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ナタリーさんとの狩りは


草原に到着した

最近は通り過ぎるだけだったので、ここで狩るのも久しぶりだ

だけど、今日は初心者でもあるナタリーさんを中心に行動しないとな

まぁ、俺もほとんど初心者みたいな感じなんだけどね…


「ナタリーさん、ホーンラビットを見つけたら狩ってみます?」


「そうですね、アイリやハルさんに付いて行けるようになるには、頑張らないとダメですよね、やります!」


さすがはこの世界の住人なんだなと思った

生き物を殺すことに、それほどの嫌悪感とかは感じないみたいだ


「じゃあ、俺が見つけるので、倒してください。

 大丈夫です、手伝いますから安心して下さい」


「はい、お願いしますね」


「おう、俺様が、ナタリー嬢を守ってやるからな」


クリストさんが張り切ってるし、危険は無いだろう、無いよね? ある意味この人が危険な様な気もしなくもないが…

さて、今日は一人じゃないし、隠密は無しで、索敵だけ行うことにした

30分ほどして、ようやく反応を見つけた、数は1匹だし、問題無いだろう


「ナタリーさん、向こうの方に1匹居るみたいです」


「え? 何処でしょうか?」


「さすが、ハル君だね~」


「どこにも居ねーじゃねーか」


「あれ? クリストさんって索敵持ってないんですか?」


「男はな、出たとこ勝負なんだよ」


多分、脳筋なんだろうな、言わないけど


「とりあえず、どう戦うかを決めてからじゃないと危ないですよね?

 相手は、こちらを認識したら襲って来るので、危険ですからね。

 そう言えば、ナタリーさんの武器って何でしょうか?」


「私のは、これです」


ナタリーさんが出したのは金属で出来た杖と言うよりはメイスかな?


「じゃあ、誘い出します、多分走ってくると思いますが、慌てないでください。

 手前で転ばせるので、すかさず殴ってください」


「はい、頑張ります!」


俺は石を拾い、ホーンラビット目掛けて投げる


ガサッ


近くの草むらに落ちると、ホーンラビットが姿を現した

そして、一番弱いとみられる、ナタリーさんに向けて走り出した

後はタイミングを見て転ばせるだけだ、一応用心のために、ナタリーさんの前に出ておく


「あぶねぇ! ナタリー嬢!」


スパーンと斧が振られ、ホーンラビットの首が飛んで行った


「あのークリストさん?」


「大丈夫か? ケガは無いか?

 俺様が守ってやるからな、安心しろ」


「え、ええ」


ナタリーさん返事しないで…


「いや~危なかったな、ナタリー嬢が無事で良かった」


「クリストさん!」


「おおう、何だ?」


「ナタリーさんが倒さなければ、ナタリーさんのレベル上がらないんですけど?」


「おぉ、そういや、そうだったな、すまん」


「次は気を付けて下さいよ?」


「おう、まかせろ」


とりあえず、ホーンラビットの解体をしてしまうか


「ナタリーさん、解体しますか?」


「すいません、解体はやったことないので、どうやったら…」


「じゃあ、俺がやっちゃいますね」


「お願いします」


「なんでぃ、そのまま持って行けば良いじゃないか、狩る時間が減るぞ?」


「いえ、荷物が重くなるので解体した方が楽ですよ?

 それに、解体にそれほど時間かかりませんから、大丈夫です」


「早くしろよ?」


俺は生活魔法で穴を空け、逆さにして血抜きをする

十分に血抜きをしたので、フリージングで冷やし、解体する

さすがに慣れたもので、5分程度で解体は終了した


「へぇ~ハル君手際良いね、私より上手じゃない?」


「苦労しましたからね」


えっへんと胸を張る


「そうですよ、ハルさんは、いつも丁寧な処理で、凄いんですから」


「はいはい、わかったわよ」


「じゃあ、こいつは俺が持ちます。

 次、行ってみましょう」


再び索敵をしつつ、薬草も摘んでいく


「ほら、ナタリーさん、そこにも薬草ありますよ」


「あ、本当です。

 よく分かりますよね、凄いです」


「慣れですよ、まぁ、もしかすると調合とかでも見る機会が多いからかもしれませんけどね」


「私も受付で、見ているハズなんですけど、実際探すとなると、こんなにも大変なんですね」


「ハル君、ハル君、今度お姉さんにも教えてほしいな~」


「はい、俺で良ければ」


「俺には、どれも同じ草にしか見えないんだが…」


脳筋さんはそうでしょうね、だから黙ってて下さいとは言えないのがつらい…

そうこうしている内に、索敵に反応があった


「ナタリーさん、居ました、準備は良いですか?」


「は、はい」


ナタリーさんがメイスを握りしめたのを確認したので、先ほどと同じく石を投げて誘い出す


「あぶねぇ! ナタリー嬢!」


スパーンと斧が振られ、またもやホーンラビットの首が飛んで行った


「「「…」」」


「ふぅ、危なかったな、大丈夫か?」


「あ、あの」


「ケガしたのか!? 何処だ、ほらポーションだ、飲んでくれ!」


「あ、いえ、ケガはしてませんが…」


「くそっ、俺が居ながら、ナタリー嬢にケガをさせてしまうとは…」


もう、これは何を言っても話を聞かないパターンっぽいな


「大丈夫です、クリストさんが守ってくれましたから」


「そうか! 嬉しいこと言ってくれるじゃないか、がははははっ!」


クリストさんってナタリーさんが絡むとダメ人間っぽいな、俺にはお手上げだ


「アイリさん、どうしましょう?」


「諦めましょう」


「それしかないでしょうね」


俺達は諦めることにした

この後、3匹ほどホーンラビットを見つけたが、全部クリストさんが狩ってしまった


「そろそろ日が暮れそうですね、今日はここまでにしましょう」


「ごめんなさい…」


「いえ、ナタリーさんのせいではないですから、気にしないでください」


俺はナタリーさんの耳元で小声で伝える


「今度は違う場所で待ち合わせしましょう」


ナタリーさんが、コクコクと頷いた

今日の成果は、ホーンラビット(解体済)が5匹、薬草が50束だ、4人で割ると銅貨2枚と鉄貨5枚か、割の合わない金額だ


「これ、どうしましょう?」


「私は何もしてないし、要らないわ」


「わ、私も、何もしてませんし、いいです」


「俺も良いんで、クリストさんが持って行ってください」


「そうか? 悪いな、大した金にはならねーが、酒代くらいにはなるだろう」


もう何も言うまい…


門を過ぎ、街中に入った所で声を掛けた


「ギルドに報告することも無いので、ここで解散しちゃいます?」


「そうね、私もそれで良いと思う。

 ナタリーはギルドに戻るの?」


「いえ、私も今日はお休みなので、行く必要は無いので帰ります」


「俺は、こいつを出さなきゃならないし、行ってくるか」


「じゃあ、解散しましょう、お疲れ様でした」


「「おつかれさまでした」」


「じゃあな」


PTを解散したので、俺は宿に帰ることにした


悪い意味(?)で予想通りでした

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