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『ひまわり』(1970年)ラストの音楽と一面のひまわり畑だけで醸し出される圧倒的名作感! ……イタリア人は大体陽気なのに、なぜか映画は悲惨率高い?

※ちょっとネタバレあり

 最近イタリア語の映画を見てみようと思いたち、名作っぽいものの中から色々チョイスしてましたが……正直、これが一番よかった……というか、まだかろうじて悲惨度が低くかった!

 実際はイタリア・フランス・ソ連の合作だけれど、監督さんは下にちょこっと感想が書いてある悲惨の権化『自転車泥棒』と同じヴィットリオ・デ・シーカ監督。


 第二次世界大戦中、兵役逃れをしたいイタリア人の主人公。

 ヒロイン(ソフィア・ローレンと書いて超美人と読む!)は主人公にベタ惚れ状態。

 相思相愛で結婚し、休暇を取得したものの、主人公の休暇はもうすぐ終わってしまう……アメリカ映画なら「俺がお前と祖国を守る」とか言ってかっこよく立ち去りそうなものですが、ここでさらに詐病を使って除隊しようと画策するところがイタリアっぽいw

 しかし詐病はすぐバレ、ソ連戦線に送り込まれ、雪原を行軍中に倒れて凍死寸前に。


 一方イタリアでは、終戦宣言が出されたものの主人公は帰ってこない。

 だがヒロインは、主人公が生きていると信じている。

 そして根性でロシアまで出向き、夫を探し出すが……という話。


 2時間超えしないせいかテンポよく話が進み、次はどうなるのか飽きさせない驚きの展開が次々やってくるのがいいなあと思いました。

 冬には一面の雪原で兵士たちが次々と倒れていった土地が、夏になると綺麗な一面のひまわり畑になるギャップが、悲壮感に拍車かけている!

 エンディングには地平線まで続くひまわり畑と、ヘンリー・マンシーニ作の超有名テーマソング。

 ……あ、思い返してみるとやっぱり悲惨でした。


 その他、名作映画紹介とかでよく出てくる『自転車泥棒』と、ちょっと新しいところで『鑑定士と顔のない依頼人』を観てみましたが……なぜイタリア人は陽気なのに悲惨な展開の映画ばっかり作るんだ!

 『自転車泥棒』は最初の時点でもう悲惨なので、ラストちょっとは回復するのかと思ってたら、予想の斜め上でびっくりするほど救いがなかった!

 敗戦直後に作ったからか、暗い映画しか評価されていないのか、それとも運悪く『ニュー・シネマ・パラダイス』以外の明るいイタリア映画にたどり着けないのか……いや、『ニュー・シネマ・パラダイス』もどっちかというと暗めだ!

 とりあえず、『自転車泥棒』は鑑賞後の凹み値が『ダンサー・イン・ザ・ダーク』レベルなので要注意!




なお、以下は私の独断と偏見による各国映画のイメージです。


アメリカ

 ロマンスとヒューマンドラマ以外は銃と爆発で9割解決。CG含め予算が恐ろしい!

 どのジャンルにおいても、エンターテイメントに徹しいてる感じ。

 ジャンルのテンプレに完全に一致するように作っているので、お手本のような脚本が多い印象。

 なのでおいてけぼりにされる率が一番低い反面、類似作も多い。


フランス

 圧倒的ラブロマンス率。芸術志向で雰囲気重視、たまに中盤グダグダする。

 でもおしゃれで気だるげな雰囲気に呑まれて意外と無問題。

 街中をちょっと撮るだけで絵になるっていいなあ。

 あと、女優さんの美人率がものすごく高い!


イタリア

 今のところ、四分の三くらいの確率で悲惨なものにしかお目にかかってない……!

 お国柄と映画のイメージが180度違う!

 イタリア人の陽気さはフェイクなのか、それとも映画で凹まないと釣り合いが保てないのか……


イギリス

 真面目な感動作が多い感じ。実話サスペンスとか、格差を描くドキュメンタリー系が強い。

 だがコメディーは果てしなくブラックでえげつないw

 あとは、地味にホラーが好印象。陰鬱な雰囲気が似合う!


ドイツ

 観た本数が少ないせいか、良くも悪くも真面目な印象。ある意味お国柄どおり!

 そういえばヒトラー関連しか見たことなかった。

 そりゃヒトラー関連ならコメディーですら完璧におちゃらけられないよね……。


香港

 中国映画と書こうとしたら、私のイメージした中国映画は全部香港映画だった……。

 香港は国じゃないけど、ワイヤーアクションとクンフーとジャッキー・チェンやブルース・リーの顔しか浮かばないよ!

 あれが中国映画じゃないとしたら、中国映画とは一体……実は見たことがないのかも。


インド

 歌って踊って、豪華絢爛マハラジャムービー!

 新興国だからなのか、ものすごい熱量が伝わってきて楽しくなる!

 ただストーリーはよく行方不明になるしツッコミどころは満載!

 ツッコミを楽しむことができれば無敵!

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