『エスター』〜この娘、どこかが変だ。〜このキャッチコピーだけで、すでに騙されている!
※最重要ネタバレなし
下からライトを当てたような、気味悪い少女が真正面を向いているホラー……このパッケージだけで視聴決定!
何となく伝説のカルト映画『ロッキー・ホラー・ショー』のパケイメージに似てるw
サイコパス映画といえば『羊たちの沈黙』や『SEVEN』が有名だけれど、向こうは刑務所や警察署などが舞台で、どちらかといえば専門性の高い事件解決がメイン。
しかし日常に入り込むサイコパスを描いた映画では、これが一番面白い!
三人目の子供を死産してショックな夫婦は、養子縁組施設で少女エスターを見つける。
「私、ちょっと変わっているの」と本人はいうけれど、人懐っこい彼女を気に入って養子縁組をしたものの……とてつもないサイコパスでしたという設定!
まあ、ホラーサスペンスと銘打っている手前、鳥を殺したり、不審に思って来歴を調べようとした養護施設の人を殺すのはまだ予測範囲内。
けれど、養父の気を引くため、養母に虐待されているように見せかけようとして、自ら腕を万力にかけて骨をへし折るシーンは圧巻! そこまでして養父に愛されたいのか……。
終盤、ブラックライトに照らされたエスターの絵で彼女の本性がわかったときにはすでに遅く、もはや家族たちはエスターの獲物になりつつあり……。
しかし、ホラーは脚本上アホな大人が多いとはいえ、この両親にはあまり同情できない……。
すでに二人も実子がいるのに、三人目を失ったからといって養子をもらうというのが安易すぎて……ペットじゃないんだから。
二人の実子に三人分の愛情を注いでやれば、エスターにつけ込まれずにすんだのにと思わずにはいられない。