表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
幕末武士が転生したら和風VRMMOの世界だった件  作者: 嫁葉羽華流
第二章 ~その男、迅速なり~
64/64

その六十二 その男、切り結ぶ。

しかし倒したのは片方だけ。まだ向こうの草むらに居るのが居るようだ。


「クソがああああああ!」

「むっ」


それどころか道で立ちふさがってきたのもやってきたようだ。

これは……好都合か。

俺はその場でしゃがんでさらに体勢を低くし、回避を重視しながら草むらに入り込む。

相手が打ち込んでくるのは氷のつぶてであった。炎といい、氷といい、絵草紙の世界というのは本当になんでもありであるな!


「だが狙いが甘い!」

「ぎゃあ!?」


無闇矢鱈につぶてを発射したのが仇となり、そのまま顔を斬って怯ませた後で首を切り裂く。


「くそ! おい、何してんだ! 早く潰せ!」

「馬鹿、こっち向くな!」


此奴、いままで弱い手合しか相手にしていなかったのか。俺のような奴を相手にするのは慣れていないのか?

木の上に居るだろう奴に顔を向けて怒り叫んでいる。その辺りに居ることを俺に知らせてしまった。


「くそっ!」


そしてそいつも急いで移動しようとする。それも悪手であるのだが。


「このガキャア!」

「ぬんっ!」


振りかぶって打ち込んできたのを自前の刀で防ぐ。ぎん、と鈍い音と火花が散る。そして押し込む力が尋常ではないことが分かる。

またしてもこの力が増大するチートか!

だがこれならば!


「もう見飽きたわ!」

「なにィ!?」


ぎゅり、と鍔迫り合いの刀を一度離し、その後で刀を思い切り下に押し込む!


「ぬぐぉ!?」


相手の力とこちらの力が同時にかかり、刀が地面にずぶりと埋まる。

それを見逃さずにかぽん、と相手の顎を蹴り上げる!


「がっ!」


かちあげられたところで首と胴を空色地獄で切り裂く。また一つ青色の塵となった。


「ふう」


息をついて、奥に控えている奴を見る。先程から動じることなく動かず、ただただこちらを見ている男を見る。


「面白い戦いをするのぉ、おんし」


その男は語りかけてきた。

よく見れば陣笠で顔を見せないようにしていたようだ。おかしいな。そのようなものがアレば気づくだろうが……。


「わしともやってもらおうやないか」


ざり、と草履を鳴らし近づいてくる。

ふらりとした足取りではある。だが――


「――なあ?」


次に見た瞬間、踏み込みとともにその男の顔が目の前にあった。


俺は飛び退いた。その瞬間の殺気。

俺の首があったところに、刀があった。


ざざざ、と砂利を散らして止まる。

こいつはやばい。

ちぃたぁか? いや違う。慢心はない。これは殺気だ。この世界の者たちが向けてくるものではない。

まるで――あの時、あの時代の空気。


「お前……まさか、俺と同じか?」


振り絞るように、俺はその男に尋ねた。


「んん? 同じとゆうてるってことは、まさかおんしもか?」


土佐弁、そしてこの刀使い。

聞いたことがある。狙われた者はすべて切り伏せられ、最後には処刑されたという天誅の名人……!


「貴殿、よもや岡田以蔵か……!」


1/12追記

ネタ出しと静養のため、しばらくお休みします。申し訳ございません。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 更新をのんびり待っているのでお大事になさってください。
[良い点] 幕末は良いですよね。合戦というより市街戦用の刀が量産された稀有な時代。すぐに終わってしまったけど。 応援してます。 [一言] 以蔵さんktkr おーい竜馬のイメージが強いけど史実だとくそ味…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