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彼氏との決別の時と友人の変貌

その日の退社後、私は会社の1Fのロビーの片隅で雅彦に電話をかけた。雅彦は、週末、家に行っていいかと珍しく聞いてきた。私たちのデートは、私の両親も認めていて、雅彦が車で私の家に来てリビングを占領してプレイステーション等のレトロゲームをして過ごすというもので、両親も呆れながらも黙認してくれていた。

私は、きっぱり断った。すると、雅彦の焦りが伝わる。私の方が雅彦に夢中だったのに急に冷たくなった事に明らかに苛立っている様子だ。雅彦は言った。「君、僕と結婚したいって言ってたよな。週末、断るってことは、結婚の話もなかった事にするよ。」

私は少しためらいながらも、自分を鼓舞し踏ん切りを付ける勢いで言った。「どうぞ、どうぞ。」

雅彦はまだ何か言うだろうと思っていたけれど、そのまま電話は切れた。

私は途方もない喪失感に揺れ、涙がこぼれそうになったけれど、これでよかったんだ、この選択で間違いないと確信し、明日からまた仕事がんばろっと心の中でガッツポーズを作った。


翌朝、出社してみてビックリした。都留野さんが、昨日までの都留野さんと違って見えた。高いヒールのパンプスを履き、制服のベストの下に派手なビビッドカラーのブラウスを着ている。化粧は濃く、太い眉がくっきりし、アイラインもマスカラも濃く、アイシャドウも光っていた。真っ赤な口紅が彼女の白い肌を際立たせている。


三芳さんは、「都留野さん、どうしたの?今日は何かのパーティーがあるの?」都留野さんは、「ふふ、いえ、別にです。」とだけ。

トイレに立った時、廊下で都留野さんに出くわした。都留野さんが私に言った。「私ね、結婚やめたわ。彼氏とは別れることにした。」またもや、三芳さんに続く早い展開に私は少し心配になり、「どうして、都留野さん、ずっと付き合ってきた大切にしてくれている彼氏でしょう?」と、昨日の発言はマズかったのかと心の中で祈るように都留野さんへの説得を試みる。

しかし、その時はもう遅かったのだ。


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