『ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-』邦題に騙された! 基本ブラックコメディーなのにしっかりミステリーしてる刑事もの
※最重要ネタバレなし
邦題の『俺たちスーパーポリスメン!』の時点でハチャメチャコメディーなんだろうなと思い、まあ笑えればいいやと思って見てました。
カメラの切り替えも話の運びも早い! というのが最初5分の感想。
普通間をとるべきところで一切間を取らないので、めちゃくちゃスピーディーに話が進む。
「上司を呼びます」と言った一秒後に上司が隣にいるw
このカット割は完全にコメディーだと思って油断していた……。
話の内容は、ロンドンのエリート刑事が左遷され、田舎町の警察署にやってきて、脱走した白鳥などを追いかけるほのぼの業務に。
真面目な主人公と、あまりにほのぼのした事件や地元の警官のギャップが楽しいw
ボンクラの2代目警察官とコンビを組んでパトロールしている最中の温度差が激しくて笑えます。
このままハートフルな事件を解決していって終わりかな?……と思っていたら、途中からかなりの急展開で、いつの間にか殺人事件いっぱいのミステリー味に早変わり。
下ネタ、ブラックネタ、スプラッタネタ上等のイギリス特有コメディーなのに、よく考えたら最初からしっかりミステリーのネタを仕込んできていました……正直、このサブタイトルでこの展開は予想してなかった!
ただのお馬鹿コメディーで終わると思っていたのに、結構凝った展開が用意されてました!
ただし最後までコメディー路線も失わず、やたらと重い展開になりそうなところでも容赦無く笑わせてくるw
陰惨な場面が満載なのに、コメディータッチの撮り方のおかげか、スプラッタでもホラー要素をほぼ感じさせないという不思議……まあ、グロいのはグロいけれど。
色々な刑事映画のパロディーも随所に登場し、しかも一部は映画内で解説してくれるという親切設計。
最後はド派手なアクションシーン満載……このあたりが一番突き抜けてコメディーしてた!
なお、脱走した白鳥は思わぬ場面で終盤再登場w
久々に、緻密な馬鹿をやっている映画を見た感じがする!




