武器を見に行ってみる
ピロリロリローン、ピロリロリン♪
「らっしゃいませー」
ここは…コンビニか…ってコンビニ!?
右を見ると雑誌コーナー、正面にはおにぎりやサンドウィッチが見える、正にコンビニだ
雑誌コーナーで週刊誌を手に取り読んでみる…
あーやっぱりこの政治家捕まったか、前から怪しいと思ってたんだよね
何、女優の〇美ちゃんがAV女優にだと!?
俺、この子凄く好きだったのに、これは買うしか無いよな!
いかん、雑誌読みに来たんじゃなかったんだっけ、でも、これは買って後で読むことにしよう
お酒コーナーを見る、たまには安い発泡酒じゃなく、ビールも良いな、奮発して恵〇寿にするか、ラ〇ーにするか、いやスーパー〇ライも捨てがたいな
お、ホ〇イトエールまで売ってるじゃんか、これ確か海外で人気なんだっけかな
よし! 今回は全部1本づつ買っていくことにしよう
後はおつまみは、まぁこっちは拘り無いし、さきいか、貝柱、柿の種、こんなもんでいいか
んじゃレジに並ぶか…お、から揚げもいいな、追加で頼むとしよう
「会計お願いします、後、〇ァミチキ1つと、肉まん1つお願いします」
「あざっす、〇ァミチキ1つと、肉まん1つ追加入ります~
で、会計っすね…えっと、全部で2750円っす」
俺は懐から財布を、財布を…あれ? あれれ?
ガバッ!
「財布忘れた~!! ってあれ? 夢?」
今日に限って夢をしっかりと覚えている…ビールが、夢にまで見たビールが飲めると思ったのに、思ったのにい!!(血涙)
あぁ、俺様の恵〇寿が、ラ〇ーが…くそっ! くそっ!
おはようございます…はぁ…
明日はアイリさんとナタリーさんと狩りに行く予定だから、今日はゆっくりする予定だ
休んでも良かったんだが、昨日言うのを忘れてたし、一度ギルドに顔だけは出してこよう
それじゃ、朝飯でも食いに行くか
「マスターおはよ、朝飯…後、試飲程度で良いからエール貰えるか?」
「そのくらいなら構わないが、何だ、元気ないな、どうしたんだ?」
「ちょっと夢でショックなことが有ってな」
「そうか、とりあえず座って待ってろ」
席に着き、朝飯を待つ
「ほらよ、エールは奢りだ」
マスターが朝食と、エールをジョッキで持ってきた
「あれ? エールジョッキだけど良いのか?」
「たまには良いだろう、さっさと食え」
「すまんな、ありがとう」
「おう」
そう言ってマスターははキッチンへ戻って行った
せっかくなのでエールをごちそうになりますか
ごきゅ、ごきゅ、ごきゅ…ぷはぁ
うん、旨い、でも、エールは酸味だ、ビールの苦みと、泡、そして炭酸のしゅわしゅわが無い、残念だ
だけど、エールを飲んだので、気分が少し良くなったのは幸いだ
さて、今日の朝飯は、エビピラフとスープにリンゴーンジュースだ
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【エビピラフ】
品質:A
効果:HP回復+5
バターでキュロット、丸ネギのみじん切りと、エビをニンニンク、香辛料と共に、ご飯と一緒に炒めたもの
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パクリ…旨い!
内陸で海エビなんて高級品だろうから、おそらく川エビなんだろうけど、十分に旨いから問題無しだ
エビの出汁がご飯に染み込んでいて、ニンニクと塩コショウ、鶏がらの味が最高だ
元気になるには旨いものを食うに限るな
「ごっそーさん」
すっかり元気になった俺は、氷を作ってからギルドに向かうことにする
・・・・
ギルドに到着した、すでにピーク時は過ぎているため、ガラガラだ
折角なので依頼掲示板を見てみることにする
何か面白そうな依頼は無いかな…
おっ、これは
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目的 :ワイバーンの卵入手
期限 :なし
成功報酬:1個(白金貨1枚)
依頼失敗:入手失敗、依頼放棄
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ワイバーンの卵だってさ、旨いのかな? それともペットとして育てるとかなのかな?
