今日のナタリーさん 2
私はナタリー
冒険者ギルドの受付嬢である
今日も例の冒険者がやってきた
ギルドに入るとともに何か叫びだした
もしかしたら頭がヤバイ人なのかも知れないと見ていたら、こっちを見たので目を逸らした
変な目で見ていたのがバレてなければ良いのだけど…
一生懸命依頼表を確認した後に、私と同僚の受付嬢の胸を見ていた
やっぱり胸を見るのかと思ったら可哀相なものを見る目で同僚を見ていた…失礼な人である
そして、何かを納得した顔をして私の所に来た、やっぱり判断基準は胸だろうか
常時依頼のことを説明したら情報を知りたいとの相談を受けた
冒険者は向こう見ずな人が多く、ちょっとしたことで死ぬことが多い
この人は違った、その点は感心したし凄いと思った、なので2階の資料室を教えてあげることにした
でも、ちらちらと胸を見ながら話すのは止めないみたいだ
2階の資料室から出た彼はそのままギルドを出て行った
さすがにわざわざ胸を見に来ることはしないみたいだ、安心した
夕刻に彼がギルドに戻ってきたみたいだ、忙しかったのだが私の所に来たので知ることが出来た
彼はカウンターに薬草の束を出したのを見て驚いた
普通、冒険者は何かの依頼のついでに薬草を摘んでくるくらいなので1束か、多くても2束しか提出しない
でも、彼は100束も持ってきた、暇だったのだろうか…
状態は悪くなかったので通常通りの金額を提示した
結構枯れている、途中でちぎれている等の物を持ってくる冒険者が多いので感心した
支払いが終わるまでの間、やっぱりちらちらと胸を見ていた
窓口から離れた後にクリストさんと何か話していたみたいだが、忙しかったので見たのはそれだけだ
気が付いたら居なくなっていたので帰ったのだろう
明日も来るだろうか
来たらやっぱりこそこそ胸を見るのだろうか
少し憂鬱だ、でも、昨日ほどは憂鬱ではなかったのはちょっとびっくりだ
でも、出来ればあまり見ないでほしいと切実に思う
私は受付嬢、ギルドの顔だ、明日も頑張ろう
おや、ナタリーさんの様子が…