『黄金の七人』初期に期待したイタリアの明るい感じそのままの泥棒コメディー!
※少しネタバレあり
イタリア映画を意識して見始めた最初のころ、ほぼほぼ悲惨なラストに衝撃を受け、今までのお洒落で明るく能天気なイタリアのイメージはどこへ行ったのかと思ってました……巨匠系の作品ばかり見ていたのが原因ということで、その点は無事解決したんですが。
が、先日感想欄よりぽめ群生池様に紹介していただいたコレ!
これが今のところ、私のイタリアのイメージに一番近い映画でした!
ただ音楽がジャズっぽいので、フランスが一枚噛んでいそうな感じもする!
当時の流行の最先端のデザインやファッションを見せながら、スマートにスタイリッシュに金庫破り!
変なメカを仕掛けたり、逃走中シャバダバスキャットが延々続いたり、不二子ちゃんみたいな小悪魔系美女が出てきたりと、このあたりルパン三世のモデルになっていることがよく分かります!
ヒロイン役のロッサナ・ポデスタさんは、シーンごとにこれでもかとお着替えしていてアイドルのライブみたいな状況になってましたw
ただルパンの位置にいる教授は、どちらかというとモリアーティのような知的なイメージ。いやルパン三世も知的だけど、なんというか種類が違う!
この二人以外は、味方でもわりとモブ扱い。次元と五ェ門はいませんでした。
教授と美女が、雇った協力者とスイス銀行の金庫から金塊を盗むが、美女の裏切りで金塊が総取りされ……というストーリー。
金塊泥棒の話で終始しているのと、やたらに強引な手法を使わないことがこのスタイリッシュさを出しているなーと。
普通はそもそもどうして金庫破りをすることになったのかの理由や、恋愛シーンや、最初の仲間集めシーン、裏切りの葛藤シーンなどを描いて、あとは話を二転三転させて爆発で締めるというのがお約束のようなものですが、全部さらっとどこかへ流してますw 盗みの理由もシンプルなお金欲しさ。爆発どころか銃撃戦もなし。
アメリカ映画なら裏切り者が出た時点で、機関銃か何かで撃ち殺してるはずw
スマートに盗み出すところも好きですが、こう、色々抜けているところがイタリアっぽい!
パスポート偽造が発見されても、ゆるい感じで釈放されるし、最後の展開が本当に間抜けなので泥棒でも憎めない感じに!
ほんわかした気分で見れるクライム映画でした!
そして泥棒の技術面とかはさすがに時代を感じるけど、ヒロインのファッションに関しては今見てもファッショナブル! 普通に今のモード雑誌とかに出てそう!
物理の金庫破りシーンは、再放送では結構見かけるものの、新規ではなくなっているような気がする……今は電子マネーの方が簡単だもの。絵面的に見栄えしないだけでw




