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戻れない

僕は舞楽様から離れ、仁琵さんの元に来た。突然姿を表した僕を嫌な顔一つのせず部屋に招き入れる。何時も通り、沢山の画材と、絵の具、筆が至る所に散乱している。舞楽様にお会いする際には身綺麗にしているが、作業に夢中になると他の事が疎かになるらしい。足の踏み場の無さそうな廊下を抜け、何とか居室まで辿り着くと、大きなキャンパスと、二つ分の丸椅子。絵はまだ描き掛けのようで、空白が大部分を占めている。

「仁琵さん」

「ん、どうした。澪月」

名前を呼ぶと、掠れた声で返す。無表情な為、顔から感情を読むことは至難の業であるが、くすんだ黄色の双眸は優しげに見返している。煙管を口に咥えると、すぅっと大きく息を吸って、深い吐息を漏らす。香りを楽しむように、にぃっと口角を上げる。

彼は舞楽様から後天的に戴いた体質のせいで、高い霊格を持ちうる。それ故に他の神使えと比較しても、低級神に好かれやすい。以前、彼は話していた。『俺はこれがないと、どうにも世界が鮮明に見えなんだ』と。言葉とは裏腹に、何処か嬉しそうだった。舞楽様から戴いた力を誇っているようだった。その、願い出た事に一切の後悔なく過ごす姿を心から尊敬している。格好良いと思う。

僕は何て話を切り出すか暫く考えた後、漸く口を開く。思考が纏まった。

「僕は白蛇に戻れなくなってしまいました。今は舞楽様からの供給で、何とかお使いに寄っている状態です」

思ったよりも陰鬱とした口調になってしまった。自ら望んで此方側に入った彼からすると、もしかしたら僕の気持ちを理解する事は難しいかも知れない。

書いてて思うのが、どっちが位が上なんだろうと。

でも何だかんだ努力でのし上がってるタイプなので、尊敬の念を抱いてそうですね。澪月。

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