今朝のドタバタ
朝、目が覚めた、気持ちの良い朝だ
おはようございます
今日は特に予定を決めていないが、アイリさんとパーティ組んだし、今後の話をするべきだろう
アイリさん、ナタリーさん、ナンシーちゃんみんな泊っているので食堂に行くと会えるかもしれない
少し会いたくない気持ちも無くは無いが、避けては通れない問題だ、願わくは何事も無いことを祈る…
覚悟を決めて食堂へ行ってみることにする
食堂に入ると、そこに可憐なネコミミ美少女が居た
誰だこの子、めっちゃ好みなんですけど、声掛けても大丈夫かな?
いや、ケモナーとして声を掛けるべきだと、俺の心が訴えている
「おはようございます。
見かけない方ですが、新しく来られた方ですか?
僕はここの宿を利用している、ハルと言います、お見知りおきを」
ネコミミ美少女は、俺が声を掛けたことに気が付き振り向き
「あ、ハニーおはよ~
ジェニファーね、念願のネコミミ美少女になれたんだぁ~
これでハニーも私のこと好きになってくれる?」
「え? ジェニファーなのか? マジで?
そっか、約束守ってくれたんだな、嬉しいよ」
「ハニー大好き!」
「ああ、俺もだ」
ガバッ!
「あれ? ジェニファー?」
目が覚めた、今のは夢か?
俺は食堂に向け、走った
「ジェニファー!」
「あ、ハニーおはよ~
ジェニファーね、念願のネコミミ美少女になれたんだぁ~
これでハニーも私のこと好きになってくれる?」
プツン…
(しばらくお待ち下さい)
「ハニーヒドイわ…シクシクシク」
「うるさい、黙れ、俺の期待を返せ!」
そこに居るのは真っ白な猫耳とシッポを付け、メイド服を着た筋肉隆々のスキンヘッドのいつものジェニファーだ
だが、ダメージは無いみたいだ、くそっ
「おはようございます~ 昨日はすいませんでし…」
入ってきたのはナンシーちゃん達だ、3人は入り口で固まっている
あれ? ナタリーさんとアイリさんはともかく、ナンシーちゃんはジェニファー知ってるよね? 何で固まってるんだ?
あー猫耳とシッポか、そーいや見苦しいから、いつも俺が取ってたっけ
「ま、マスター?」
「こいつはジェニファーだ、10日に出てくるマスターに取りついている悪霊だ」
「ハニー、悪霊だなんてヒドイわ! ぷんぷん」
「「「あ~」」」
3人とも納得していた、見たのは初めてでも噂くらいは知っていたのだろう
するとジェニファーがずぃっと俺と彼女たちの間に立ち
「あなたたちね、愛しいハニーに色目を使ってる雌豚達は」
「こんな化け物に言われたくはないです!」
なんかギャーギャー言い争っているが、腹減ったので終わらせることにした
「ジェニファー、腹減った、飯出して」
「は~い、ハニー待たせるなんて、ジェニファー悪い子☆」
首を傾け、ウィンクしながら、自分の頭をコツンと叩いて、てへぺろしている、うん、キモイ
そしてキッチンへ朝食を取りに入って行った
「は、ハル君、凄いの見たんだけど、平気なの?」
「もう慣れた、見た目も言動も変態だが、それでも料理は旨いし、性格も悪く無いぞ?」
「「「・・・・」」」
何だ? 3人とも何か言いたそうな目で、コッチを見ないでくれ、俺が変なのか?
でも、何か思う所が有るのか、みんな納得した顔をしている…何で?
ひと段落した所でナタリーさんが聞いてきた
「ハルさん、昨日のことなんですけれど…」
キタ! 恐れていたことがとうとう来てしまったか…
「な、何かな?」
「3人とも、昨日の夜の記憶がちょっと無くて、ハルさんに何か失礼なこととかしませんでしたか?」
ナンシーちゃんと、アイリさんもウンウンと頷いている
覚えていない? ホントに? あの質問を覚えていないならまだ生きるチャンスは有るか? なら誤魔化してみることにする
「大丈夫、何も無かったよ? あはははっ(汗)」
「そうですか、なら良かったです」
ナタリーさんが胸に手を当て、ホッとしている
うし! ミッションコンプリート!
「は~い、ハニーには、ジェニファー特製、愛情た~っぷりの朝ご飯で~す♪
あんた達は、ついでだ、食べて行きな」
ジェニファーが朝食を持ってきた、今日のメニューはご飯に味噌汁、魚の塩焼きに和え物、そして生卵だ
さすがにアイテムボックスが無くなったためか、ニジじゃなくてヨジマスの川魚だったのは残念だ
まずは味噌汁をひとすすり、今日はワカメと豆腐の味噌汁だ、胃に染みて旨い
次に生卵に塩魚汁をかけて混ぜる、そしてご飯へ投入~TKGの完成だ
ご飯を掻き込む、はむはむはむ…くうぅぅ~旨いぜ!
そしてヨジマスの身をパクリ…たまらん!
味噌汁をまたひとすすり、次に和え物をパクリ…報連相ともやしの和え物は口直しにサッパリして旨い
パクパク、むしゃむしゃ、ずず~
「ごっそーさん」
ふと周りを見ると、女性たちはまだ朝食を食べていなかったが、ほほえましい笑顔でこっちを見ていた
「あれ? 食べないの?」
「何かハルさんが、あまりにも美味しそうに食べているので、つい、見とれてました」
「そ、そうですか」
ようやく女性陣も食べ始めた、「おいしいね~」とか言って、和気あいあいと食べているのを見ると、昨日のは何だったんだろうと思ったが口にはしない
そんなことを考えていると、ナンシーちゃんが聞いてきた
「そーいえば、私たちを部屋に運んでくれたのって、ハルさんですか?」
「そーだよ」
「おっぱい触りました?」
「ブーー!! ゲホッゲホッ…な、何で?」
「いえ、私たち寝てましたし、触ってもだれも分かりませんからね、揉み放題です。
それにハルさん、おっぱい大好きですよね?」
ナタリーさんがウンウンと頷いている…
「ショーボン神様に誓って、揉んでません!」
「ふーん、揉んではないとしても、触ったんですよね?」
ナンシーちゃんはジト目で聞いてきた、ありがたや~
「そ、それは…確かに運ぶときに当たったのはあったけど、ワザとじゃないぞ? ホ、ホントだぞ?」
「分かってますよ~ それに前にも言いましたが、ハルさんが本気になってくれるんだったら、自由にしても良いんですよ?」
「あ、ハル君だったら、お姉さんも良いよ~
何だったら、今から部屋に行こっか?」
「あ、えと、私は、えっと…ごにょごにょ…」
何だ? 何が有った? 俺はまだ寝ていて夢でも見ているのか?
いや、これはきっと罠だ、俺を陥れるための罠だ
大学での学生時代に言われたことを思い出せ
(うわっ、冗談で言っただけなのに、マジになってる、キモーイ)
(これだから喪男ってキモイんだよね、ちょっと優しくすると、すぐ調子に乗る、あーヤダヤダ)
(後で彼氏にチクってとっちめてもらうからね、覚悟しな)
(喪男をからかうと楽しいね、キャハハハッ)
そうだった、夢なんか見ちゃいけない
これが現実だ、喪男は、夢を見てはいけないんだ
「あ、俺、仕事に行きます。
皆さんはゆっくりして行って下さい」
俺は席を立ち、宿屋を出た
名前を呼ばれたみたいだが、俺はそのまま立ち去った
このジェニファーネタは前々から使いたかった、ようやく出せたので嬉しい