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槍を買ってみた

誤字報告ありがとうございます。

ものすごく助かりました。


まだ早い時間だし、狩りに行くのも悪くはないが、この前のビアンカさんの狩りで思ったことが一つ、中距離武器が必要だってことだ。

今度一緒に行く予定も出来たし、調達しておくのも悪くないかもしれない。

行ってみることにする


・・・・


武器屋に到着した

カランカラン…


「いらっしゃいませ、今日はどういたしましたか?」


「必要になったので、槍が欲しいです。」


「そうでございましたか。

 それで、どの槍をご希望でしょうか?」


「短槍を1…いや2本貰えるかな?」


「短槍が2本ですね、少々お待ちください。」


店員は倉庫より短槍を2本持ってきた。


「こちらが、短槍2本になりますね、2本なので、金貨4枚になります。」


俺は財布から金貨4枚を取り出し、支払った。


「確かに。一応、刃にカバーをお付けしておきますが、街中では外さないようにお願いします。」


「分かりました。」


買い物も済んだことだし、お店を出ることにした。


「毎度ありがとうございます。

 またのご利用を、お待ちしております。」


店を出た俺は、裏通りで人が居ないことを確認してから、槍をアイテムボックスへと収納する。

とりあえず槍の使い方を覚えるためにも、草原へ行ってみることにすることにした。


・・・・


草原にやってきた、色々試すのであれば、やっぱりここだろう。

まずは短槍をアイテムボックスから取り出し、装備すると言っても持つだけなんだがな。

某ゲームみたいに、持ってるだけじゃ意味が無いってことは無い(笑)


とりあえず槍使いと言えば、Fa〇eのラ〇サーが出てくるんだが、あんな人外な動きなんぞ、出来る気がしない。

現実的に考えると、ジ〇ッキー〇ェンか? でも、あれは槍じゃなくて、どちらかと言うと混なんだよな…

考えても仕方が無いので、とりあえず目標に向けて突く事からやってみることにする。

アイテムボックスから、オーク皮の木人形を取り出し、設置する。

短槍を両手で構え、木人形に向けて突き刺す! 気分は大〇本帝〇陸〇の竹槍の如く、突撃じゃあ~~~!!


ドカッ!


う~ん、先っぽしか刺さらん…

単純に力が無いからなのか、刺し方が悪いのかは分からんが、これだとオークには通用しなそうだな…

よく、どこかの台詞で、先っぽ、先っぽだけで良いからと言う人がいるが、あれは先っぽだけでは済まなく、奥までしっかりと入ってるので嘘つきだ。

こっちは、先っぽしか入らないと言うのに…(謎)


何度か繰り返していると、ザクッ! って感じで奥まで刺さった!


「何だ? 今簡単に刺さったぞ?」


今の要領でもう一度刺してみるが、先っぽだけしか刺さらんかった。


「何度も刺して、脆くなった所にでも刺さったのかな?」


同じところを何度も刺してみたが、深く刺さることは無かった、う~む…


「もしかすると、あれがクリティカルヒットと言う物だったんだろうか?」


あれ以降、刺さることが無かったので、たまたま上手い具合に切れ目等が有ったのかもしれないけどね。


「十分頑張ったことだし、槍の刺し方も上手くなった気がするし、そろそろスキルでも入手出来たんじゃないのかな?」


----------------------------------

名前:ハル

年齢:20

状態:普通


LV:3

HP:18/18

MP:40/40


STR:9

VIT:5

AGI:6

INT:20

DEX:25

LUK:3


スキル:投擲Lv4、言語理解、剣術Lv1、激おこぷんぷんLv5、魔力操作Lv5、生活魔法Lv5、鑑定Lv3、隠密Lv4、解体Lv4、調合Lv6、索敵Lv4、直感Lv1、アイテムボックス、恐怖耐性Lv1、竹槍術Lv1(new)


称号:命100、ケモナーLv2、暗黒変態紳士、薬剤師、ショーボン創造神の加護、中二病

----------------------------------


あれ? 槍術じゃなくて、竹槍術? 何が違うんだかは分からんが、とりあえずスキルは手に入れたみたいだ。

しかし、竹槍を使ってないのに、竹槍術って使えるんだろうか? 謎である。


次に、槍投げに挑戦してみる。

5mほど離れて試してみると、思った通りの場所に見事に刺さったが、先っぽだけだったので、槍は抜けて落ちてしまった。

どうやら、投げるのは投擲スキルで賄えるようだが、威力については、STRに依存するみたいだ。

最悪、牽制にしか使えないかもしれないが、使えないよりは良いだろう。

色々調べた結果、槍投げは20mが良い所だった、スリングショットが30mと考えると、微妙な所だが、直ぐに投げられるのが利点として覚えておこう。

十分な練習も済んだので、試しに狩りに行ってみることにする。


森に向けて移動している最中に、ホーンラビットらしき反応を見つけた。

最初の相手としては問題ない、早速狩ってみることにする。

さて、投擲で倒すか、突いて倒すかだが、まずは投擲で試してみることにする。

隠密を発動しつつ、目的に向かって進む、最近このパターンで狩りをしていなかったから、何か懐かしいな。

そうこうしている内に20mまで近づくことが出来た、前は40mで気が付かれたのに、随分と進歩したもんだ。

槍を構え、投げる! ホーンラビットが異常に気が付いたが、もう遅い!


