その十八 その男、素材を探す。
いつの間にか2000回のPV、大感謝です。
全員がぽかんとしている。
まぁ見世物ではないのだが……。
「スッ……すっげーっすよセンセェ! まさかこんな岩をぶった切れるなんて!」
「デタラメだとは思ってたけど、まさかこんなことまでするなんてね……」
「いや、このくらいは努力をすればできるぞ?」
「努力しても岩を斬ろうとは普通思わないっての」
「ううむ……ところでマサムラ殿。これで大丈夫だろうか」
「あ? あァ。大丈夫だ。しかしここまでとはなァ……どーすッかなァ……」
なにか問題でもあるのだろうか?
「いやァ、そこのちんちくりんが思いの外やべえってことが分かッたッてことサ。本腰いれて作らないと、刀の強度が負けちまうからねェ」
「そうなのか?」
「うむ。刀……つか、このゲームにャあ武器に『耐久度』が設定されていてね。それがゼロになると武器がぶッ壊れて使い物にならなくなッちまうんだ。お前さんがやッたように岩なんて斬ろうもんなら普通の武器はぶっ壊れちまわあ」
「なるほど……しかし俺の武器は壊れなかったぞ?」
「初期装備だけは例外なんだよ。初期の頃は金もなし素材もなし、そんな中で武器がぶッ壊れたらたまッたもんじャアないだろう?」
「なら敵の武器を奪えばいいのではないか?」
「ンなことができるのは一部の頭のおかしいプレイヤーだけだよ」
「そうなのか!?」
「そういえば最初山本さん見た時にはヘルゴブリンの棍棒持ってたもんね……」
「うむ。良き修行であったな」
「はァァァ?」
マサムラ殿が呆れた声を出して改めてこちらを見て、
「何? 敵の武器奪い取ッて、かつそれで相手を倒してたッてことかい?」
「そうなるな。そちらの素材はだいたい棍棒でとったものだぞ」
「マジか……道理で素材がいいと思ッたよ」
頭をガシガシと掻いて「よし」と言うと、
「おいちんちくりん。追加の素材をちョいと持ッてきてもらうよ」
「なぬ? あれだけでは足りぬというのか?」
「そいつを持ッてきたら、代金はいらねえ。ただし定期的に武器を持ッてくることだね」
「刀の手入れなら自分でもできるが……」
「鍛冶スキル持ちじゃないとできないんだよ、ここじゃ」
「むぅ……分かった。必要なものはなんだ?」
「織晴鉱っていうもんでね。お前さんならとってこれるだろ。場所は……あー、マップに表示してやるから、自分で行ってきな」
「あいわかった」
「あ、私も行く」「俺もいくッスよ!」
「おっと、ハルはここで留守番だ」
むんずとハル殿はマサムラ殿に首をつかまれる。
さながら様相は猫のようであった。
「ちょっ、マサ姉!?」
「いいからいいから。おらデン。きちんと手伝いしてくるんだよ」
「言われなくてもわかってらい! ささ、いきやしょうぜ山本センセェ!」
「う、うむ」
こうして俺はデンとともに、その織晴鉱という鉱石を取りに行くことになった。




