、入手できる可能性が出たのは幸いでした。


続いて聖水を汲むために教会へやってきたのですが、ここでもまた驚くことが有りました。

何と神様とのやりとりが出来たことです。

私も孤児院に来てから20年ほど教会でお祈りをしていましたが、一度も神様の声を聞いたことは有りませんでしたので、本当にびっくりしました。

それにしても「ぬるぽ」とはどういった意味が有るのでしょうね…


それにしてもシャルちゃんも神様の加護を貰っていたなんて、すごいです。

彼に依ると、神様に気に入られると加護が付くのでは? とのことです。確かにそうかもしれません。

アイリが自分も加護が欲しいとのことで、試してみることになりました。


彼が神様に命令しています。そして働けと…これって失礼に当たらないのでしょうか?

すると、アイリが声が聞えたと言っています。私には聞えませんでした。

アイリがステータスを確認すると、なんとジョルシュおっぱい神の加護が付いたとのことでした。

おっぱい神? 聞いたことの無い神様です。

でも、胸が好きな彼にはお勧めの神様なのかもしれません、そしてその加護がアイリに…羨ましいです!

ビアンカさんが欲しがってましたが、私も欲しいです。でも、声が聞えなかったので無理みたいです、残念…


聖水を汲んだ後は宿に戻り、HPポーション改の調合を行うことになりました。

各自が役割を持って彼を手伝います。

私はみんなの身の回りの世話をすることにしました。

宿屋の主人に相談することにします。


「すいません。」


「何でしょうか?」


「キッチンをお借りすることは出来ますでしょうか?」


「構わないが、食事なら用意しますよ?」


「えっと、もしお借りすることが出来るのであれば、私が作りたいんです。」


「そうですか。こちらとしては薪代を払ってくれるのなら構わないですよ。」


「では、お願いします。」


薪代は1回銅貨1枚なので支払い、早速使い勝手を知るためにもお昼を作ってみることにしました。

特に支障も無く使うことが出来たので、今後食事を作るのは問題なさそうです。


「良い匂い~、父さんお腹空いた~!」


そこにケリーさんがやってきました。

ケリーさんは作っていたのが私だったのでびっくりしています。


「あ、あれ? と、父さんは?」


「えっと、さっきまでカウンターに居たと思ったのですが、居なかったんですか?」


「私は此処に居るよ。」


「あ、父さん。」


キッチンの片隅に宿屋の宿屋の主人が立っていた。

どうやら私が料理を作っていたのを見ていたらしいです。

宿屋の主人は私の作った料理を見て言ってきた。


「もし宜しければ味見させてもらっても宜しいでしょうか?」


「え? ええ、量は有りますので構いませんよ。」


「ぼ、僕も食べてみたいです。」


「ええ、どうぞ。」


「ありがと~」


私はテーブルに2人分の食事を出してあげた。

宿屋の主人とケリーさんは早速料理を食べるみたいだ。


「美味しい~!」


「ああ、旨いな。」


「そう言って頂けると嬉しいですね。」


宿屋の主人が私が作った料理をジッと見つけている。

何か変な物でも入っていたのだろうか?


「えっと、どうしました? 何か気になることでも有りましたか?」


「いや特には…」


「そうですか。」


「あ、あの!」


「はい。」


「しばらくこの宿に滞在されるのですよね?」


「ええ、少なく見ても1ヵ月以上は居ると思います。」


「その間だけでも良いので、仕事してみませんか?」


「仕事…ですか? 内容にもよりますが…」


「食事を作る時だけでも構わない、私とケリーの分の食事も作って貰えないだろうか?

 代金は1食分で銅貨1枚だ。後、薪代はタダで良い。」


「私としては2食分が増えても大した手間で無いので構いませんが、宜しいのですか?」


「ああ、この料理にはそのくらい払っても良いくらいの価値が有る。それにケリーには母親…いや女性の料理を食べさせてあげたい。」


「わかりました。こちらとしても悪くない話なので受けようと思います。」


「ありがとう。」


こうして意外な所で副業をすることになってしまいましたが、薪代もタダになるし良かったです。

と言う訳で御昼に続き、夕食も作ってあげたのでした。


彼の方のポーション作りも順調だったらしく、この調子なら予定通りにシャルティアさんの状態も治りそうです。

明日も皆のためみ頑張ろうと思います。


私はナタリー冒険者だ。明日もまた頑張ろう。


ナタリーさんの料理人デビュー!?

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