第1話 無気力な日常
理系が書いているのでミスってるところが沢山あると思いますが暖かい目で見ていただくと有難いです。
赤羽真は、高校2年生の少年で、アニメや漫画、ゲームをこよなく愛する陰キャである。クラスメイトたちが楽しそうに笑い合っているのを横目に、彼は一人でいつも自分の好きな作品のことを考えている。彼の心の中には、中二病的な妄想が広がっており、自分が異世界の勇者であると信じたい願望を抱いている。そんな彼の生活は、現実と妄想が交錯する実に独特なものだった。
彼は自分の趣味を隠すことはないが、周囲とのコミュニケーションが苦手で、日常生活の中で孤独を感じることも多かった。そんな彼だからこそ、異世界転生の夢は心の中で大きく膨らんでいた。ある日、彼は教室の一角でぼんやりと窓の外を見つめていた。春の陽射しが差し込み、窓の隙間からは暖かい風が流れ込んできた。授業は進んでいるが、彼の耳には先生の声が届かず、ただ窓の外の青空を眺めている。何を考えるでもなく、ただ無の状態でその時を過ごしていた。
「おい、真。お前またぼーっとしてるな」
と、隣の席の友人が声をかけてきた。彼はオタク気質だが明るい性格で、真の数少ない友人の1人である。
「いつものことだろ」
と、真は淡々と答えた。興味のない授業に対して、心の奥で感じるつまらなさを言葉にする気も起きなかった。チャイムが鳴って授業が終わり、教室が賑やかになる中、友人は立ち上がり、真の肩を軽く叩いた。
「新作のゲーム手に入れたから、一緒にやろうぜ!」
真は一瞬考えたが、早く帰りたい気持ちの方が強く
「いや、普通に家に帰るよ」
と真は答えた。彼の声は淡々としていて、友人の期待に応えることはなかった。
「そっか、また今度な」
と友人は笑って返し、真も微かにその笑顔に応じた。いつも通りの無気力さを抱えながらも、彼は教室を後にした。外に出ると、日差しが彼を包み込み、周囲の景色が目に飛び込んできた。外に出ると、日差しが彼を包み込み、周囲の景色が目に飛び込んできた。クラスメイトたちが楽しそうに話しながら歩く姿を見て、周りの楽しさから自分はどこか孤立している気がした。心の奥底で何かを求めながらも、それを掴むことができないもどかしさを感じていた。そんな思いを抱えたまま、彼は帰路につく。夕暮れの空が徐々に暗くなり、影が長く伸びていく。この時彼はこの平凡な日々に別れを告げる瞬間が迫っていること知らなかった。帰り道に差し掛かると、ふとした瞬間、彼は前方に男の姿を見つけた。その男の顔に何か見覚えがあるような気がしたが、すぐに思考を止めた。彼の心の奥底にある不安は、まるで彼自身の未来を暗示するかのように、静かに膨れ上がっていく。