ブシュ!


見事、ホーンラビットの串刺しが出来上がった。

オークと違って柔らかいため、出来る芸当だな。

しばらく、串刺しのままバタバタしていたが、ぐったりして動かなくなり、角が崩れたので、倒したみたいだ。

ふむ、ホーンラビット程度なら、不意打ちでの槍は問題ないことが分かった。

可能なら直接戦ってみたいんだが、怖いんで出来れば戦いたくないなぁ…


結局森に着くまでにホーンラビットを見つけることが出来なかったので、そのまま森に入ることにする。

直ぐにゴブリンらしき反応を見つけたので、行ってみることにする。

隠密を発動しつつ、風下から近づくと、そこにはオークが3匹だった…

うん、無理!

そく決断した俺は、そのまま気を付けながらその場を離れることにした。


何気なくオークの会話が聞こえたので聞いてみる。


「なぁ、腹減ったな。」


「あぁ、ゴブリンでもいねーかなぁ。」


「おいらは女が抱きたい。」


「「それ! いいねぇ~」」


うん、ゲスイ会話だ、さすがオークだな。

そんな会話を聞いていると、風上に1つの反応が現れた。

その反応はオークに気が付いているのか、居ないのかは分からないが、こちらに向かって移動している。

もしかして、仲間のオークか?


すると、1匹のオークが鼻をヒクヒクさせ始めた。


「女だ!」


「何? あ、ホントだ!」


「よし、お前ら、行くぞ!」


「「ブヒイイイィィィ~~!!」」


森で女性が1人って、もしかしてアイリさんか、ビアンカさんじゃないのか?

他にも女性の冒険者が居ないって訳じゃないが、ソロで活動している女性は、その2人しか知らない。

アイリさんなら問題なさそうだが、ビアンカさんだったら危ない!

少しでも数を減らすためにも土×土×土×土×土でオークを落とすことにする。


「ブヒィ~、何でこんな所に穴が!」


「ば~か! 女は俺が貰った!」


「おいらが貰うんだ!」


「なら早い者勝ちだな、お先~」


「あ、ずりーぞ!」


「ま、待ってくれ、おいらも行くだ!」


穴に落ちたオークを置いて、2匹のオークは走り出した。

俺はすかさず2匹目のオークを穴に落とす。


「ブヒイィ~~! ここにも穴が!?」


「これで、女は俺の物だ~!!」


「待ちやがれ~!!」


すかさず最後の1匹を穴に落とす。


「ブヒイイィィィ~~~!! 何でだ~!!」


これで時間差でオークを全部落としたぞ、後は上がってきた順に倒せれば良いんだが…

ふと、このまま埋めるとどうなるんだ? 物は試しでやってみるか。

土×土×土×土×土で穴埋めを行うと、相変わらず、そこの部分の草は無いが、穴も無い状態の平らな地面になった。

とりあえず、他の2匹も全部埋めておく。


…少し待ってみたが、土が盛り上がったりして、出てくる気配は無いな、もう少し待ってみるか。

待っている内に、こちらに近づいていた反応が姿を現した。


「なんじゃ、この反応はハルだったのか、こんな所で何をしているんじゃ?」


「えっと、実験?」


「何の実験じゃ?」


「穴堀りと、穴埋めの実験?」


「何か良く分らんが、まぁ、頑張ってくれ。」


「おう! …って、そうじゃない、ビアンカさん、何で1人で森に入っているんだよ!」


「1人って、お主も1人じゃないか。」


「俺は索敵で上手くやってるから良いんだよ。」


「あたいも、索敵はしているぞ?」


「ビアンカさんのレベルだと、オークの探知範囲より狭いから、不意打ちは無いだろうけれど、見つけた時には、向こうにもバレている可能性があるぞ?

