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冒険のすすめ  作者: 坂下右上
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プロローグ



遥か昔、この世界に『魔物』と呼ばれる存在が出現した時期があった。




まだ世界の大部分が未知であった頃、突然『異形の者達』が襲来したのだ。


その頃魔物に対抗する手段を持つ程力のある者は少なく、また力のある者も魔物の持つ不思議な力に苦戦を強いられていた。


魔物に対抗する手段として、力のある者は知恵を出し合い、道具を作り、体を鍛え、不思議な力を解明し、仲間を作った。


力を尽くし魔物を倒してゆく者は、より強力な魔物を討ち果たすための力を求め、世界の未知の部分へと向かった。





やがて魔物に対抗する手段が確立されてきた頃、彼らの目的は魔物を討伐することだけでは無くなっていた。


世界の未知の部分に触れた時、その未知への探究心に芽生えたのである。





ある者は、誰も行ったことのない秘境を探しに


ある者は、誰も見つけたことのない宝を見つけに


ある者は、誰も倒したことの無い強敵を倒しに


ある者は、 生活を便利にする道具を作りに


ある者は、不思議な力をさらに研究するために


ある者は、そんな彼らの手助けをするために




それぞれの目標に向けて彼らは旅立ち、それぞれの英雄譚を作ってきた。


世界の未知を解き明かす、冒険を行う者達。


いつしか人々は尊敬の念を込めて彼らをこう呼んだ。







『冒険者』と。






―――――――――――――『冒険者の始まり』 著:ウラノ より抜粋










ようこそ!安らぎの園、アマタの街へ!



今回はどのような目的でこの街に?



なるほど、冒険者になりに来たのですね!



この街に入ってすぐの所に、冒険者ギルド統括本部『はじまりの樹』がありますよ!



では、あなたの冒険者の道に幸があらんことを!






一人の男が、『はじまりの樹』と書かれた門をくぐる。



中は広く、多くの人々がいる。



冒険者ギルドの統括本部と言う割にはあまり腕っぷしの強そうな大男や、知的な雰囲気を受ける美女などはいない。


近くにいた制服姿の女性に聞いてみると、この建物自体はギルドではないから冒険者があまりいないようだ。


女性から冒険者登録の受付の場所を聞き、礼を言ってその場を去る。


受付に向かう間に周りを見渡してみると制服姿の人物が多く、男はなるほど、と一人納得する。


やがて受付につき、冒険者登録の旨を聞く。




「ようこそ!


冒険者ギルド統括本部『はじまりの樹』では、あなたの冒険者登録を歓迎

致します!


このカードをお受け取りください!」



そう言って渡された無地のカードを受け取ると、カードの色が変化し、灰色になった。


見ると、男の名前や年齢、顔が浮かび上がってきた。


「あまり、驚かないのですね」


男は驚くことには慣れていると言う。


「そうですか!それは期待出来ますね!」


受付の女性はそう言った後、ニコリと笑った。



「これであなたは正式に認められた冒険者です!


各地にある様々なギルドの中から一つを選び、そこに落ち着くもよし!


好きなように旅をして、その先で依頼をこなすもよし!


これからあなたには過酷だけど素敵な冒険が待っているでしょう!


あなたの冒険が、あなたにとって素晴らしいものなりますように」



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