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旅の準備 1


さて次は何処に行こうかな。

とりあえず聖水を聖魔力水にしておいた方が色々と便利だし、まずは聖水を汲みに行くとするか。


・・・・


久々にここに来た気がするな。

スキルも貰ったことだし、お祈りはしていこう。


「あら? 貴方は…」


ふと、声を掛けられた。

振り返ると、以前色々と説明してくれた年配の女性が居た。


「お久しぶりです。」


「今日は何しにこちらへ?」


「聖水を汲みに来たのと、お祈りをさせて頂こうと思いましてきました。

 あ、これはお布施です。お納め下さい。」


財布より金貨1枚を取り出し、女性に渡した。

実際色々とお世話にもなっているし、このくらいは許容範囲だと思う。


「まぁ、ショーボン神様もさぞかしお喜びになられるでしょう。

 あなたにショーボン神様のご加護が有りますように…」


俺達は教会の中に入って行き、祭壇の前にやってきた。

さっそくお祈りをしていくことにする。


「おっぱい揉んだけど、質問ある?」


(うp!)


「うp出来る環境が無いから無理ぽ。」


(氏ね!)


「羨ましいだろう!」


(パンツ脱いだ)


「パンツは履いててくれ。」


(風邪引くからはよ!)


「サーセン!」


(何カップ?)


「確かEだったと思った。」


(感触をはよ!)


「とにかく柔らかくて弾力が有って、最高でした!」


(俺この前振られたばかりなんだけど…)


「m9(^Д^)プギャーwwwwww」


ふと横を見ると、何やら不思議そうな顔をしているシャルがこちらを見ていた。

やべーいつものノリでやっちゃったよ…


「シャ、シャルさん? これはですね、えーっと、この神様への正式なお祈りで有って、そのー」


言い訳をしていると、どんどんシャルの目がジト目に変わって行った。


「すいませんでした~!!」


(ゴルァ! 男が簡単に謝るんじゃねーぞ!)

(でも、可愛い獣人の女の子じゃねーか! ジト目最高~!! ちょっとサービスしてやろう!)

(逝ってよし!)


「ん?」


シャルも突然声が聞えたらしくビックリしている。


「シャル、ギルドカードでステータスを浮かべてくれ。」


シャルが一生懸命念じている。

さすがに少し慣れたためか、割と早めに表示することができたみたいだ。


「どれどれ?」


--------------------------------------------------------------------

名前:シャルロット

年齢:6

状態:普通


LV:1

HP:10/10

MP:15/15


STR:7

VIT:2

AGI:12

INT:10

DEX:7

LUK:5


スキル:魔力操作Lv1、火魔法Lv1、身体強化Lv1


称号:ハルの奴隷、ギーコキャット獣人の神の加護(new)

----------------------------------


「シャル! ギーコキャット神様の加護が付いたぞ!

 つーか、何でショーボン創造神の教会で別の神様の加護が付いたんだ?」


シャルも分かんないって首を振っている。

もしかすると、俺が原因なんだろうか?

だとしたら、ナタリーさんやアイリさん、ビアンカさんやナンシーちゃんも一緒にお祈りしたら加護が付くのだろうか?

でも、お祈りを聞かれるのはちょっと恥ずいな…機会が有ったら考えておこう。


「ギーゴキャット神様、ありがとな!」


シャルもペコリと頭を下げた。

この加護がどの様な影響が有るかは分からんが、獣人の神様だし、悪いことにはならないだろう。


「じゃあ聖水汲みに行くか。」


俺達は泉に向かい、聖水を汲み、ひたすら聖魔力水を作るのだった。

さすがに500本はキツかった…

次にゴードン商会へ向かうことにした。


・・・・


ゴードン商会に到着した。まだ改装は終わってなかったが、営業はしているみたいなので中に入ることにする。


「こんにちは~」


「いらっしゃいませ。 貴方は確かハル様ですね。」


あれ? この青年は確かハリーさんだっけ?


