女の子にめちゃくちゃ言い寄られたんだが……
俺たちから少し離れたところに女性だけの三人の冒険者クランがいた。そのクランがこっちをチラチラ見て互いにヒソヒソ話をしているのに気づいた。
「ねぇ声かけようよぉ」
「駄目だって恥ずかしい……」
「大丈夫だって……行こっ?」
そんなヒソヒソ話が聞こえてくる。
「じゃあみんなで一緒にいくよ! せーの」ヒソヒソ言いながら三人の女性クランのメンバーは俺に駆け寄ってきた。
「あ、あの凄いカッコ良かったです。あ、握手してください!」
「あっはい」俺は思わずその子と握手をする。なんだか変な感じだ。
「私達も賞金が欲しくて挑戦したんですけど全然駄目で難しくて、絶対ムリだって思ってたから、ビックリしちゃって」
魔術師らしい女の子が言った。
「あのもし良かったら私達のクランに入ってくれませんか? 弓使いの人がいなくて、それに男の人がいたら頼りになるし」
「いやあのごめん俺は」
戦士っぽい子が言った。
「この前ダンジョン行ったら全然駄目で……モンスター強すぎでみんなビックリしちゃって、お願いします。一週間でいいんで。助けると思って! 戦い方教えてください!」
「いやあの俺は」俺は困り果てて頭を掻いた。坊主を隠すためにフードを被っていたのでフード越しにだが……
「女の子三人と男一人だと色々不味いんじゃないか? なにか間違いがあっても大変だし」するとヒーラーっぽい女の子が言った。
「え? 大丈夫です。お兄さんカッコ良かったんで。間違えてもらって全然オッケーです!」そう言ったあと女の子三人でキャーーっと叫んだ。
俺は赤面して困り果てて頬を掻く。
するとシドが俺と女の子を割って入ってきた。そしてシドはニヤニヤ笑いながら俺の頬をピシピシと平手打ちをした。いきなり入ってきた不審者をジロジロと訝しげに見る女の子たち。
「こいつがカッコいいって嘘でしょ? やめといた方がいいよ。こいつ顔に似合わず女に対しては鬼畜だから」
というデタラメをシドは言った。女の子達は少し引いたようになった。そして、本当ですか? みたいな顔でこちらを見てくる。
「シド……お前流石に……」俺はさすがに怒った。しかし間髪入れずにシドが俺のフードを下ろした。俺の丸坊主が女の子達に晒される。
女の子たちはさらに引いたようになった。
「えっ……」
「あっ……」口籠る女の子達。俺はシドを睨む。
「丸坊主だよ? こいつ。こいつがカッコいい? 嘘でしょ? 的に当てたのもまぐれだし。しかもこいつ変態なんだよ。いつも女のお尻ばっかり見てさ。ただのゴミだよこいつは!」
シドは女の子達に俺の頭を掴みながらそう言った。女の子達はなんだか残念そうな顔になって
「行こ……」
「うん。そうだね。大丈夫ですか?」
「ごめんなさい。急に声かけて。すいませんでした」
そう言うと俺達の前から去って行った。俺はシドに向き合い睨んだが、すかさずシドの腹パンチが飛んできた。
俺のみぞおち辺りにめり込むシドの拳。俺はうごぉ……とうめきながら倒れ込んだ。
「調子乗ってんじゃねーよ。お前はよぉ。喧嘩も出来ねークソダセェ奴じゃねぇか」
群衆がざわめく。喧嘩か! 女を取り合ってるぞ! 殴り合いみたいだ。などと群衆が好き勝手に騒ぐ。
「立てよお前。男なら殴り返してこい! ま、王族である俺を殴ったらすぐさま一生牢屋行きだけどな。お前!」
シドが笑いながら言った。俺はヨロヨロと立ち上がる。みぞおちがジンジン痛む。吐き気がする。
「シドもうやめてくれ……」俺は泣きながら懇願する。その俺の顔を見て嬉しそうにシドは笑った。
「いいよ。分かったんなら許してやるよ。俺たちは仲間だからな。お前の駄目なとこは俺が許してやるよ」そう言ってシドは俺を抱きしめた。
「すまんな。ついカッとしてしまって。痛かったか?」そう言ってシドは俺のみぞおちを優しく触った。
「お前が仲間で良かったよ。凄かったな。一発で的に当てたの。なかなか出来る芸当じゃないぞ? 見直したよ。お前のこと」と優しい声で言った。
俺はなんだかシドの優しさに泣きそうになった。視界が涙で滲む。シドが俺の肩に手を置きポンポンと叩く。
すると突然なんだか柔らかいものが俺の腕に当たった。そっちの方を見ると見ず知らずの女が俺の腕に豊満な胸を押し付けていた。
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