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未来に向けて

今日、師匠の元に伺ったら、澪月に会って来るように言われた。彼奴もそれなりに今は気張っているから、他愛のない会話でもして、解してやって欲しいとの事だった。

.......うーん。私との会話だけで元気になるとも思えないが、 澪月と話すのは楽しいので喜んで向かう事にする。ポケットの中に思い鏡があるのを確認し、さり気なく柱の傷に目を向ける。

数センチの成長を依然ととるか、変化ととるかはきっと人による。けれども少しづつとは言え、伸びている事には変わらない。前向きに行こう。

そう思って、師匠の部屋を後にした。山道を弾むように歩いていくと、澪月が切株に腰掛けていた。舞楽様の姿は見えない。もしかしたら出掛けていらっしゃのかも知れない。

「澪月」

声を掛けられるまで、澪月は何処か遠くを見すえていた。しかし私の姿に気が付くと、切なげに笑った。空いている方の切株を指さして、座るように薦めてくる。倣って腰掛ける。

何か思い悩んでいる事でもあるのかも知れない。 どうしよう。どうやって声を掛けようかな.......。最近何かあった? いや、直接的過ぎるな.......。

どうやら思っていた以上に不味い状態だったらしい。澪月が手の甲でそっと頬を押し上げる。

「大丈夫? 冷や汗が」

「あ、私は大丈夫!! こそ平気かな? 悩み事とかない?」

そう言うと、目を大きく見開くと、すっと目を伏せた。それから何て言おうか考えるように、目線を動かして、意を決したように、此方を見た。

「僕はね。このまま行くと人間となって、あの日の思い出を完全に忘れてしまうんだ。.......だから」

「澪月は」

紡は基本的に空気読みすぎて動けなくなる事があります。

でも周りからはバレバレなので、助け船を出されることもしばしば。


恋愛感情というより、友愛感情が強い二人です。

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