「はい。 えっと、ゴードンさんは?」


「商会長はすでに王都の方へ出発されました。

 今は私がここの店長になりました。」


「そっかー、ちょっとここを離れるから挨拶と思ったんだけどな。」


「そうでしたか、もし宜しければ、商会長にはお伝えしておきますが?」


「んー、王都経由で迷宮都市の方面に行くから、途中でゴードンさんの所には寄って行くから大丈夫です。」


「そうですか、わかりました。

 でも、迷宮都市と言うことは、ダンジョンに挑戦するのでしょうか?」


「いや、ダンジョンも興味はあるんだけど、目的はこの子の村が近くに有るから行ってみようと思ってさ。」


「なるほど、そうでしたか。

 旅に出るのであれば、色々と必要な物が有ると思われますが、何か御用は有りますでしょうか?」


「この前テントとかの必要な物一式は用意したので大丈夫だと思います。

 あ、でも、あまり詳しくないので、追加で長旅に必要な物って何かありますか?」


「ちなみに所持している物は何でしょうか?」


「この前買ったのは、テント、毛布、ロープ、ランタン、鍋、フライパン、食器、水を入れる革袋、炭、火付け道具、包丁、穴掘り用道具、魔物避けかな?」


「ふむ、それでしたら日持ちする食料、水はもちろんのこと、体を拭いた後に捨てられる布とかも有ると便利ですよ。」


体を拭いた後に捨てる布って、トイレとかのことかな? そう言えば盲点だったな、普通は葉っぱ何だろうか?

この前は半日だけだったからトイレとかは使わなかったが、今回は長旅だ、途中で必要になる可能性は有ると思う。

本当はトイレットペーパーみたいな物が有れば良いんだが、この世界の紙は高級品だから無理な相談だ。

後、贅沢を言えば、安心して用が足せる簡易トイレみたいな物が有ればもっと良いかもしれない。

普通はその辺でするんだろうが、幸いなことに俺にはアイテムボックスがあるし、有効活用するべきだろう。


「ハリーさん、ちょっと良いですか?」


「はい、何でしょう?」


「とりあえず捨てられる布を多めに欲しいのと、物置小屋みたいなのを買える所って知りませんか?」


「小屋ですか? それなら大工に依頼すれば作ってくれると思います。

 そろそろ戻ってくるので相談してみては如何でしょうか?」


「そう言えば改装中でしたね。

 わかりました、相談してみます。」


「では、布の方は用意します。

 どのくらい必要でしょうか?」


「値段が分からないのですが、幾らなんでしょうか?」


「そうですね、捨てる前提のボロキレなので、1kgで銅貨1枚になります。」


「なら銀貨5枚分下さい。」


「え? そんなに買うんですか?

