文章の記述方法 : 助詞編
――助詞
日本人であれば感覚的に使っていると思いますが、皆様どうでしょうか?
少なくとも私は意味を考えずに使っていました。
「学校の授業で習わなかったっけ?」
はい、そうです。確かに学校の授業で習った記憶はあるのです。
しかし、習った記憶はあるのですが、習った内容が思い出せないのです。
調べ直してみたところ、思った以上に奥が深かったので主に自分用のメモとして。
気になったものがあれば随時、追加予定です。
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が : 未知の情報(疑問・回答を含む)
は : 既知の情報
■例
クリスが盗賊だ。
⇒ 盗賊は誰なのか? という回答を含む。
クリスは盗賊だ。
⇒ クリス = 盗賊という意味になる。
クリスがやって来た。
⇒ クリス自体がやって来たという意味になる。
クリスはやって来た。
⇒ クリス以外はやって来なかったのか? という疑問を含む。
基本的には、語感を優先しようと思うので厳格に使い分けは考えておりません。
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と : 能動的な変化(不自然な変化)
に : 受動的な変化(自然な変化)
■例
仲間となった。
⇒ 仲間になるために努力して権利を掴み取った意味になる。
仲間になった。
⇒ 流れが既にできており、労なく仲間になった意味になる。
基本的には、インパクトを与えたい場合には『と』を、他は『に』を使おうと思う。
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に : 動作の到達点(目的を含む)
へ : 動作の方向性(場所を含む)
■例
冒険者組合に行く。
⇒ 依頼を受けるなどの目的があって冒険者組合へ行くという意味になる。
冒険者組合へ行く。
⇒ 冒険者組合という施設へ行くという意味になる。
基本的には、目的があって場所へ移動するため、『に』が正しいらしい。
『へ』を代わりに使うことができるのは移動という動作を含んでいるからであって、例えば『冒険者組合にいる』と使えるが、『冒険者組合へいる』とは使えない。
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から : 動作の起点(作用を含む)
より : 比較の基準
ブレストーンから地下迷宮へ向かう。
⇒ ブレストーンから地下迷宮までという距離の関係性を意味する。
ブレストーンより地下迷宮へ向かう。
⇒ ブレストーンへ向かうよりも地下迷宮へ向かいたいという比較の関係性を意味する。
基本的には、起点としたい場合は『から』、比較としたい場合は『より』と決めておくと表現の受け取り方に誤りが出なくなると思われる。