ゴブリンぇ…
「あっ! またゴブリンだ! 数は3。」
迷宮都市に近づくにつれ、街道沿いにも関わらず、ゴブリンとかに遭遇することが多くなってきた。
御蔭でナタリーさんとシャルのレベルが上がったのは幸いだ。
「ハル君どうする? 私がやっちゃおうか?」
「いえ、PTのレベル差を無くしたいと思っているので、ナタリーさんとシャルに任せようかと思ってます。」
「まぁ、壁くらいなら良いじゃろう、あたいも出るぞ。」
こうして3人がゴブリンに対峙することになった。
俺とアイリさんは万が一の場合に備えて待機である。
「来るのじゃ!」
ビアンカさんが盾を構えてゴブリンを挑発する……のだが…
「ちょっ! 何処に行くんじゃ!」
ゴブリンはビアンカさんを無視してナタリーさんの所へ向かう。
「えっと、またですか? もぉ~!!」
そうなのだ、この3人が出ると必ずナタリーさんの所へ向かってしまうのだ。
ふと、ゴブリンが興奮して何か叫んでいるな、会話を意識してみることにした。
「(゜∀゜)o彡゜オッパイ! オッパイ!」
「(゜∀゜)o彡゜オッパイ! オッパイ!」
「(゜∀゜)o彡゜オッパイ! オッパイ!」
イラッ…
「それは俺のだ! 触るのはもちろん、見るのも許さん!!」
俺は目くらましの魔法を発動して砂埃で目を潰した後に、足元に穴を掘って転ばせる。
すかさずナタリーさんとシャルの1撃がゴブリンへと叩きこまれる。
「オッパ…」
「ムネン…」
最期の1匹は、ビアンカさんの蹴りの被害に会っている…
「胸か! そんなにも大きな胸が良いのか! この! この!」
「グッ! ギャ! ヤ、ヤメ!」
うん、ビアンカさん正解です。
もちろん、今口を出すのは自殺行為なので俺は何も言いません。
「ふぅ~! スッキリしたのじゃ!」
良い笑顔のビアンカさんと、脇に転がっているボロボロのゴブリン…なむ…
「ほれ、トドメをするのじゃ。」
「えっと、シャルちゃんやる?」
シャルはブンブンと首を振っている。
何か近寄ってはイケナイ何かを感じ取ったのかもしれない。
「仕方ないの。」
ビアンカさんがそう言って、ゴブリンの首を刎ねた。
「はい、お疲れ~」
俺は何事も無かったようにふるまい、討伐証明の鼻を取って行った。
「ハルぅ~」
ビアンカさんが抱き着いてきた。
「どうしたんだ?」
「何でも無いのだ、ただ、少しだけこうして居たいのじゃ。」
「そうか。」
俺はビアンカさんの背中を撫でてあげた。
「うん、元気が出たのじゃ!」
すっかり元通りのビアンカさんになったみたいだ。
俺達は再び迷宮都市へと移動するのだった。
(゜∀゜)o彡゜おっぱい! おっぱい!




