今日のナタリーさん 51
私はナタリー
冒険者ギルドの受付嬢だ、でも、今日は冒険者だ。
朝目が覚めて、冒険者の恰好に着替える。
朝食を食べ終わり、準備もすべて整ったので家を出ることにする。
扉を開けて、右を確認、左を確認、誰も居ないことを確認、よし!
彼の泊まっている宿に向かって出発することにする。
途中でアイリと合流したので、一緒に向かうことにした。
宿に到着すると、彼は既に外で待っていた、お、遅れてないですよね?
挨拶を済ませ、出発することにする。
ここまでは何事も無く来たので、今日こそは冒険者日和です♪
さっそく狩りをするために彼が索敵を行います。
問題が発生しました。
彼が指さす方向を見ると…あれは、クリストさん? でしょうか。
とりあえず移動すると、どうやら着いてきているみたいです。
彼とアイリが相談し、どうやら撒くことに決めたみたいです。
アイリが霧を発生させ、その隙に逃げるみたいでしたが、どうやら追ってきているみたいです。
彼が魔法で穴を空け、そこに隠れることになりました。
何とか無事に撒くことが出来たらしく、ほっと一安心です。
それにしても、生活魔法ってこんなことも出来るんですね、知りませんでした。
それからは、支障なくホーンラビットの狩りが出来るようになりました。
彼に言った通りにすれば、問題無いとのことです、頑張ります!
彼が石を投げ、誘い出します。
走ってきた足元に穴を空けることで、ホーンラビットは転び、私の手前で転がってきました。
凄い! 本当に彼が言ったとおりになってます。
彼の掛け声とともに、私は攻撃をしました。
そして、無事にホーンラビットを倒すことができました。
ホーンラビットは初心者が狩る獲物ですが、思っていた以上に簡単に狩れるものなのですね。
でも、アイリの話だと、ここまで簡単では無いみたいです。
と言うことは、やっぱり彼が凄いみたいです。
彼が解体は、後でまとめてすると言ってきました。
あれ? 時間が経つと、血が固まってしまい、味が悪くなってしまいます。
肉が売れなくなってしまいますが、良いんでしょうか?
そしたら、彼が秘密を教えてくれました。
アイテムボックスのスキルですか、聞いた事無いです、しかも、重さも時間も関係なくなるなんて凄いです!
だけど、アイリは既に知っていたみたい、ズルイ…
そしたら彼は特別だって言ってくれて、ステータスを見せてくれました。
私は彼の特別…嬉しいです。
彼のステータスは、レベルが低いにもかかわらず、スキルのレベルが高いです! それに称号も多いです、凄いです!
でも、気になる称号が1つ見つけました、ケモナーLv2って何でしょう? 彼に聞いてみましたが教えてくれませんでした、残念。
彼のステータスを見せてもらったですし、私も教えることにしました、本来はステータスは秘密にしなくてはいけませんが、彼にはしたくないし、彼だったら問題無いと思っています。
ただ、すこし恥ずかしかったです…
彼はこの前オークを狩ってきたので、レベルが高いと思っていましたが、そう言えばレベル3でしたね、改めてビックリしました。
アイリに言われて気が付きましたが、確かに普通はこのレベルでオーククラスの魔物を倒せるってのは聞いたことが有りませんが、彼は凄い人なんです、このくらいのことは問題なく出来ちゃうんです! でも、無理はしないで下さいね?
どうやら、彼はいざという時に、私達を守れるようになるために頑張っているみたいです、嬉しい…
それから引き続き狩りを行いましたが、どれも楽に狩ることができました。
あっという間に見つけるし、私が倒しやすいようにサポートしてくれているし、本当に凄いです。
ゴブリンも同じようにパターン化しているみたいですが、不安も有るのでレベルが上がってからじゃないとダメと言われてしまいました、仕方が無いですよね…
私もこれから一杯頑張りますので、レベルが上がったら、いつか連れて行ってくださいね、でも、危なくなったら守ってくれると嬉しいです。
彼が2匹のホーンラビットを見つけたそうです。
2匹だと、確実にパターンで倒せる自信は無いそうなので、今回はアイリに譲りたいと思います。
やっぱりアイリの魔法は凄い、でも、毛皮のせいで倒しきれなかったみたいです。
なるほど、魔法にも相性ってのが有るんですね、勉強になります。
彼が石で、アイリが魔法で、あっという間に片づけてしまいました。
戦闘後に、彼だったらどうするかって話になりましたが、彼は相手にまともに戦闘させずに倒すとのことでした。
人によっては卑怯と言う方もいるかもしれませんが、私的には安全に対応できる方が良いに決まってます。
でも、彼は立ち回れる技術も欲しいと言ってます。より上を目指して頑張る彼はカッコいいです。
それならば、私はそのお手伝いをしたいです。
そちらの技術を習得するための講習を進めてみることにしました。
そろそろ夕刻近くになったので、解体を済ませ帰ることになりました。
あっという間に解体してしまうのはやっぱり凄いと思う。
私も解体講習を受けようかな…
ギルドへ到着すると、いつも以上に混雑していました。
どうやら、私が居ない分、2人に迷惑を掛けてしまったみたいです。
彼には申し訳ありませんが、窓口業務を手伝うことにしました。
彼は快く送り出してくれました、やっぱり優しいです。
なんとかピーク時の対応も終わり、一息つくことが出来ました。
彼もタイミングを見てくれていたらしく、窓口に来てくれたので、今日の狩りの対応をします。
優しい私をす、す、す、好き? ええええぇぇぇ~~~!!
どうやら、なんか幸せな夢を見ていたみたいです。
仕事中だと言うのに、何たる失態です。
目を覚まし、対応を…ってあれ? 夢じゃなかった!?
でも、彼は普通に依頼の対応を言ってきた、あれ? 夢だった?
とりあえず対応します、すると、今回の依頼は全部私のお祝いと言うことで譲ってくれました。
彼に悪いと思いつつも、私はにやけてしまうのが分かります、嬉しい…
あ、言っておきますが、報酬が嬉しいんじゃないです、彼の気持ちが嬉しいんです、間違えないでください。
今日は解散にすることになりました、私も仕事を引き続き手伝いたいですし、助かります。
PTを解散し、彼とアイリは帰って行きました、またね。
彼が帰った後、リリアがにやにやしながらこっちを見ている。
さーて仕事仕事っと。
私は受付嬢、ギルドの顔だ、冒険者はまた今度、明日もまた頑張ろう。
リリア「さあ、隠さず全部教えなさい!」