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オーク対策 2

知人から、ランキングを集計しているページの存在を教えて貰いました。

日間ランキングだと、2248位だった(汗)

う~ん、こんなもんなのか、もっと精進せねば…


城から使いがやってきた


「何? 魔王を討伐して帰って来いって?

 誰だそんなフザケタことを言うヤツは?

 あーあの俺を異世界に呼んだ雌豚か、知らん知らん、そんなヤツの言うことなんか知らん。

 俺は、魔王様のために生きると誓ったんだ、分かったらサッサと帰れ!

 あ、魔王様! 今日もお美しいでげすね。

 え? 今日もまた、お足を舐めても宜しいんですか? ありがたや~」


ガバッ!


「…お足をぺロペロ、あれ? 何だっけ?」


よく覚えてはいないが、温泉街に行き、足湯に入りのんびりしていたような気がする

おはようございます


昨日はオークに会って大変な目に遭ったが、逃げるための手段は手に入れたので、慢心はしないが森に行っても大丈夫だとは思う

でも、逃げてるだけじゃ何時までたっても仕方ないし、対策は考えるべきだろう

幸いなことにお金に余裕は有るし、じっくりと草原でオーク対策を考えてみるのも良いかもしれない

よし、朝食を食べたら草原に行ってみることにしよう


「マスター飯ワンプリーズ」


「おう、待ってろ」


レベルアップしたマスターの飯は楽しみである


「ほらよ」


マスターが持ってきたのは牛丼だった

あれ? そーいやジェニファーのレシピには牛丼って無かったよな


「マスターこれってどうしたんだ? ジェニファーのレシピには無かったよな?」


「こいつか? こいつは前に坊主が牛皿をご飯に掛けて食ってただろ?

 それを見てピーンと来たんだ、自信作だ食ってみろ」


「ほぅほぅ、じゃあ食うとするか、あ、これはちなみに牛丼って料理だから」


「何? オリジナルじゃなかったのか…」


ぱくり…うん旨い!

ただ、少し煮込みが足りないのか、牛丼の食感とちょいと違う少し堅さが有るのが残念だ

味付けはちょっと濃いめなので、ご飯と一緒に食べると丁度良い、いや少しだけ濃いか?

あー生卵が欲しい…


「ごっそーさん、マスター70点ね」


「ん? 何か悪かったか?」


「生卵が無い」


「…それだけか?」


「後は肉が少し硬かった、煮込みが足りないのかどうかは分からんが、そんな感じかな」


「これ以上煮込むと、肉が崩れてしまうぞ?」


「俺は専門家じゃ無いから、形を保ったまま柔らかくする方法なんぞ知らんぞ?

 でも、向こうに居た時に食った牛丼は柔らかくて旨かったぞ?

 ついでに味はもう少し薄味だったが、それが薄いとは思わなかったし、十分旨かった、隠し味と言うか別の理由が有ったと思う」


「ふむ、色々試してみるか」


マスターはキッチンに行ってしまった


「んじゃ、俺も氷作って草原にでも行くとしますか」


・・・・


草原にやってきた

さて、オーク対策だが、高温高圧洗浄が有効だったのは幸いだった

ただ、昨日はたまたま1匹だったから使えたのであって、複数だった場合は殺されていたと思う

何かいい方法は無いだろうか?


攻撃と言えば火なんだが、飛ぶ距離が精々10cm程度だ、前に草刈りで火×火×火を使ったときに、あっという間に燃えたので、結構な火力だとは思う

いっそのこと剣ではなく、拳で語る格闘技に変更でもするか? ゼロ距離からの一撃必殺技なんてカッコいいかもしれない

いや無理だな、近づく前に殺されるのがオチだ、と言うか避ける自信は無いぞ?

やっぱり遠くから剣で切り付けるしか無さそうだ


ふと思いついたんだが、ファンタジー物に剣に火属性を持たせてとか有るじゃん、あれって出来ないかな?

