2
その考えを見越したのか、舞楽様はくるりと寝返りを打ち、上目遣いに此方を見やる。
「全員が全員痛み分けした。今回はそんな終わりだ」
ある意味一番の被害者者である嬢ちゃんが、この事態に納得してくれれば俺は何も言うことは御座いません。なんて詫びようか。そう思って煙管を吸い上げると、此方に向かって走ってくる長髪の少女の姿が。それを見て、舞楽様は体を起こす。
「師匠!! と舞楽様? お身体、もう平気ですか?」
「嬢ちゃ.......」
「あぁ。お陰様で。悪いことをしたね。何か埋め合わせをしたい。何か叶えたい事はあるか?」
詫びを入れようと口を開いたが、舞楽様の声が上から被せるように口を挟む。
.......先を越された。一番大切な思い出を手放して、一番苦しいはずなのに、舞楽様の事を案じている。根が素直で純粋なのだろう。だがその素直さに託けて、有耶無耶にする気はない。終わり次第俺も詫びを入れよう。
嬢ちゃんは俺の気持ちとは裏腹に、にっこりと微笑んで、瞳を輝かせた。
「この件を通じて、皆さんとお近づきになれた気がします。これからも舞楽様の、師匠のお仕事のお手伝いをさせて下さい。 の傍に居させて下さい。それが私の望みです」
「だ、そうだ」
様はいたずらっ子のように、口角を上げると、肘で俺の体を小突いた。全く、一本取られたな。俺は口から煙管を離すと、ぐっと頭を下げた。
「では、俺からは一言。まずは大変申し訳ない。俺達だけで解決に導く筈が巻き込んでしまった。それからもう一つ」
何、始まりはここからだ。嬢ちゃんへの贖罪が俺達の日常に食い込む事なら喜んで巻き添えにしてやろう。
「神使え見習い、おめでとう!!」
――神使え見習い、おめでとう!!
完結ですー。あ、まだ終わりじゃないや。
キャラページと後書き残ってます。
宜しければ其方も宜しくお願いします。