でも、これってかなり危険な依頼なんだろうな、まぁ、オークでヒーヒー言ってる俺には無理な依頼だけどな
いつかは、こんな依頼を受けられる様な冒険者になってみたいものだ
他には気になるような依頼も無いし、そろそろ窓口にでも向かうとしよう
「ナタリーさん、こんにちは」
「ハルさん、こんにちは。
今日は、どうしましたか?」
「昨日言い忘れてたのですが、明日のために、今日はゆっくり休もうと思いまして、その連絡に来ました」
「わざわざ、ありがとうございます。
明日を楽しみにしてますね♪
そう言えば、先ほど依頼を見てましたけれど、何か気になる依頼でも有りましたか?」
「受けることはしませんが、ワイバーンの卵入手が気になりましたね。
ワイバーンの卵って何に使うんですか?」
「今回の依頼者は、騎竜用みたいですね」
「おぉ! 騎竜ってことは、ワイバーンって飼い馴らすことって出来るんですか?」
「すでに成長したワイバーンは無理ですけれど、卵から孵して育てた場合は可能みたいです。
王国騎士団には、ワイバーン部隊ってのが有りまして、騎士のあこがれの職業になってます」
「へぇ~それは一度見てみたいですね。
ちなみに個人でワイバーンを飼うことって出来るんですか?」
「個人でですか?
出来なくは無いでしょうけれど、餌代とかお世話とか、色々と大変みたいですよ?
ただ、大規模のPTとかでは、飼っている噂は有るみたいですね」
「そうですか、よく分かりました。
ありがとうございます。
それじゃ、そろそろ行きますね、また明日」
「はい、ナタリーが対応させて頂きました。
また明日♪」
俺はギルドを後にした
さて、用事も済んだことだし、どうしようかな
特に明日のための準備ってのも無い…そうだ! 武器屋でも行ってみるのも良いかもしれない
・・・・
武器屋に到着した
カランカラン…
「いらっしゃいませ、おや、あなたは…
今日はどうなさいますか?」
「この前は、ありがとうございます。
おかげ様で、オークを倒すことが出来ました」
「さすがですね、私の見立ては間違ってなかったようです」
「まぁ、たまたま倒せたってのが正解なんですが、何時かは余裕を持って倒せるようになりたいですね。
なので、ちょっと武器を探しに来ました」
「それはそれは、どの様は武器をご希望なんですか?」
「そうですね、一撃必殺ってな武器って無いですよね?」
「うちの店の物ではちょっと難しいですね」
「ですよね~
なら、中、長距離での武器で戦える武器とかならどうでしょうか?」
「ふむ、中距離ならば、槍とかでしょう、長距離ならば弓等がお勧めです」
「とりあえず槍を見せて貰っても良いでしょうか?」
「少々お待ちください」
店員は倉庫より槍を幾つか持ってきた
「こちらが、この店で取り扱っている槍になります」
置かれた槍は、短槍、長槍とハルバードだ
短槍はロングソードをちょっと長くした程度だ、1.5mくらいか? 先端に苦無みたいな刃が付いている
長槍は短槍を長くした感じで、2.5mくらいだ
ハルバードも長槍と同じくらいの長さだが、先端に斧みたいなのが付いている
それぞれ一長一短な感じみたいだな
「持ってみても良いですか?」
「どうぞ、手に持って確認して試してください」
見た目の通り、重さは、ハルバード>長槍>短槍だな、短槍なら片手でも扱えるくらいの重さだ
短槍、長槍は突く、ハルバードは重さで叩き潰すって感じだろうか?
