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シド。なんでセクハラなんてするんだよ

エリザベスの唇から口移しで流し込んでくるワイン。


「んーーー?!!」俺はなにが起こったのか分からない。


クランのメンバーから「おーーー!」と声が上がる。俺はエリザベスの唇を引き剥がした。ワインが垂れて俺の服にかかる。


「すげぇ!」とカシムが叫んだ。


「お前やったなぁ」とサムソンが言った。


「美味しかった?」エリザベスが舌なめずりして俺に尋ねる。


「ふざけんな……お前なぁ……」俺は心底気持ち悪かった。なにがやりたいんだこの女は。俺は右手で唇を拭いた。


「なんでこんなことを……」


「だってこのワイン美味しいからぁ仕方ないじゃん」とエリザベスは明らかに酔っていた。


「おい、羨まひいなぁ? 美人にキシュされて……」シドはなんだか呂律が回ってない。


「えっ……」俺は返事をした。


「美人にキシュされて嬉しいよなぁって言ってんだよ!」と大声でシドは叫んだ。


「いや、嬉しくは……」俺はつぶやいた。


「しかし、お前すげぇよなぁ。しぇいはいがお前を選んだだけあるよ。ひょっとしてお前は本当に天才なのかもな」とシドがらしくないことを言った。


それを聞いてカシムとサムソンが意外そうな顔で互いの目を見た。


「女にもモテモテで羨ましいなぁ!」シドはそう言うと隣のテーブルで給仕をしていた獣人の女性店員のお尻をペロンと触った。


「キャア!」と叫び声をあげてお尻を守る女性員。


「あぁゴメンゴメン。つい俺の右手が届くところに可愛いお尻をフリフリしちゃ……そりゃ触っちゃうよなぁ? お前が悪いよ。許してくれよ」


女性店員は泣き出しそうな顔をしている。クランのメンバーは俺とユイ以外ニヤニヤ笑っている。


「てんちょー……」その獣人の女性店員は悲しそうな声で店の奥に消えていった。


その様子を見て笑うクランメンバー。こいつが酒を飲むといつもこれだ。酒はそいつの本質を暴き出すと言ったがこいつの本質はまさしくそうだった。


「いいじゃねぇか。なぁ?」そう言ってシドはメンバーに同意を求める。


「獣人なんて人間のペットみたいなもんらんだから、ペット撫でてなぁにが悪いんだよ。コミュニケーションだろ? コミュニケーション」


「おいだいぶ酔ってるよ! この人。もっと飲まして潰した方がいいんじゃねぇか?」とカシムがいうとメンバーは爆笑した。


「大丈夫だって。よし俺もお前に酒飲ましてやるよ」と俺の方を見たシドはビールを口に含んで俺のそばに来た。そして俺にキスをしそうになった。


「んーーー!!」俺が嫌がり顔を横に振った。クランメンバーが爆笑する。


「冗談だよ。酒苦手なんだろ?」とシドは口に入った酒を飲み込むとそう言って俺の背中を軽く叩いた。


「んーーーー!! ってお前」ギャハハハ! とカシムは腹を抱えて笑っている。ユイも笑っていた。


なんだか親和的な雰囲気だった。俺はなんだかこのクランに受け入れられた感じがした。


「すいません。お楽しみの最中……」と女性がシドに話しかけてきた。


「あの……先ほど従業員が嫌がらせを受けたと聞いたのですが……」その20代後半くらいの小柄な気の強そうな女性店員が言った。


「嫌がらせ? あぁエロいお尻があったのでつい触っちゃったよ。問題ある?」


「あの……すいません。業務に支障をきたしますので、そのようなことはやめていただけるようお願いします」その女性店員は怒りを噛み殺すようにして言った。


「シド……そこらへんにしといた方が……お店の方に迷惑になってるし、なんで勝手に人の体を触るとかそんなこと出来るんだよ……」と俺が言った。


「お客さん……」ミランダが泣き出しそうな潤んだ瞳でこっちを見た。


「ええーーー? だってしょうがないじゃん。男のサガなんだから。だったらお姉ちゃん代わりに触らせてよ」とシドがおかしそうに言った。カシムとサムソンは腹を抱えて笑っている。


「すいません。当店はそういうお店じゃないので……」静かに噛み殺すように女性店員は言った。


「あ。そういうお店じゃなかった? ゴメン酔ってたからさぁ。訳分かんなくなっちゃって」とシドが女性店員に言った。すると女性店員はシドの頬をピシャリと叩いて言った。


「酔ってるならこれで少しは目が覚めただろ! 飲むのなら楽しく飲みな! 酔い醒ましにもっかいビンタしてやろうか!」


「ほぉーー。いってぇ」とシドは叩かれた頬を触った。その女性店員はその場を去った。


「美人だけど気の強い女だなぁ……あいつ」シドは叩かれてなんだか嬉しそうだった。


すると他のテーブルから大きな笑い声が上がった。


俺たちは思わずそっちの方を見る。すると大人数のクランの集まりと思われる集団が大きな声で笑っていた。


その中でもひときわ目立つのはスキンヘッドの厳つい男だった。そいつが下品な声で笑っていた。その男は両脇に女をはべらせている。


その集まりは少し見ただけで分かる。絶対に関わっちゃいけない、悪い奴らの集まりだった。


「うるせぇなぁあいつら」そうシドは言った。


「おい誰かあいつ殴ってこいよ。黙らしたら10万ゴールドやるぞ」と酔っぱらいながら言った。引き気味に笑うメンバー達。


「さすがにあいらヤバイって。確か黒竜団じゃなかったっけ? 関わっちゃダメなヤツだって」サムソンが流石に止めた。


「黒竜団? はぁ? 黒龍じゃなくて灰色ネズミ団って名前変えた方が良いんじゃねぇか? あのアホども。よっぽどそっちの方が似合ってんぜ。弱っちいんだからさ」


と言ってニタニタ笑った。するとその黒竜団のスキンヘッドのリーダーが店内に響き渡るくらい大声で笑った。


その声にシドはカチンときたようにそのスキンヘッドの男を見た。シドはおもむろに並々と注がれたビールのジョッキを持つとヒャハハハ!


と奇妙な笑い声をあげて席を立った。


「あいつヤバいって、ヤバいって」と怯えるカシム。



そしてシドはいきなりそのスキンヘッドの男にビールを頭からぶっかけた。スキンヘッドにかかる黄金色のビール。その男は微動だにもせずビールをかけられたままになっていた。


「ヒャハハハハ! ツルツルのゆで卵が余計ピカピカになったなぁ」とシドがいうや否やそのスキンヘッドの男がシドに腹パンチした。


「うごぉ……」とお腹を抑えてうめくシド。そしてうおっ……とシドはゲロを吐いた。


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