ナンシーちゃんは策士!?
ギルドに到着した、まずは解体所に向かうことにする
「ちわー」
「おう、何だ?」
「オーク解体して持ってきたんだけど、こっちで良いのか?」
「なら、そこのテーブルの上に置いてくれ、ちょっと作業してるから、置いたら呼んでくれ」
「あいよ」
解体用のテーブルに置いていく
「置いたぞ」
「いつの間に、まあいい、どれどれ…血抜きもしっかりしてるし、キチンと解体もされている、問題無しだな、ほれ」
俺は証明書を貰った
「それにしても、オークを外でよく解体できたな」
「重いわ、大きいわで大変だったよ」
「確かにな、でも、通常のオークの買取だと、金貨1枚と銀貨8枚だろ?
解体済みだと金貨2枚と銀貨1枚、銅貨6枚になるからな、この差は大きい。
苦労した甲斐は有っただろ?」
「まーね、だから解体したんだけどな」
「まぁ、次も頑張ってくれや、こっちもその方が楽だしな、がはははっ」
俺は、解体所を出て、窓口の方へ移動することにする
まだピーク時には早い時間だったので空いている、早速並ぶことにする
「次の方どうぞ~」
「ナタリーさん、こんばんは。
ゴブリンとオークの討伐です」
俺は、ゴブリンの討伐証明と、オークの証明書をカードと一緒に提出した
「ハルさん、こんばんは。
オーク…ですか? ハルさん一人で倒したんですか?」
「ええ、正面からの戦闘じゃなく、奇襲による戦闘で、たまたま上手く行ったってのが正しいですけどね」
「それでも、一人で倒せたのですから凄いです!
ハルさんは、ギルドの評価が足りないので、今はまだ無理ですが、評価が満足すれば銀ランクに上がることが出来ますよ?」
「え? そうなんですか?」
「はい、銀級に上がるための条件は、オーククラスの魔物を一人で倒せることですから」
「それって、どんな倒し方でも良いの? 例えば罠とか」
「倒せるだけの技術を持っているってことが必要で、倒し方は特に決まりは無いですから、大丈夫です。
それに、罠だって立派な戦略ですよね?」
「そっか、そうですね。
じゃあ今度はポイントを稼ぐようにならないとダメですね」
「ハルさんなら、きっと直ぐですよ、頑張ってください♪
はい、カードをお返しします。
それと、報酬が、ゴブリンが9匹と、オークが1匹の解体済みなので、金貨2枚と銀貨2枚、銅貨5枚になります。
お受け取り下さい」
「はい、ありがとうございます」
俺はカードとお金を受け取り、財布にしまった
「それでは、ナタリーが承りました。
ハルさん、お疲れ様でした♪」
用事も済んだので帰ることにした
宿屋に到着し、氷を作ってから、マスターに相談することにする
「なぁ、マスター、ちょっと良いか?」
「何だ?」
「今日、オークを解体したんだが、頭とモツと骨の使い道って有るか?
