王都2日目の夜
「今日はお疲れ様~」
「「「お疲れ様~(なのじゃ)」」」
今俺達は食堂で夕食を食べている所だ。
「それにしても料理を作るって大変だったんだね~」
「そうじゃの、これからは作ってくれることにしっかりと感謝するのじゃ。」
「まぁ、作るのが好きな人は好きなんだけどね。
でも、作ってくれる有難みが分かっただけでも、やって良かったんじゃないか?」
「そうね、これからは嫌いな物でも黙って食べることにするわ。」
「そうじゃの。」
「じゃあ、こんどせロリを使ったサラダでも作ろうかな♪」
「うっ…ナタリーの意地悪ぅ~
食べるわよ! 食べれば良いんでしょ!」
「うふふふっ。」
「所で、明日はどうするの?」
「料理教室も今日だけの話だったし、明日出発するか。
ナタリー、この先ってどうなっているんだ?」
「すいません、王都の先になると詳しくは知らないんですよ。
なので、冒険者ギルドに行って聞いてみた方が良いかもしれませんね。」
「それじゃ、朝一で冒険者ギルドへ行って情報を収集したら出発するで良いかな?」
「はい。」
「いいよ~」
「問題無いのじゃ。」
シャルも頷いている。
「じゃあ、今夜の部屋割りをするのじゃ。」
「次は私が勝つよ~」
シャルもやる気満々だ。
「私は今回は抜けますね。」
今回、ナタリーさんは最初から不参加らしい。
みんなで血肉を争う様なことが無いみたいで助かるのだが、日本での男女の縺れとかを知っている身としては違和感が拭えないのも確かである。
あ、でも、そうじゃない時も有るよな、何でだろう?
「何を不思議そうな顔をしておるのじゃ?」
「仲良いなと思ってさ。」
「何当り前のことを言ってるんじゃ?」
「いや、前に話したと思うけど、俺の居た所では全部がそうとは言わないけれど、女性同士のドロドロとした戦いが有ったからさ。」
「そう言えば、そんなこと言っておったの。」
「だから譲り合い精神って言い方も変だけど、凄いなって思ってさ。」
「まぁね~♪ みんながハル君が好きだから出来る事なんだよ~」
「そっか、ありがとう。」
「何か納得してない顔じゃの。」
「そんなこと無いよ? ただ、スザンヌさんの時や、フォルナさんの時とか、今日のミーナさんとかの対応が疑問に思っただけで。」
「…ま、まぁ女の子には色々有るんだよ、気にしない方が良いよ~」
「そ、そうじゃ、気にする必要は無いのじゃ。」
「ハルさん、気にしたら負けですよ?」
な、何だ? このプレッシャーは…
「そ、そうだね。」
俺は知ることを諦めるのであった。
「うし! あたいの勝ちじゃな!」
「あ~ん、負けたぁ~!!
次は私だからね~!!」
「シャルかもしれんがの。」
「うっ…その時はその次で…」
どうやら同室はビアンカさんに決まったみたいだ。
「じゃあ明日はまた移動になるし、部屋に戻って休もうか。」
「そうですね。では、ハルさんおやすみなさい。」
「お休み~」
シャルもバイバイと手を振っている。
そして、みんなが部屋へと戻って行った。
「じゃあ、俺達も戻るか。」
「う、うん。」
2人っきりになったことで緊張し出したビアンカさん。
この普段とのギャップはたまらんな。戻ってからが楽しみである。
部屋に戻ってきた俺達は寝る前に湯あみを済ませることにする。
「ビアンカ、先にどうぞ。」
「なぁ、ハルよ、お風呂に入りたいのじゃが、構わないか?」
「お湯は後で捨てれば良いし、いいぞ。」
俺は樽を取り出し、お湯を入れていく。
今回は部屋の中だったので(火×火×水×水)で小分けにして入れた。
「出来たぞ。じゃあ俺は部屋を出てるな。」
扉の方に向き、部屋を出ようとした所、肘の部分をビアンカさんに掴まれた。
「どうした?」
「い、一緒に入りたいのじゃ…」
顔を真っ赤にしながらお願いしてくるビアンカさんはとっても可愛いかった。
「そ、そうか。もちろんいいぞ。」
服を脱いで掛け湯は出来ないのでそのまま風呂に入る。
ビアンカさんは服に手を掛け止まっている。
「み、見ないで欲しいのじゃ…」
「ご、ごめん。」
俺は後ろを向いた。
ごそごそと服を脱ぐ音がした。
「失礼するのじゃ…」
ちゃぷと音がしてビアンカさんが入ってきた。
そして、俺の胸に背中を付ける様にして俺の膝の上に座ってきた。
「暖かいのじゃ。」
「そ、そうだな。」
ビアンカさんは俺の上でリラックスしているが、俺はそうじゃ無かった。
ビアンカさんのお尻の柔らかさが、すべすべの肌のぷにぷに感がダイレクトに伝わっている。
(ヤ〇ト、波〇砲の準備だ。)
(ハッ! 波〇砲準備します! エネルギー装填10%…40%…90%…120%、いつでも撃てます!)
(敵の動きが有るまではそのまま待機せよ!)
(了解!)
とまぁ、そんな訳です。
「んっ…ハルのが当たってるの。」
「当ててんだよ、ビアンカがあまりにも可愛いからな。」
「その言い方は卑怯なのじゃ。」
「事実だぞ?」
「ハルぅ~」
こうして王都での夜は更けていくのだった…
もうすっかりリア充です。




