その二十三 その男、返り討ちにする。
いつの間にやら3500PV突破。本当に大感謝しか言葉に出ないです。
デン殿に少し助言をして、それから振りを見てをして、デン殿が織晴鉱を手に入れたのを確認して、俺たちはマサムラ殿の工房へと戻ることにした。
デン殿が少々ぐったりしていたが、まあ慣れていない動きをしていたからかもしれんな。
「デン殿、大丈夫か?」
「い、いやぁこのくらいは大丈夫ッスよ、ハハハ」
「まあ、最初の頃はそのようなものだ。徐々に慣らしていくほかあるまいよ」
「あの動作だけでも割としんどかったんスけど……」
「俺を先生と呼ぶのだから、ほんの少しの助言と、身体の動きを教えたまでよ」
「はぁ……」
……しかし、ふむ。
「デン殿。気づくか?」
「へ? 何がッスか?」
「つけられてるぞ。数は2人程か」
「へ!?」
「気取られるなよ。気づいていないふりをして誘い込む」
「う、ウス」
少し口数少なくなりつつも、俺はデン殿と共にマサムラ殿のところへはまっすぐ行かず、少し離れた場所へと移動した。
そこは見晴らしがよく、ちょうど良い具合に大きな木がそびえている。
俺はデン殿と共に木を後ろにして叫んだ。
「この辺りか……出てこい。俺たちが持っている鉱石が狙いか?」
その返事の代わりに、びゅん、と矢が飛んできた。
矢をかわし、突き刺さった矢をつかんでそれをぶんと投げる。
「ぎゃあ!」と短い悲鳴が聞こえたと同時に、HPバーが減ったのが見えた。
「って!? 姿がみえねえッス!?」
「焦るなデン殿! 木を後ろにして動くなよ!」
これもちぃたぁというものか! 姿が見えぬとは厄介……いや、そうでもないか?
姿が見えずとも、足音まではどうやら消せていない。地面が枯れ葉と土で助かった。踏む音が聞こえれば間合いなどはおおよそ把握できる。
それに先程の弓使いはどうやら木に登ったようだ。
……しかし、血の流れる音すら聞こえぬのは、やはり厄介だな。
そう考えていると、今度は火の玉が飛んできた。
「ぬぉう!?」
「センセぇ!!?」
間一髪それを避ける。ええい、服が焦げたではないか! せっかくのお陽が作ってくれたものを焦がすとは!!
それよりもだ。
「案ずるなデン殿! 今のはなんだ!」
「い、今のは【陰陽師】が使ってくる【火球】ッス!」
「妖術か! 面妖な! だが安易に撃ったのが仇となったな!」
出された場所から動いていないのを聞くと、おそらくその場から撃ったな?
ただの剣士ならいざしらず、俺相手に動かなかったというのは失策だったな!
「チゃすとァ!!」
「ぐえ!?」
気合一発、間合いに踏み込んで斬る。
とりあえず腕の健を斬ったが、その場からすぐに短刀で反撃をしてきた。
「このっ……!」
「ぬぅっ! こうか!」
短刀を奪い取り、逆に胸を突く。相手のえいちぴぃばぁとやらをあっという間にゼロにしてしまった。
「ひっ……!?」
片割れがその様子をみて逃げ出そうとしたらしく、思い切り慌てて走り出した。
追いかけはしなかった。