刀身に向けて、火を使ってみれば行けるかもしれない

刀身に対し、火を使ってみる…ほんのり刀身が暖かくなった気がする、冬場には良いかもしれない…って違うわ!


次は火×火で試してみる…じんわりと暖かく…熱っ!

俺は思わず剣から手を離した、フーフーあやうく火傷するところだった…

これって魔法剣じゃなくて、単なる熱した剣じゃん、もしかすると熱した分、切れ味は上がってるかもしれないが、剣が持てないきゃ意味が無い

それに今思い出したんだが、金属って熱したり、冷やしたりすると脆くなるんじゃなかったか? もしかしたらやっちまったか!?


少し時間を置いて、剣を拾ってみる、多少熱いが持てない温度じゃないな

そして、熱してしまったことによる強度が気になるんだが、試すのは怖いな、あ、鑑定ならどうだ?


----------------------------------

【ショートソード】

品質D

効果:攻撃力+3

短剣片手剣

----------------------------------


あれ? 確か前に鑑定した時って品質Cじゃなかったっけ? もしかして強度が下がったことで品質も落ちた!?

せっかくゴードンさんから貰った剣だったのに…ショック…

とりあえず魔法剣は封印することにすることにした

もし、使うとしても、刀身が熱に強いこと、持つ所が熱を通さない、この2つが満足する武器じゃないと使うことは無いだろう


他に何か攻撃に使える方法は無いだろうか?

今の所、高温高圧洗浄くらいか、ウォーターカッターは未使用なので不明

おそらく使えるんだろうが、ウォータカッターはせいぜい2~3mくらいしか飛ばないのが欠点なんだよね、もっと遠くまで飛ばない物だろうか?

この前は1mmで飛ばしたし、もっと小さくして勢いを付ければもっと飛ぶかもしれない、0.1mmで試してみる

うーん距離が1mくらいに減ってしまった、すぐに拡散してしまうから本当に近距離じゃないと使えないっぽい


拡散しない方法が有れば良いんだが、何とかならない物だろうか?

ウォーターカッターを発動しながら観察してみると、あることに気が付いた

そうか! 空気抵抗か! なら抵抗になる空気が無くなれば遠くまで飛ぶに違い無い!

風×水で試してみることにする


…実験は失敗した

結論から言おう、飛距離はそれほど変わらなかったが、飛散はしなかった、ただ水が消えただけだ

どうやら真空状態に水が入るとあっという間に蒸発するみたいだ、そりゃそうだわな(汗)

水の形状が違うだけで、フリージングと同じ魔法になるからな


結局ウォーターカッターは現状そのまま使うのが良いみたいだ

ただ、オークに通用するかどうかは分からないんだよな、一度試すことが出来れば良いんだが…ん?

そー言えば俺が使ってる鎧ってオークの皮じゃなかったっけ?


----------------------------------

【皮の鎧】

品質C

効果:防御力+4

オークの皮で出来た鎧

----------------------------------


やっぱりオークの皮だった、と言うことは、この鎧に穴が空けばウォーターカッターは通用するってことになるか?

でもな、折角ゴードンさんに貰ったのに、剣も含め鎧もダメにしたら目も当てられない、別の方法で皮を手に入れるしか無いな

武器屋に行ったら切れ端くらい分けてもらえないだろうか?