 まぁ、ウチとしては有難いので問題ありませんが…

 では、用意いたしますので、少々お待ちください。」


そう言ってハリーさんは奥へ入って行った。

そのタイミングで5人ほどの人が店に入ってきた。


「おう、今戻ったぞ。

 って居ねえな、何処行ったんだ?」


「ハリーさんなら商品を取りに奥に行きましたよ。」


「そうか、すまねえな。」


この人は、どうみても大工の棟梁っぽい人だな。

なら先ほどの件を相談してみるか。


「すいません、ちょっと良いでしょうか?」


「おう、何だ?」


「貴方は、今改修工事を請け負っている方でしょうか?」


「そうだ。」


「先ほどハリーさんに紹介されたのですが、ちょっとした小屋を作ってもらうことって出来ますでしょうか?」


「小屋か? そりゃあ出来るが、どんなのだ?」


俺はサイズが2畳くらいで、床は無し、扉と屋根が有って、明かりが入る感じのを説明した。

簡単に言うと、イベント会場とかにある簡易トイレだな。


「そのくらいならすぐに出来るぞ、と言うか下っ端に作らせても問題無いな。

 下っ端の作品でも良いなら金貨1枚で請け負うが、どうだ?」


まぁ、トイレに使う程度だし、それでも構わないか。


「それでお願いします。」


「おう、契約成立だな。

 材料は有るし、2の時間もありゃ出来るだろう。

 完成した物は何処に持って行けばいい?」


「では、『薔薇の宿屋』に持ってきて下さい。

 で、こちらが料金になります。」


俺は財布から金貨1枚を取り出し支払った。


「お、先に払ってくれるんだったら頑張って作らねーとな。

 おう、お前が作ってみろ。」


「え、おいらっすっか?」


「そうだ、このくらいのが1人で作れないようなら、お前はクビだ、どうする?」


「やるっす! やらせてくださいっす!」


「じゃあ、お前に任せた。

 材料費を抜いた分が、お前の取り分だ、だけど手抜くんじゃねーぞ?」


「わかりやした!」


「出来たら運ばせる、それで良いか?」


「お願いします。」


何か弟子の修行のために利用されたっポイ感じがするが、まあいいか。

弟子はやる気を出して、外に出て行った。


「ハル様、お待たせしました。」


そこにハリーさんが戻ってきた。


「あ、棟梁も戻ってきてたんですね、それでは宜しくお願いします。」


「おう、任せとけ。

 あと、良い客を紹介してくれてありがとな。」


「いえ、ハル様のお役に立てたみたいで良かったです。」


「それじゃ、俺達はそろそろ行きます。」


「はい、王都で商会長に会われましたら、頑張っているとお伝えして下さい。」


「はい、伝えておきますね。」


俺は布の代金を支払い、商品を受け取ったので、店をでた。

水は魔法で出せるから、後必要な物は食料か、加工前ならアイテムボックスに大量に有るが、作るのが面倒な時や、作れない場合も有るだろう。

幾つかは有るが、沢山あっても困らないだろうし、マスターに依頼でも出しておくとするか。

俺達は宿に帰ることにした。


・・・・


さて、宿に到着した。

夕食にはまだ早い時間だし、先に氷でも作りに行くか。

地下に降り、いつもの通りに氷を作り1階に戻ると、マスターが夕食の準備をしていた。


「マスター、相談が有るんだが良いか?」


「今忙しいから夕食作りながらでも良いか?」


「おう、えっと、実は、その…」


「なんだ、坊主らしくないな、何か有ったのか?」


「実はな、シャルの故郷と思われる場所が判明したんで、ちょっと行ってみようかと思ってるんだよ。」


「良いんじゃないか?」


「それがな、ちょっと遠くてさ、往復だけで最低でも2ヵ月以上かかるんだよ。」


「そうか…」


「戻ってくるつもりは有るんだが、場合によってはなかなか帰ってこれないかもしれなくてさ。」


「・・・・」


「マスターには色々迷惑掛けると思う。」


「エールのことなら、もともとそういう契約だ、気にすんな。

 今は料理だけでも十分に繁盛するようになったし、問題無い。」


「すまんな。で、すまん序でで言うけど、出発までに出来るだけの弁当を作ってほしくてさ、頼めるだろうか?」


「どのくらい必要だ?」


「とりあえず金貨10枚分くらいあれば良いかな?」


「ちょ、金貨10枚って…2000食分くらいになるが、そんなに必要か?」


「自分でも作るつもりではいるけどさ、どうせ腐らないし、いざという時にすぐ食べられるのが有った方が良いだろ?」


「最悪お金に困った時に、売るってことも出来るだろうしな。

 マスターのお弁当なら繁盛間違いなしだ!」


「お前な~…まあいい、それで、何時までに欲しいんだ?」


「そうだなぁ…5日くらいで出来るか?」


「5日か…明日はヤツの日か、ヤツが手伝ってくれるのなら問題なさそうだが…

 とりあえず7日ほど余裕をくれないか?」


「無理を言ってるのはこっちだし、問題ないぞ。」


「わかった、ある程度の数が出来た時点で順次渡して行こうと思う。」