 今だって、オーク3匹が、女を見つけたって感じで、ビアンカさんに向かって行く所だったんだぞ? 倒せたか?」


「オーク3匹じゃと!? 1人だったら無理じゃな、危ない所じゃった…

 じゃが、今は居ないと言うことは、ハルが倒してくれたんじゃな。」


「いや、埋めた。」


「はぁ? 埋めたって…もしかして、さっき言ってた実験のことか?」


「ああ、もしかしたら出てくるかな~と思ったんだが、出てこないな、窒息したのかな?」


「どうじゃろうな、掘ってみるか?」


「んー、一度埋めたものって掘り起こしたこと無いんだけれど、どうなんだろう?」


とりあえず、ボーリングで掘ってみると、穴には何も無かった。


「何も居ないぞ?」


「居ないな、もしかして消えたか?」


「消えたって何処に?」


「さあ? 穴を掘ると、草も消えるから、それと同じなのかもしれない。」


「不思議なもんじゃの。」


「なら、次は、魔法じゃなくて、実際に掘ってみるか。」


「あたいも、手伝うぞ。」


俺達は、その辺にある枝を使って掘ってみるが、ジャベルとかじゃないので上手く掘れない…

すると、ビアンカさんが、斧を振りかぶって、地面に叩きつけた。


「おー、すげー」


「斧には、こういった使い方も出来るからの。」


柔らかくなった土なので、あっという間に穴を掘ることが出来たのだが、結局何も見つからなかった。


「ふむ、掘るだけじゃなく、埋めても消えるみたいだな、と言うことは、最後の1匹も掘っても無駄だろうな。」


ふと、思いついたことがあるので試してみることにする。

まずは、土で穴を掘る、50cmほどの深さの穴が出来たので、穴に1m程の棒を立てて、土で穴を埋める。

棒を放しても倒れないってことは消えてない?

棒を引っ張って抜いてみると、埋める前と同じ1m程の棒だ。


もう一度、土で穴を掘り、同様に棒を立ててから、土で穴を埋める。

そして、今度は同じ場所を土で穴を掘ると、やっぱり元の1mの棒だった。


最後に土×土で穴を掘り、棒を穴に入れる、棒は穴からはみ出ない状態で、土×土で穴を埋めて、完全に見えなくする。

そして、同じ場所を土×土で穴を掘ると、今度は何も無かった。


草むしりでも同じことが起きていたので、なんとなく想像はしていたが、一部が残っていれば消えないってことがこれで分かった。

ある意味これって最強魔法何じゃないだろうか? 敵が埋まる深さまで掘ることが出来れば、ドラゴンでも倒せるんじゃないだろうか?

欠点は素材やら、討伐証明が取れないってことになるが…

逆に一部が出ていれば、と、言うことは…


「ビアンカさん、次の敵を見つけたら、俺にやらせてもらって良いですか?」


「何やら、面白そうなことをやっていたが、それが関係するみたいじゃな、構わんぞ。」


了解を得た俺は、まずは減った魔力を回復させるために、聖魔力水を飲み、獲物を探すことにした。

またもや3匹の反応を見つけた、またオークかな?

気を付けながら風下から近付く、今度はゴブリンだった。

ゴブリンなら土だけで良いか、指3箇所に魔力を集め、穴を掘るとゴブリン達は腰まで落ちたので、すぐさま穴を埋める。


「ナンダ! ウゴケナイ! ギャ!」


俺は槍を構えて、ゴブリンの前に出る。


「メシ、キタ、ヤッツケロ。」


「ダガ、ウゴケン。」


「オンナ、イル、オソウ、ギャ!」


こいつら…相変わらず頭が悪いとしか思えないな。

目の前の獲物にばかり気にしていて、自分の状況を把握できないのだろうか?

それに、自分で足元を掘って脱出するとかも思いつかないのだろうか?


短槍を構え、ビアンカさんを襲うと言ったゴブリンに突き刺す!


「ギャー!」


「コイツ、ヤッタナ、シネ。」


棍棒を振り回してもこちらには届かないし、俺の槍の方がリーチが長い。

続けて、ゴブリンを刺す!


「ギャー!」


「ヒキョウナ、シネ。」


最後のゴブリンを刺す!


「ギャー!」


うん、問題なく倒せたみたいだ。

なんか、あまりのゴブリンの頭の悪さに何とも言えない気持ちが湧いてきたが、まぁ、ゴブリンだしなぁ…


「なんじゃ、この阿呆どもは。」


ビアンカさんも呆れているみたいだ。


「まあいいや、ゴブリンじゃ、こんなもんじゃね?」


「それで、結果はどうじゃ?」


「んー、出来ればオークで試してみたいんだが…」


「じゃあ、次行くぞ、ほら、急げ!」


「そだな。」


ゴブリンの討伐証明を取り、次の獲物を探すことにする。

7グループほどのゴブリンに遭遇したが、魔法を使うほどじゃないので、普通に戦った。

俺は槍で遠くからチクチクするだけのお仕事です。

やっぱり短剣とは違って楽だな、うん。

結局、オークには会えなかったが、日も暮れてきたので、帰ることにする。


「日も暮れて来たし、そろそろ帰りませんか?」


「そうじゃな、十分稼げたみたいじゃし、帰るとするかの。」


俺達は森を出て、街に帰ることにした。


土魔法は個人的には謎魔法だと思う。

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