嫌じゃありません
私達が2人で顔を赤くして気まずくなってしまったのを見かねてシスターが仲を取り持ってくれました。
「2人とも照れていても、話は進まないわよ。
とりあえずお茶を飲んで落ち着いてちょうだい。
冷めたお茶を入れ直したわ」
「シスターありがとうございます」
私達は無言でお茶を飲みます
このままでは埒が明きませんね。
でも、何て返事をすればいいのかしら?
別に嫌ではないし、クロード様も優しくていい方だなとは思っていたし…
「あの、クロード様は素敵な方ですしお気持ちは嬉しいです。
でも、婚約破棄されてまだ1ヶ月ですのよ?
早すぎませんか?」
「うーん、早い早くないの問題なのか?」
「だって、断る理由は他には無いですもの」
と、言うとクロード様はまた顔を赤くしてしまった。
「そ、そうなのか…」
「ふふ、フローラそれはもうクロードの申し込みを受けているようなものよ」
「そ、そうなのですか?
でも、嫌ではないから…」
あれ、また顔が熱くなってきた。
「ふふふ、やっと落ち着いたと思ったのに…
また2人とも赤くなってしまったわね」
「「シスター!」」
もう、恥ずかし過ぎます。
◇◇◇◇◇◇
クロード様がお帰りになってから、シスターとゆっくり相談しました。
クロード様には前向きに考えたいけど、一応両親にも話をしてみたいと伝えました。
そろそろ手紙の返事が来そうな気がします
シスターは両親の反応をみてまた対応を変えてもいいとおっしゃってます。
でも、それまではまだまだ教会でのスローライフを楽しみたいです。