オーク対策 1
さてと、折角アドバイスを貰ったんだし、武器屋にでも行ってみることにする
・・・・
武器屋に着いた、ここは以前鑑定を覚えた時にも来た武器屋だ、さっそく入ってみる
カランカラン…
「いらっしゃいませ。何かお探しの武器とかありますか?」
「オークを倒せるような武器を探しているんだけど」
「そうですねぇ、こちらなんてどうです?」
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【ロングソード】
品質D
効果:攻撃力+5
直剣片手剣
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「手に取っても良いですか?」
「どうぞ」
俺はロングソードを持ち上げ…重っ!
だいたいショートソード2本分の重さか? 感覚で2kg位だろう
持てない重さでは無いが、振るとなると話は別だ
バッティングセンターに行ったことが有る人なら想像できると思う
金属バットの重さがショートソードに近いと思う
あの重さだからこそなんとか片手で振れるが、その倍の重さになると、両手ならまだしも、片手で振ると腕が抜けそうになる
それに振れたとしても、全力だったら2,3回が良い所かもしれない、そこ! ひ弱って言うな!
そう言うことを言うお前は金属バットに1kgの重りを付けて片手で振ってみるが良い、ブンブンと音を立てて10回も触れるなら謝ってやろう(えらそう)
「すいません、俺にはちょっと無理っぽいです」
「そうですか、そうなるとオークはちょっと厳しいかもしれませんね」
「そうですか、例えば凄く切れ味が良い、ショートソードみたいな物は無いんですか?」
「うちの店だと、無いですねぇ~
王都の方に行けば、もう少し良いものが有りますが、それでもオーク相手にはちょっと厳しいかと。
後はダンジョンから出た魔剣とかになりますが、自分で見つけるか、オークションでしか手に入らないでしょうね」
「オークションだと、どのくらいで手に入れられる物なんでしょうか?」
「性能にもよりますが、安いのでも金貨100枚って所でしょうか」
「そうですか…わかりました。
今は無理なのが分かっただけでも良かったです。
ありがとうございます」
「またのご利用お待ちしています」
俺は店を出た、結局オーク対策は見つからなかったが、魔剣の情報は手に入れた
今はまだ無理だが、100枚なら、頑張れば手が届かない金額でも無いと思う
まぁ、それが使える武器かどうかは分からないけれどな
しばらくは気を付けて狩りをするしか方法は無さそうだ
そうだ! 師匠なら何か良いアイデアが有るかもしれない、行ってみることにした
バンッ!
「呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン!
ハルちゃん大魔王参上!」
「おや、良い所に来た、手伝いな!」
「あ、はい」
相変わらずの師匠で安心した
「あ、いや、ハルよ、お前が全部やってみな」
違かった、スパルタだった…
一応作り方は覚えているが、確認も含めてレシピ本を読んでみる
ふむふむ、覚えている通りだな…ん?
あるタイミグで入れる薬草が書いてあったが、こんなの入れているのを見たことないぞ?
「師匠、質問良いか?」
「なんじゃ?」
「ここに、マッカって薬草の粉末を加えているんだが、師匠と作っているときに、加えているの見た事無いんだけど、どっちが正解なんだ?」
それを聞いた師匠はニヤリとして
「そりゃあレシピ本が正解に決まっとる。
ハルよ、よく気が付いたの。
もし、レシピ本を確認せずに作ってたら張っ倒す所じゃったぞ?」
「でも、師匠入れてないよね?」
「そりゃ分からないように入れておいたからの、イーッヒッヒッヒッ」
「そうでっか」
どうやらいつかテストするために、ワザと隠していたらしい
レシピも分かったので、精力剤を作ることにする
「…出来たぞ」
「うむ、合格じゃ」
「うっしゃあ!」
「それで大魔王様は何しに来たのかね?」
「お願いだから、すでに過ぎ去った賞味期限切れのネタをほじくり返さないでくれ…」
「なんじゃ、つまらんのぉ。
それで、何の用なんじゃ?」
「あ、ああ、実はオーク対策を考えているんだが、師匠に案が無いか聞いてみたくてな、何か有る?」
「オーク対策とはなんじゃ?」
「実は…」
俺は森で有ったことを師匠に話した
「なるほどの、で、ハルはどうしたいんだい?」
「倒せるならそれがベストなんだが、最悪逃げられれば良いかな」
「ならこれを持っていけ」
師匠が何か瓶を渡してきた
「これは?」
「こいつは、オークやコボルド、ウルフ等鼻が良い魔物に効果が有る薬じゃ、普通の魔物にもそれなりに効果は有るがな。
こいつをオークにぶつけて瓶を割れば良い」
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【魔物避け】
品質:C
効果:薬を撒くと、10時間ほど魔物を寄せ付けない(嗅覚の鋭い魔物に対して効果大)
魔物が嫌がる薬草を調合した物を聖水に溶かし込んだもの
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「魔物避け?」
「そうじゃ、冒険者なら知ってるじゃろ? 野営する時に使う薬じゃ」
「へーこんなのが有るんだ、野営とかしたこと無かったから、知らんかった」
師匠がため息を付いている
「まあいい、幾つか持ってけ」
「いや、買うぞ? 幾らだ?」
「1瓶、銅貨1枚じゃな」
「んじゃ10本ほどクレ、後ポーション瓶も欲しい」
俺は代金を支払い、師匠の所を後にするのだった
ポーション瓶も買ったし、折角だから聖水を汲んでから帰るとするか
と言うことで、俺は教会までやってきた
まずはショーボン様へのお祈りをしてからにする
「6の鐘までに100アクセスしたら女神のおっぱいうp」
(ksk)
(ksk)
(ksk!ksk!)
