今日のナタリーさん 55
私はナタリー
冒険者ギルドの受付嬢である。
昨日は楽しかったな、正式に言われた訳では無いけれど、彼の彼女になれたことだし、もう幸せ一杯です♪
お仕事頑張るぞ~!!
朝のピーク時に彼がやってきた、早くお話ししたかったのに、掲示板に行ってしまった。
そうだよね、お仕事探さないとダメだよね、我慢我慢。
めぼしい依頼が無かったみたいなので、依頼表は持たずに列に並んだみたいだ。
頑張って処理を進めます。
とうとう彼の順番です。
今日の彼は、前に話した立ち回りに関する講習を受けるみたいだ。
挨拶を済ませ、講習の説明を行う、彼はスカウトの講習を受けるみたいだ。
そうですよね、その方が彼に合ってるし、それが良いに違いないです。
スカウトと言うと、モブさんが適任でしょうか? 後で聞いてみましょう。
日程の話などを済ませた後は、彼は帰って行った。
あーあ、行っちゃった、でも、私には、まだまだ仕事があります、モブさんへの調整もしなくちゃ行けないし、頑張るぞ~
・・・・
そろそろピークが終わりそうな頃にクリストさんがやってきた。
「ナタリー嬢、この依頼を頼む。」
「クリストさん、おはようございます♪
えっと、街道沿いに現れたハグレオーガの討伐ですね。
危険な依頼ですが、クリストさんならきっと大丈夫です。
頑張ってくださいね♪」
私が、クリストさんを応援すると、クリストさんは、いきなり号泣し始めました。
「うおおおおおぉぉぉ~~~!!
俺は、俺は、俺はあぁぁぁ~~~!!」
「ど、どうしたんですか? 大丈夫ですか? 何処か痛いんですか?」
「すまねぇ、大丈夫だ、ナタリー嬢、ありがとう…」
「ど、どういたしまして?」
「俺はやるぞおおおぉぉぉ~~~!」
クリストさんは、そのまま雄たけびを上げたまま出て行ってしまった。
まだ説明も処理も終わってないんですけれど…
とりあえず、カードは帰って来るまで預かることにします、依頼、大丈夫だよね?
「次の方どうぞ~」
「な、ナタリーさん、団ち…じゃなかった、クリストさん、どうしちまったんですか?」
「あ、モブさん、おはようございます。
実は、私にもよく分からないんです。」
「そ、そうっすか、大変っすね。」
「モブさん、ちょうど良かったです。
実は、モブさんに、講習の講師をお願いしたいのですが、宜しいでしょうか?」
「あっしにっすか? 今は特に急ぎの仕事も無いし、構わないっすけれど。」
「ありがとうございます。
では、モブさんのご都合に合わせて、日程の調整を行いたいのですが、何時が宜しいでしょうか?」
「特に無いっすね、ナタリーさんの頼みなら、最優先にするっす。」
「それでは、相手の都合に合わせるように致しますね。
日程が決まり次第、モブさんにお知らせする形を取らせて頂きます。」
「了解っす。」
「では、依頼の方を受け付けますね。」
「あ、いや、講師やるんで、依頼はキャンセルするっす。」
「そうですか? わかりました。
では、本日は、ナタリーが承りました。」
モブさんは帰って行った。
これで、彼の講習の目途が立ったので良かったです。
今度会ったときに、日程の調整を行わないといけないですね。
今日は来ないかな? また明日かな?
早く彼に会えるのが楽しみです。
私は受付嬢、ギルドの顔だ、明日もまた頑張ろう。
クリストさん、良かったね…