ダメもとで行ってみるか


・・・・


2日連続でやってきました武器屋です


カランカラン…


「いらっしゃいませ。あれ? 昨日もいらっしゃいましたよね?」


「すいません、少し相談に乗って欲しいのですが」


「どのような内容でしょうか?」


「防具を作った時に余った、オークの皮の切れ端とかって譲ってもらえないでしょうか?」


「オークの皮の切れ端ですか? 確かにありますが、何に使うか聞いても宜しいでしょうか?」


「オークを倒す方法を考えているんですが、皮を通過する方法が無ければ倒せないので、実験したいんですよ」


「なるほど、確かにその通りですね。

 そうですねぇ、実は切れ端と言っても補強や修復に使用するので余らないんですよ。

 なので、お売りするってならお渡しすることは可能ですが、いかがでしょうか?」


「それで構いません、ちなみにおいくらでしょうか?」


「…銀貨1枚でどうでしょうか?」


それが高いか安いかは分からないが、今の俺には必要な物だ


「それで構いません」


「わかりました、今お持ちしますね」


店員は奥に入って行き、少ししたら戻ってきた


「それでは、こちらをどうぞ」


店員が持ってきたのは、木の人形で、継ぎ接ぎだらけだが、全体に巻かれていた


「これは?」


「武器の試し切り用の人形です、あなたなら、この方が良いと思ったので持ってきました」


「これって銀貨1枚じゃ済まないんじゃ…」


「そうですね、でも、これは先行投資です。

 普通、冒険者はそこまで事前に調べたりってしないんですよね、向こう見ずとも言いますけどね。

 でも、あなたは、その辺を疎かにしない、きっと立派な冒険者になるんじゃないかと。

 そして、きっと私のお店で武器を買ってくれるだろうとの下心もありますよ」


そう言って店員はニッコリと微笑んだ

店員さんよ、それはきっと買いかぶりと言うか、気のせいだと思うぞ? 言わんけど


「ありがとうございます!

 でも、これ持って帰らないとダメなんでしょうか?」


「頑張ってください♪」


どう見ても50kgくらいはありそうだ

ついでに成人男性の大きさだから持ちにくい

だけど、必要な物なのでお金を払い、担いで店を出ることにした


「まいど、ありがとうございました~」


俺は店を出て、人の見えないところでアイテムボックスに仕舞った


「このスキルが有って、本当に良かった」


・・・・


再び草原にやってきた

アイテムボックスから人形を取り出し、設置する

まずは、確認の意味も踏まえ、普通に剣で攻撃してみる


「ぬるぽ!」


ガッ!


思いっきり剣で切り付けたが、うっすらとキズが付いた程度で、切ったとは言えなかった


「確かにあの時と同じくらいの傷だな、と言うことはこれが切れれば本物にも通用するってことだな」


まずは5mほど離れてから、ウォーターカッターを使ってみる…水を弾いて効果は無い

4m…少しへこんだ程度、3m…5秒ほどやって穴が空いた、2m…剣で切ったのと同じ程度、1mでようやく穴が空いたが、それでも1秒は掛かった


「はい、使えませんでした~」


1mまで近づかないと使えないなら殴るのと変わらん、却下である

ふと高温ウォーターカッターならと思って使ってみたが、多少距離が増えた程度だった

結局この魔法は、何か堅いものを切るときにしか使えなそうだ、残念である


折角だ、一応切り札? としての至近距離での火の効果も調べておこう

火はススが付いた、火×火は焦げ目が付いた、火×火×火はウォータカッターと同じで1秒くらいで穴が空いた、火×火×火×火は瞬時に穴が空いた

結果、火×火×火×火ならば使えることが分かったが、零距離で発動する必要があるので、使いどころが難しいのが難点か

とりあえず少し意味は違うが、炎を打ち込み穴を空けるってことで『パイルバンガー』と名付けよう

パイルバンガーはロマン武器である。出来れば物理の杭を打ち込みたいが、現状は無理なので諦めることにする

いつかきっと使えるようになれることを願って…


「ハル君?」


名前を呼ばれたので振り返ると、そこにはアイリさんが居た


久々のアイリさん登場

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― 新着の感想 ―
[良い点] 本編面白いです。 [気になる点] 面白いんですが…… 本編の最初に本編に何ら関係ない夢オチ入れるの正直邪魔でしかないような…… 作者さんが自ら「知らない天井だ」の下りを3回目でもういい…
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