モツはもつ煮込みで使えるとは思うんだが、向こうとコッチでは色々と違うし、専門家に聞いた方が早いしな」
「なるほどな、頭は普通に食えるぞ、モツも新鮮であるなら問題無い、骨ってどうなんだ?」
「あれ? 前に鶏がらスープみたいなのが有ったような気がしたけど?」
「鳥は良くやるが、オークは匂いがちょっとな」
「あー確かにとんこつの臭いって独特だよな、だけど、あれが旨いのに」
「そうなのか、坊主が言うんだから、そうなんだろうな。
よし、試してみたいから売ってくれないか?」
「いやタダでいいぞ、俺も食いたいからな」
「そうか? なら、ありがたく貰っておく」
「で、どうする? 何処かに置いておくか? それとも後で出した方が良いか?」
「今、忙しいから後で声を掛ける、その時に出してくれ」
「はいよ、んじゃ飯食ってくるわ、飯よろ~」
「おう、ナンシーに言っておく」
俺は食堂へ行き、適当に空いてる席に座り、夕食を待つ
「は~い、ハルさん、夕食ですよ~♪」
「待ってました」
「今は、お客さんが居ないのでゆっくり出来ます。
ほら、ハルさん、あ~ん」
「いや待て、自分で食えるって」
「あ~ん」
「いや、恥ずかしいから」
「あ~ん」
「あ、あ~ん」
パクリ…緊張で味が分からん
「美味しいですか?」
「う、うん」
「よかったです♪」
何とか辞めさせないと、延々と食べさせられそうだ、何か話題を振ってみる
「そ、そうだ、昨日はマッサージありがとうな」
「いえいえ~気にしないでください」
「いつも、お父さんに同じくやってるの?」
「いえ? やっても肩だけですよ?」
「じゃあ、背中や腰は?」
「ハルさんだけに決まってるじゃないですかぁ~
さすがに父親でも、あそこまではしませんって(笑)」
「そ、そうなんだ」
「気持ちよかったですか?」
「う、うん、気持ちよかったよ」
特にお尻が最高でした
「良かったです♪
また言ってくれたら、やりますから、声掛けて下さいね~」
「あ、うん、その時は頼みます」
「…ハルさん、実は、起きてませんでしたか?」
ギクゥ!
「え? いや、そんなことは無いぞ?」
「そうですか?」
ナンシーちゃん必殺のジト目だ、はぁはぁ
「そ、そうです」
「ふ~ん、実は起きたくても、起きれなかったんじゃないのかな~とか思ったんですが、違かったんですね」
バレテーラ(汗)
「い、いや、もう、ぐっすりと、朝まで寝てましたよ、うん」
「…そう言うことにしておきます。
次は手を出してくれることを楽しみにしてますからね♪」
そう言って、ナンシーちゃんは、お客が入ってきたので仕事に戻っていった
あのお尻ってワザとだったのか…なんて恐ろしい子…
いや、ハッキリしない俺がダメダメなのか…はぁ~
夕食を食べ終えた俺は、部屋に戻り、寝ることにする
「そうだ、今日はオークを倒したし、何か変わったかもしれない、ステータス!」
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名前:ハル
年齢:20
状態:普通
LV:3
HP:18/18
MP:40/40
STR:9
VIT:5
AGI:6
INT:20
DEX:25
LUK:3
スキル:投擲Lv4、言語理解、剣術Lv1、激おこぷんぷんLv5、魔力操作Lv5(new)、生活魔法Lv5(new)、鑑定Lv3、隠密Lv4、解体Lv4(new)、調合Lv5、索敵Lv4、直感Lv1、アイテムボックス、恐怖耐性Lv1(new)
称号:命100、ケモナーLv2、暗黒変態紳士、薬剤師、ショーボン創造神の加護、中二病
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ふむ、色々スキルのレベルが上がってるな
おお! 魔力操作と生活魔法のレベルが上がってる
もしかすると複数個所での同時発動とかやっていたからだろうか?
ボーリングでオークを深く落とすことが出来る様になっただろうし、パイルバンガーの威力も上がっただろう
他にも色々と出来ることが増えたかもしれないし、今度試してみることにしよう
次に解体が上がったのは、オークを解体したからだろう、これからも使うことが多いだろうし、上がって良かった
最後に恐怖耐性ってスキルが増えているんだが、これっていつ覚えたんだ?
そう言えば、オークとの戦闘の時に、慌てはしたが、どこか心に余裕が有った気がしたんだが、これのせいだったのかもしれない
後は覚えた切っ掛けなのだが、何度もオークと対峙したからだろうか?
確かに怖かったし、それでスキルを覚えたんだろう、きっとそうに違いない
まあ、今更考えても正確なことは分からないし、別に損している訳でもないし、どうでもいいか(笑)
ステータスも確認出来たことだし、寝ることにする
おやすみなさい…ぐぅ
恐怖耐性を覚えたのは…おや、誰か来たようだ…