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飲み会?


アイリさんと一緒に冒険者ギルドへやってきた

オークはカウンターに持ち込めないので、事前に出してから解体小屋へ運び込んで、ヘンリーさんから証明書を貰っている

大型の魔物はそういう対応になるんだそうだ、知らんかった

ギルド内はピーク時なので凄く混んでいる、特にナタリーさん…

見ていても仕方が無いので並ぶことにする


「ハル君、こっちの列の方が空いてるよ?」


「あ、でも冒険者って、登録時の担当で対応しないとダメなんですよね?」


「…ナタリーがそう言ったの?」


「そうですけど? 何か間違いました?」


「あ、いいのいいの気にしないで、そっかーナタリーがねぇ…

 ハル君、他にも言われたことって有る? 有ったらどんな内容だった?」


あれ?アイリさんみたいなベテランなら知ってる内容だよな? 忘れちゃったのかな?

俺はアイリさんに、休み時の報告やら、長期の仕事の時の中間報告をしなければならないことを説明してあげた


「そっか、忘れてたから助かった、ありがと♪」


何やら妖しい笑顔でアイリさんがニコリとした(ゾクッ)

それから、アイリさんと雑談しながら待つこと数十分、ようやく順番が回ってきた


「ナタリーさん、こんばんは」


「は~い、ナタリー元気?」


「…」


ナタリーさんはアイリさんをジーっと見ている、いや睨みつけている

もしかして、この二人は仲が悪いのだろうか?


「あ、あ、あ、あ、アイリ…さん、何でハルさんと一緒に居るの?」


「何でって、たまたま草原で会って、一緒に行動したから?

 それより、ナタリーちょっと耳貸して」


アイリさんが、ナタリーさんの耳元で何か話をしている

話している内容は聞えないので、何を話しているのか分からないが、ナタリーさんが焦っているのは分かった


「ふふふん♪」


どうやら話し終わったみたいだ、アイリさんは凄く機嫌が良いが、ナタリーさんは悔しそうにアイリさんを睨んでいる

俺は助け舟を出すことにした


「ナタリーさん、すいませんが、報告良いでしょうか?」


「あ、すいません、本日はどうしましたか?」


「俺はゴブリンの討伐証明と、アイリさんはオークの討伐です。これ、証明書です」


俺は、討伐証明書を提示した


「あ、ナタリー、討伐証明はハル君と一緒だから、半分にしてね。

 だって、私たちパーティ組んだんだから♪」


ピキッ…

あ、ナタリーさんが固まった…


「何言っているんですか、それは組む前じゃないですか、オークについては、俺何もしてませんよ?」


「ハル君は運んでくれたじゃない~

 ん~じゃあこれからパーティ結成のお祝いしようよ、そのお金を私が出すから、それで良いでしょ?」


「それくらいなら良いかな?」


バン!

突然テーブルが叩かれた音がしたのでビックリした、周りもシーンとなっている

おそるおそる見ると、ナタリーさんが


「私も行きます」


「えぇ~、でも、ナタリー仕事じゃない」


「直ぐ終わらせて追いかけます、良いですね?」


コクコクコク

つい頷いてしまった、だってそこに般若が居るんだもん、俺には無理だった…

なんとか依頼の報告を終わらせ俺たちはギルドを後にし、飲み屋と言うかいつもの『薔薇の宿屋』に向かうことになった

ナタリーさんは、急いで仕事を終わらせ、後から来ることになった


・・・・


「「「ハルさん(君)は、この中で誰が好きなんですか?」」」


どうしてこうなった…何で俺はここに居るんだろう?

今、俺の状況を説明すると、4人掛けのテーブルに座っている

正面にアイリさん、右にナタリーさん、左にはナンシーちゃんが座っている、ナンシーちゃん、君は仕事中じゃなかったのか?

しかも全員、酔っぱらって目が座っている、ある意味危険な状態だ

周りに他の客の姿は無い、夕飯時なのにだ、いつもだったら混んでいるハズなのにだ、マスターは顔に手を当てていて期待は出来ない、助けてくれ…


・・・・


(時間をさかのぼること数時間前)


宿屋に到着した俺たちは、4人掛けのテーブルが空いていたので、そこに座る


「アイリさん、何飲みます?」


「ここってエールが美味しいって噂のお店よね?

 だったらエールが良いかな?」


「ナンシーちゃん、エール2つ頂戴~」


「はいはい~只今お持ちしますね~」


「元気な給仕さんだね~」


「そうだね、ナンシーちゃんは元気なのが取り柄だし、やっぱり女の子がご飯を持ってきてくれると美味しく感じるよね」


「へぇ~ハル君は、あの子が好みなのかな?」


「好みって、そんな言い方したらナンシーちゃんに失礼だろ?

 まぁ、好きか嫌いかで聞かれたら好きかな~程度は有るけれどね」


「ふ~ん、じゃあ私は?」


「も、も、もちろん、どちらかと聞かれるならば、好きです」


「そっ…」


「お待たせしました~ エールをお持ちしまし…誰?」


「いきなり誰って失礼ね~ 私はハル君のパーティメンバーのアイリよ、そういう貴方は?」


「私はここで働いているナンシーです。ハルさんにはいつもお世話になっています」


「ちょ、ちょっと二人とも、どうしたの? 落ち着いて、どぅどぅ」


「ハルさん(君)は黙ってて!」


「はい…」


「アイリ、お待たせしました、ってナンシーさん?」


「ナタリーさん! 貴方が付いていながら、こんな女がハルさんに」


「こんな女って何よ? だいたい貴方こそハル君の何なのよ」


「私は…」


あーナタリーさんが追加で参加してますますカオスに…

逃げようかな…と思たら


「「「ハルさん(君)、そこに座りなさい」」」


「マスターエール4つ、至急ね」


そこからは、何故か俺のことの自慢大会(?)だった

恥ずいので勘弁してくれ…

つーかそんなにカッコよくも、優しくも無いです、誰だよ、その完璧超人は…

3人であーだこーだと騒ぎながら飲みまくり、冒頭の状態になったって訳だ


で、誰が好きかって? んなもん答えられんわ

多分酔っ払いの戯言なのは間違い無いだろうが、適当に選んで答えたら答えたで後で問題になりそうな予感がする

全員が好きだと言ったら、おそらく納得はしてくれないだろう

この酔っ払いどもめ、どうすっかな…


あーだこーだ考えていると、ふと周りが静かなのに気が付いた

周りの客が居ないのも有るが、3人とも酔いつぶれて寝てしまっていた


「助かった…のか?」


「坊主よ、2階の手前の部屋が空いている、そいつらを連れていけ」


「マスター、今日は迷惑かけちゃったよな、スマン…」


「いや、坊主のせいじゃないのは分かっている、気にすんな」


「ありがとう、マスター」


マスターは手をいいって感じに振ってキッチンに入って行った


「くっそー、マスターのくせにカッコいいじゃないか」


俺は3人を2階の空き部屋まで運び、ベットに寝かせた

運ぶ際に不可抗力で胸を触ってしまったのは内緒だ(笑)

「んんっ」って色っぽい声を出されたが気が付いてないよね?

色々と疲れたので寝ることにする

おやすみなさい…ぐぅ


まーた勝手に話が進んでいく、しかも修羅場ってるし…

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