その四十六 その男、問われる。
なんてこった、12000飛び越して12500PV突破です。本当に大感謝しかありません。
それでは拙いですが、本編へどうぞ。
まばゆい光に包まれたかと思ったら、次の瞬間には座敷に居た。何を言っているのかわからないと思うが、実際そうなのだから仕方ない。
「おお~」「すげぇっすね~! 【転移札】もあるとかさすが【新選組】ッス」「ほわわ……」
見た限り、広い座敷のようだ。おそらくは会合等をする場所なのだろうが、そこに土足で良いのだろうか……。
「ま、ちょっと臨時だったけど、【新選組】のギルドにワープさせてもらったよ」
「ここが新選組か……」
閉めてある障子を開けると、ちょうど男と鉢合わせた。
美丈夫、というのだろうか。しかしただならぬ気迫も感じる。
「オキタ。なんだこいつら」
「あ、トシゾー。面白そうだから連れて帰ってきちゃった」
「連れて帰ってって……お前部外者も一緒に連れてきたってことは【転移札】使ったのか」
「まぁね。緊急事態だったものだからセーフセーフ」
「まったく……」
ガリガリと頭を掻くその御仁に、俺は震えながら声をかける。
「し、失礼するが……貴殿は……」
「あァ? なんだこのちんちくりんは」
「【南蛮組】相手に一人で大立ち回りしてたプレイヤーだよ。正直言って規格外」
「お前がそういうんなら相当だな。……名前は?」
「し、失礼した! 俺……いや、拙者は山本五郎左衛門惟喬と申す者! 新選組の副長たる土方歳三殿に会えるとは、光栄の至りにございます!」
その場で膝をつき、礼をする俺。土方は一瞬じろり、と睨むと、
次の一瞬には斬りかかっていた。
抜刀された刀を俺はすぐさま刀で受け止め、土方殿を見る。
その瞬間に鈍い音が響き、一瞬の静寂が訪れた。
「……ほう。やるなお前」
「…………」
じっと互いに見つめ合う。するとどたばたと誰かが走り込んでくる。
「トシゾーちゃああああん! 大丈夫ううううう!?」
ばいん、と抱きついてきたその女性、凄まじいくせっ毛と、ふとした拍子にあらわになりそうな胸元で、土方殿に抱きついた。
「ぬぉわっ……やめろ、セリザワ! なんもねぇって!」
「でもトシゾーちゃんになんかあったら私、私ぃ……」
えぐえぐと泣きそうになるセリザワ殿と、それをなだめる土方殿。これは一体……?
全員がぽかん、としているとオキタ殿があははと笑う。
「ごめんね、トシゾー……副長は気になる相手がいると、すぐにこうやって腕試しするんだよ。寸止めくらいにしてるから安心してね」
「そ、そうなんだ……」
「ふぇぇ……さすがヤマトオンラインの上位ランカーの一人、《トシゾー》さんッスね……」
「あら? 何この子達。オキタちゃんの知り合い?」
「まぁ、ちょっとね。セリザワさん、ちょっと奥に来てね。後でチョメさんとニュウドウさんにも聞きたいことがあるからさ」
「はーいっ」
そう言ってオキタ殿と先程出てきたセリザワ殿、そしてチョメ殿とニュウドウ殿が座敷から出ていった。
「さて……と、とりあえずお前達も席外せ。ちょっとこのチビに聞きたいことがあるんでな」
「え! でも……」
「なんだ?」
ギロリ、と土方殿がデン殿を睨む。それにたじろんだのか、デン殿もオキタ殿たちと一緒の方向へ走っていった。
「……お前も居なくていいんだがな」
「わ、私はいるもん。……山本さんには、ちょっといろいろあるし」
「左様。すまぬが同じ部屋に居させてほしい」
「ふぅん……まぁいいが」
ぼりぼりと胸を掻く土方殿。そして――
「お前、何もんだ? ただのプレイヤーってわけじゃねえだろ」
そう、尋ねてきたのだった。




