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モヤモヤ神様とネズミ

作者: 小十郎

ショートショートです。

読んでもらえると嬉しいです。

神様はなんだか最近モヤモヤしていました。


それというのも、下界である人間界から、最近やたらと「神!」というワードが聞こえてくるのです。



ちょっと友達に親切にされたら「マジ神かよ!」



これはどういう意味なんだろう?と、神様なりに考えてみて


「ありがたい!」って言葉の最上級なんだろうな、と思いました。

なのでこれはまぁまぁ許せました。




ところが、ゲーム実況動画で「投稿待ってた!神!」「神プレイナイス!」のコメントがたくさんあるのを見てしまい


こちらはさすがに、神様的には見過ごせません。



どうしたものかと頭を悩ませていると、そこへお付きのネズミがやってきました。



「神様、いかがなさいましたか?随分とお悩みのようですが」

「それがじゃな、ワシひょっとして軽んじられておる???」



神様はネズミに、人間たちが最近軽々しく「神!」「神!」と言っていること

それがなんだか面白くないような気がすることを説明しました。



「軽んじるなんてとんでもありません!創造主たる神様のことを人間たちは、心から敬っておりますよ」

「そうじゃろうか…」




しばらく悩んだ神様は


「ワシ、ゲームというものには疎くてのう…」

「やってみたことはないのですか?案外難しくて楽しいものですよ」

「ちょっとやってみてもエエじゃろうか?」

「すぐにご用意致します!」



ーーーーー



「ええと…難易度設定は…」

「【難易度:神レベル】ってのがエエのう」

「難しゅうございますよ?」

「ワシャ神じゃぞ!」

「かしこまりました」



ところが神様といえど初見プレイ、しかも難易度MAXです。

あんまり上手くできません。


「詰んだわこりゃ…」

「マウスが手に馴染まないのでは?わたくしがマウスの代わりを致しましょう!」

「おお!そうしてくれるか?」

「かしこまり!えい、そこでわたくしをダブルクリック!」

「おっ!一面クリアじゃ!ついにイケたぞい!」

「神様ナイスー!マジ神ってますね!」



ーーーーー



ひとしきりゲームでお遊びになられた後


「ゲームというものは、実に面白きものじゃのう」

「そうでございましょう?」

「しかしワシに対して『神ってる!』は、なんかおかしくね?」

「今のは、誉め言葉ですよ!」



やはり神様はなんだか釈然としないのです。





「ワシな…人間たちがワシを軽んじてる罰に、天変地異でも起こしちゃおっかなー☆って思ってたところなんよね…」

「神様!いけません!そんなことをしたら神を敬うどころか『神も仏もいねーのかよ!』『鬼畜の所業かよ!』『悪魔じみてんな…』って、益々人々の心が離れてしまいます!」

「へっ!?神の怒りだ!って思わんの?」

「ええ、奇跡的に助かった人や、人命救助で功績のあった人に対しては『神ってる!』って言うでしょうね。ですが天変地異を引き起こしたのが神様だと知られたらもう尊敬なんてされなくなって、悪魔扱いされちゃいますよ?」


「ワシが創造主なのに?」



「神様、人間の言葉は時代とともに移り変わっていくものなのですよ。信仰心とは言葉で測れるものではないのでございます」



深い意味があって「神!」って言っていないこと

根底には「神イコールすごい!」という共通認識があるから成り立つ言葉であること


ネズミは神様に一生懸命説明しました。



「ワシ間違ってたわ…天変地異とか起こすのやめとく!」

「ええ、それがよろしいかと存じます。ところで2面は…」

「やる!!!」



こうして神様とネズミは、楽しくゲームでお戯れになられましたとさ。


めでたしめでたし。




ーーーーー



このお話には続きがほんのちょっとだけあります。



一方ネズミはその夜…




「あー、最近腰が痛かったのに、すっかり治ってら!マジゴッドハンド!」


マウス役を買って出たのは、神様にマッサージして欲しかったからなのでした。


「また腰が痛くなったら、神様と遊んじゃおうかな♪」


天変地異から人々を救った、まさに神ってるネズミくんは

ちょっとだけズル賢いネズミくんなのでした♪



おしまい☆

思い付きだけで書き殴ってみましたw

読んでくださってありがとうございました!

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