ハルバードはとりあえず重すぎて扱いにくいので候補から外す
長槍は、攻撃出来る距離に余裕があるが、中に入られると対応できない欠点がある
短槍の方は、攻撃できる距離は短くなるが、使い勝手は良さそうだ
「どうですか?」
「そうですねぇ、扱いやすさから考えると短槍でしょうか。
ちなみに、これってオークとかにも通用しますか?」
「致命傷を与えるには、急所を狙う必要がありますが、倒せないことは無いですね」
「試してみるってのは大丈夫ですか?」
「すいませんが、試すのであれば、買って頂かないと…」
「そうですよね、無理言ってすいませんでした」
「いえ、それで、どうしますか?」
うーん、試せないってのは痛いな、仕方ないけどね
「弓を見せてもらうのは出来ますか?」
「少々お待ちください」
店員は倉庫より弓を幾つか持ってきた
「こちらが、この店で取り扱っている弓になります」
置かれた弓は、ショートボウ、ロングボウの2つだ、さすがにクロスボウやアーチェリー、和弓等はないみたいだ
「引いてみても良いですか?」
「構いませんが、ショートボウならまだしも、ロングボウは、使い慣れてない人がそのまま引いたらケガしますよ?」
「そうなんですか? なら弓を引くための手袋とかって有ります?」
「有りますが、使う人はあまり居ないので、オーダーメイドになりますね」
「とりあえず軽く試させて下さい」
「どうぞ」
まずは、ショートボウを持ってみる、重さはそれほどでも無く軽い
弦を引いてみる、それなりに指に食い込むが引けないほどじゃない
次にロングボウを持ってみる、重さは大きくなった分重くなったが、持てない重さではない
弦を軽く引いて…堅くて引けん、これ以上力を籠めると、確かにケガをしそうだ
「ショートボウしか扱えなさそうです、これだとオークって倒せますか?」
「おそらく、目とかの急所ならまだしも、おそらくかすり傷程度でしょうね」
「やっぱり無理だったか、試しに聞いてみたいのですが、クロスボウって有るんですか?」
「クロスボウですか? どの様な武器でしょうか?」
「えっと、弓が鉄で出来ていて、トリガーを引くと、矢が発射される武器です」
「聞いた事無いですね、もしかしたら王都辺りに行けば有るのかもしれませんが」
「そうですか、ありがとうございます。
参考に、槍の種類でパルチザン、もしくは薙刀って有るんですか?」
「ナギナタって武器は知りませんが、パルチザンなら有りますよ」
「ここには無いんですか?」
「丁度品切れでして、しばらく入手の予定は無いですね」
「そっか、残念だ」
「ちなみにナギナタとは、どの様な武器なのでしょうか?」
「薙刀は、パルチザンに似ていて、先端の武器が片刃になっていて、切ることに特化した武器になります。もちろん突くことも出来ますよ」
「ふむ、シミターの刃が付いた感じでしょうか」
「そうですね、それに近いと思います」
「それならば、オーダーメイドになってしまいますが、作ることは可能ですね」
「でも、お高いんでしょ?」
「そうですね、もともとある武器を加工する形になるだけですから、材質にもよりますが、安くて金貨5枚って所でしょうか」
ふむ、そのくらいなら出せなくも無いな
だが、期待していた答えが帰ってこなかったのは、仕方がないとは言え残念である
「ちなみに、さっきの短槍だと幾らなんですか?」
「短槍でしたら、金貨2枚ですね、参考にですが、長槍ですと金貨3枚です、ハルバードは金貨4枚ですね」
なるほど、オーダーメイドになっても、元々有る武器を改造するだけだから、多少高い程度で済むのか
「パルチザンは?」
「そちらでしたら、金貨3枚と銀貨5枚って所ですね」
買うならパルチザンかな、物が無いけど
短槍も買えるのだが、貧乏性のため、踏ん切りが付かない
「分かりました、今回は申し訳ありませんが、辞めておきます」
「そうですか、残念です。
またのご利用をお待ちしております」
俺は武器屋を後にした、次はどうするかな
特に目的も無いので、フラフラしてみることにした
薙刀って良いよね、袴姿の女性が扱っているのを見るとカッコイイです