表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
137/554

今日のナタリーさん 41


私はナタリー

冒険者ギルドの受付嬢である


朝、ナンシーさんがギルドにやってきた


「ナタリーさん、今日の夜とかって空いてる?」


「え、ええ、大丈夫です」


「そ、良かった。

 後、アイリさんとかにも連絡が取れるなら、3人で集まりたいと思うんだけど、どうかな?」


「アイリなら、多分、朝に会うと思うから、伝えることは可能だと思うけれど、来られるかは分からないですよ?」


「その時は、ナンシーさんだけでも良いかな。

 今日私は仕事休みだから、時間はお任せするね」


リリアとエミリーに確認する


「今は落ち着いてるし、夕刻のピークを過ぎたら良いんじゃない?」


「そうですね、特に問題無いと思います」


「うん、ありがとう、そうするね」


「ナンシーさん、7の時間で宜しいでしょうか?

 アイリにも時間が合えば、その時間を伝えておきます」


「おっけー、じゃあその時間に、居酒屋『悪の秘密結社』に集合で良い?」


「分かりました」


用件の済んだナンシーさんは、帰って行きました

さてと、朝の仕事を頑張りますか


・・・・


朝は見かけなかったが、お昼頃にアイリがやってきた


「は~い、元気してる?」


「もう、見れば分かるじゃない、元気よ。

 そうだ、アイリ、今日の夜時間空いてる?」


「ナタリーから誘ってくれるなんて珍しいじゃない、空いてるけど?」


「ナンシーさんが、集まって話がしたいみたい」


「なるほどね、ん、了解~ で、どうすれば良いの?」


「7の時間に、居酒屋『悪の秘密結社』に集合だって、私も仕事を早めに切り上げて向かう予定」


「じゃあ、私もその時間に行くね」


ひらひらと手を振って、アイリはギルドを後にした

無事にアイリと連絡が取れてホッとした

後は私が仕事で遅れないように頑張らなくっちゃ


・・・・


夕刻のピーク少し前に彼がやってきた

彼は今日もゴブリンの討伐だった、問題なく対応を行う

ふと、昨日冒険者になったことを彼に伝えようかと思った

まだ言う決心がつかなかったってことも有ったが、いたずら心と言うか、驚かせようと思ったので内緒にしようと思い、誤魔化すことにした

彼はお預けを食らったような顔をしていたが、まだ内緒なので心の中で謝っておく

用事も済んだので、彼はギルドから帰って行った

もう少し話をしたかったな…


・・・・


仕事が終わり、約束した店に向かうことにする

時間ピッタリに到着すると、店前にアイリとナンシーさんが待っていた


「さすが、ナタリーだね、時間ピッタリ」


「待たせるのも悪いですからね、入りましょう」


ギイィィ~~


ここのお店の扉は古い洋館を模していて開けると音がします


「イー!(いらっしゃいませ)

 イイー!(お席に案内致します)」


店員に案内され、個室へと向かう

ここは内緒話とかするにはぴったりのお店なので、そういった客が多いので有名である

3人とも席に着いたので、とりあえず注文しておく


「何を飲みますか~?」


「ん~ここはエールは普通のだったよね? じゃあハッチミツ酒で」


「あ、私もそれでお願いします」


「構成員よ、ハッチミツ酒を3個と、軽く摘めるものを持ってくるのだ! 行け!」


「イー!イー!(ご注文受け溜まりました、少々お待ちください)」


ナンシーさんノリノリです

まぁ、このお店はこういうノリのお店だから、合ってるんですけどね

私は恥ずかしいのでちょっと…


「イー!(お待たせしました、ご注文の品です)」


「じゃあ、まずは乾杯しましょ~」


私達はグラスを受け取り、乾杯をする


「さて、今日集まって頂いたのは、ハルさんの件についてです。

 全員、一通りハルさんから話って聞いたんですよね?」


ナンシーさんが話を切り出した、まぁ、このメンバーが集まるのはハルさんの件以外ではありえませんから当然ですね

私とアイリはコクリと頷いた


「ハルさんの話を聞いて、どう思いました?」


「同じ女性として在り得ないし、許せない」


私も同意見なので頷いておく


「私もそう思いました。

 だから、ハルさんを裏切らずに支えれば、きっと心を開いてくれると思うんです。

 どうでしょうか?」


「私のハル君に対して行った経験からすると、グイグイ行き過ぎると遠慮するよね。

 最初は凄く嬉しそうなのに、ある一定の所を過ぎると遠慮すると言うか、逃げる感じかな?

 多分、例の被害が原因だと思うんだけど」


「あーハルさんってそういう所りますね~」


え? アイリってそんなことしてたの? ナンシーさんも? 二人ともずるい…

とりあえず、ハルさんが落ち着くまでは、ほどほどのアタックでと言うことが決まった

それからはハルさんの話で盛り上がりました

そうそう、忘れるところでした、アイリに相談が有ったんだった


「アイリ、ちょっと相談」


「どうしたの?」


「これ見て」


私は冒険者カードを提示した


「え? ナタリー冒険者になるの? この前言ったの本気にしたの!?」


「だって、アイリばっかりズルイんだもん、私だって一緒に行きたいと思ったし、それにこれ」


私はステータスを表示させて、アイリに見せた


「こら、ギルド職員がステータスの重要性を知らない訳じゃないでしょーが、何見せてるのよ…って聖魔法!?」


「これなら、ハルさんがケガしても癒してあげられるかもしれないし、アイリ、私も行っちゃダメ?」


「何々、ナタリーさんって受付嬢辞めて、冒険者になるの?」


「いえ、今の所、辞めるつもりはありませんが、一緒に冒険はしてみたいかな」


「そうすると私も冒険者に…いや、でもお仕事有るし、お父さんが心配するし…」


「ハル君を独り占めしたいって気持ちは無くは無いけど、ナタリーもあぶなっかしくて放っておくのもねぇ~

 ま、ハル君が驚く顔も見てみたいのもあるし、うん、分かった、ナタリーも行こっか」


「ありがとう、よろしくね」


「いーなー、私も行きたいけど、無理だろうな、残念」


「まーまー、後で話してあげるから」


そうして女子会は楽しく時間が過ぎて行くのでした


・・・・


「じゃあ、ナタリー3日後ね」


「それじゃ、おつかれ~」


「お疲れ様でした」


私達は解散し、各自の家に帰って行った

何はともあれ、私も彼と一緒に冒険に行ける

少しでも彼の役に立つためにも、聖魔法を練習しておくことにする


私は受付嬢、ギルドの顔だ、明日もまた頑張ろう


この居酒屋にすごく行きたいです

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