今日のナタリーさん 46
私はナタリー
冒険者ギルドの受付嬢である
今日からしばらく彼には会えません、何となく面白くないので不満はありますが、こればかりは仕方が有りません
いつもの通りに仕事をこなします
お昼ごろにクリストさんがやって来ました、そして、私の所に来ます
正直、この前の件で、クリストさんにはちょっと思う所がありまして、今は出来れば対応したくありません
でも、これもお仕事ですから、仕事として対応することにします
「おう、ナタリー嬢、この仕事の手続きを頼むわ」
「クリスト様、こちら行方不明のペットの捜索ですが、宜しいでしょうか?」
「あれ? 呼び方を戻したのか?」
戻したつもりは無かったのですが、心のどこかで、親しみを持って言うのを拒否したのかもしれません
都合が良いので、このまま行くことにします
「いえ、高ランクの冒険者様にさん付けでは失礼と思いましたので、戻すことにしました」
「俺は気にしないぞ?」
「いえ、申し訳ありませんが、ケジメですので、変えるつもりは有りません」
「そ、そうか…残念だ、な」
クリストさんはガックリしています
少しだけスッとしたのは内緒です
「それで、いかがいたしましょうか?」
「あー、すまんが、キャンセルするわ」
「分かりました、こちらで処理をしておきます。
ナタリーが承りました。
次の方どうぞ~」
さっさと話を切り上げ、次の方の対応をします。
クリストさんは、何か言いたそうな顔をしていましたが、そのままギルドを後にしました
さて、次のお仕事を頑張りますか
「アーサーさん、こんにちは。
今日は如何いたしましたか?」
「アレ、良いのかい?」
「何のことでしょうか?」
「あ、いや、気にしないでくれ、この依頼を頼む」
「はい、カルデの街までの配達ですね、手続きをしますのでカードの提示をお願いします」
私はカードを受け取って、手続きをします
カードの返却と共に、依頼の荷物を渡します
「はい、受付が完了しました。
私、ナタリーが受け付けました。
アーサーさん、頑張ってきてくださいね」
「はい、行ってきます」
アーサーさんは配達のために、ギルドを後にした
さてと、次の仕事は…
そんなこんなで1日が終わった
彼も頑張っているのだ、私も頑張ろう
私は受付嬢、ギルドの顔だ、明日もまた頑張ろう
あーこれは完全に怒ってるわ…