2
そしたら今、嬢ちゃんが話したように、戻してもやるべきだ。鏡に籠った思い出を。そもそも娘っ子の成長を留める程の強い思い。それを他者が勝手にどうこうして良い訳が無い。その反面考える。.......これを澪月に取り込ませれば、全て丸く行く..............。舞楽様は幼体化せず、澪月もお使いに戻れる。そして嬢ちゃんは要を失い成長する。だがな!!
俺は邪念を振り払うように、思い切り煙管を吸い上げた。無理して必要以上に肺を満たしたせいか、むせ返る。
「ごほっ、げほっ.......ぅ」
「師匠!?」
俺の周りを漂う塵が体に纒わり付くように収束した。俺の体を案ずるように、中々離れて行かない。自分の安否を証明する為、再度煙管に口を付けて、ゆるりと吐き出した。お前達が案じなくとも、餌ぐらいくれてやる。視界が段々と透明になり、嬢ちゃんが心配そうに此方を見つめていた。お前達も、嬢ちゃんも、俺よりも自分のことを心配しろ。
「悪いな、何でもない。そして、一つ忠告しとく」
嬢ちゃんの瞳が不安げに揺れて、生唾を飲む音がした。安心しろ、大したことを要求する訳じゃない。
「納得行かないことを強制されていると感じたら、きちんと言葉に出せ。俺はどうやら鈍いようだからな」
人の思いによって縁を紡いだ、この運命。ならば、俺もその思いに敬意を払わねば。最後の手段は、最後の手段らしく、後にとっておこう。
やっぱり凛と対照的だなーと思います。
凛は全てを拒絶して、孤高な存在になりましたが、仁琵はそうじゃないですから。
※凛って少年漫画のライバルポジですねー。
でも、大事な人が少数居れば良いって子なので。