「マスターサンキューな。」


「話はそれだけか?」


「ああ。」


「なら、後は任せておけ。」


そう言ってマスターが仕事に戻ったので、俺も移動することにする。

夕食にはまだ早いので一度部屋に戻ることにした。

部屋に入り、一息を付いた所で、今後の予定を考えてみることにする。


とりあえず旅に必要な道具は揃えた、もうすぐトイレも届くだろう。

食料もお願いした。後は…足と、彼女たちへの説明か…これが一番の難問だ。

とりあえず正直に話すしかないと思う。

そして、出来れば一緒に着いてきて欲しい、でも無理強いはしたくないって言うジレンマが有る。

こればっかりは、なるようにしかならないか…


コンコン…


部屋の扉を叩く音がした。


「ハルさん、居ますか?」


ナンシーちゃんの声だ。


「今開けるよ。」


ガチャ。


「何かハルさんに届け物が来たんですけれど。」


「もう来たんだ、早かったな。

 ありがとう、今行くよ。」


「店前だと邪魔になりそうだったので、裏庭に行ってもらいましたので、そっちに行って下さいね~」


「わかった。」


「…ハルさん、何か有ったんですか?」


ドキッ…


「ど、どうしてそう思った?」


「何となくでしょうか? まぁ、女のカンってヤツですよ。」


「確かにちょっと説明しなくちゃならないことが出来たんだよね。

 で、みんなに集まってもらいたいんだけど、ナンシーちゃんは何時だったら空いてる?」


「そうですね~明日の夜なんかどうでしょうか?

 もし宜しければ、みんなには私の方から声を掛けてきますよ?」


「助かるよ、任せちゃっても良いか?」


「は~い、じゃあ明日の9の時間辺りに集まるように声掛けておきますね~」


「よろしく、じゃあ俺は裏庭に行くね。」


「はい、いってらっしゃい~」


ナンシーちゃんと別れた俺は、裏庭に向かうことにした。

裏庭に到着すると、そこには希望通りの大きさの小屋が有った。


「あ、来たっすね。

 どうですか? いい出来だと思うんっすけど。」


「ちょっと見せてもらうよ。」


「どうぞっす。」


外観は特に問題無し、扉を開けて中に入り扉を閉める。

多少明かりを取る隙間は有るが、ちょっと暗いかな。

扉を開けて外に出る。


「どうだったっすか?」


「形、大きさ、特に問題無いと思うが、扉を閉めるとさすがに暗いかな。」


「そればっかりは仕方がないっすよ。」


「分かってる。だから、ランプと吊り下げられる金具みたいな物って付けられないか?」


「出来るっすよ、丁度針金あるんで、これで作るっす。」


そう言って男はあっという間に引っ掛ける金具を作ってしまった。

見事なもんである。

俺は、こっそりアイテムボックスからランプを取り出し、引っ掛けてみる。

曲がることも、落ちることも無く、ランプを吊り下げることが出来た。


「完璧っす。 って口癖がうつった(笑)」


「かまわないっす、けど、良いんですか?

 この小屋って床が無いっすよね?」


「ああ、これはわざとそうしたんだ、だから問題無いよ。」


「そうっすか、ならこれで受け渡し終了で良いっすよね?」


「ああ、助かったよ。」


「おいらも、臨時収入になったし、勉強にもなったし、こちらこそありがとうっす。

 また、何か有りましたら声掛けてくれると嬉しいっす。」


「その時は、また頼むよ。」


「じゃあ、おいらは行くっす。」


そう言って男は帰って行った。

俺は簡易トイレ小屋をアイテムボックスに収納した。

これでトイレ問題は解決っと。


後は足なんだが、乗合馬車で行くか、馬車を買うかだが、どっちが良いだろう?

乗合馬車の、メリットは、乗ってるだけで連れて行ってくれる、メンテナンスが要らないとかだ。

そして、デメリットは時間が指定されているし、指定された場所以外は行けない、値段が少々高いって所か。

逆に自前の馬車を購入する場合は、自分で運転しなければならなく、メンテナンスが必要になる。

だけど、乗合馬車のデメリットでも有った、時間も気にせず自由に移動できるのが利点か。

馬は移動中だけ借りる(買う?)ことで解決だし、馬車もアイテムボックスに収納しておけば場所の問題も無くなる。

案外馬車を買うのも良いのかもしれない。

明日乗合馬車に行ってみようと思ったのだった。


他の異世界の人達、特に女性ってトイレ事情はどうしているんだろうか…

公開プレイ!? (ノ∀\*)キャ

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― 新着の感想 ―
[一言] ハルよ……他の彼女さんを連れていくんじゃない…… 神様がみんな「でゅふふふふふ」としか話せなくなる! なお、シャルは「イエスロリータ・ノータッチ」だからセーフ。 って、そういえばギコネコな…
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