・・・・
(ksk)
(ksk)
(100ゲット!)
「http://うんたらかんたら.com/あーたらこーたら/女神おっぽい.exe」
(つんつん)
(そんな餌に俺様が…ベアー!)
「ゲラゲラゲラ」
いや~笑った笑った、やっぱりショーボン様は最高だ!
お祈りも済んだことだし、聖水を汲んで帰ることにする
宿屋に着いた俺は、氷を作ってから夕食を食べることにする
「ナンシーちゃん、へいへい!夕食カモーン、バッチコーイ!」
「良く分りませんが、お待ち下さい~」
ナンシーちゃんは何か複雑な顔をしていた。失礼な
「お待ちどうさま~ナンシーちゃん特製スペシャルディナーです~」
「え? これってナンシーちゃんが作ったの?」
「マスターですよ?」
「じゃあ何がナンシーちゃん特製なの?」
「それは、ヒミツです」
「あーうん、とりあえず食うわ、サンキューな」
「何か有りましたら、いえ、無くても良いです、呼んでくださいね~」
そう言ってナンシーちゃんは他の給仕に向かっていった
「毒とか、雑巾のしぼり汁とか、入ってないよな?」
今日のメニューはご飯に餃子と卵スープだ…何!餃子!?
「ナンシーちゃん、エールプリーズ! ハリーハリー」
「はいは~い、今お持ちしますね~」
今日はエールは飲むつもりは無かったんだが、餃子と言ったらビーじゃなかったエールでしょ
「お待たせしました、エールです♪」
「おー来た来た、あんがとね~」
エール代を渡すときに、ナンシーちゃんが手を握ってきた
うわっ、やわらけ~
レジでお釣りを貰う時に、小銭が落ちないように包んで渡してくれる子ってたまに居るじゃんか
あれって結構ドキドキするよね、某芸人みたく、惚れてしまうやろ~って叫びたくなる
あ、おばちゃんはノーサンキューです
女の子の手を握ったのっていつ振りだろうか…
「それでは、ごゆっくり~」
ナンシーちゃんは仕事に戻って行った
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【餃子】
品質:A
効果:HP回復+5
オークのひき肉、ハックサイ、ホワイトネギ、ニンニンク、鶏がらスープで餡を作り、小麦粉を練って伸ばした皮に巻いて焼いた物
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【卵スープ】
品質:B
効果:HP回復+3
ケッコー鳥がらスープに卵を溶き、塩コショウで味付けたスープである
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ますは、餃子をパクリ…ニンニクと肉汁が白菜とネギに染み込んでいるのがじゅわっと溢れて旨い
すかさずエールを飲む、やべー旨すぎる!
しかし、マスターの餃子はキャベツじゃなくて白菜なんだな、いや、すげー旨いから文句何か無いけどね
次は餃子を食べてから、ご飯を掻き込む、たまらん!
卵スープを一口ゴクリ、ふんわり卵と鶏がらスープの味が旨い、餃子の味と言うか余韻が口の中からリセットされ、また餃子を新鮮な気分で食べられる、最高だ!
後はこの黄金パターンの繰り返しである
「ごっそーさん」
氷を作った俺は部屋に戻った
結局オークを倒すための手段は見つからなかったが、逃げる手段は手に入れた、今の所はそれで良しとしよう
余った魔力で聖魔力水を作って寝ることにする
おやすみなさい…ぐぅ
何で魔法使い寄りのステータスなのに近接戦闘しようと思うんだろう…
後、普通に対応したから忘れてるみたいだけど、謝るんじゃなかったんじゃ…




