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『300』と『シン・ゴジラ』 続けて見ると面白さの質の違いに驚く!

※少しネタバレあり

 ファンタジーな敵と戦いつつも、どこかリアルチックな戦闘もので、一人の人間が無双する内容じゃないものを鑑賞したい(群衆での動きを参考にしたいので)。


 ……という理由でこの二つの映画を選んだのがそもそもの間違いでした。

 いや、二つとも上記の内容を満たしているのですが、面白さの質が全然ちがった!

 なんか、ハンバーガーを食べた後に寿司食べた感じ。




 『300』(スリーハンドレッド)は紀元前480年、ペルシア戦争テルモピュライの戦いでのスパルタ兵玉砕の話。

 90%バトルと漢の筋肉で構成されています。

 とにかく雄叫びをあげるひげもじゃ主人公のスパルタ王レオニダス!

 マッチョに継ぐマッチョ、シックスパックがあれば鎧なぞいらぬ! という熱い漢の魂!

 飛び散る血しぶき! 汗! あと首!

 作戦とかたてない!

 細い道に誘い込んで……とかできる地形にいながら、漢達はそんなめんどくさいことやらない!

 ガンガン細い道から飛び出して攻撃してきます。

 しかし集団戦での盾や矢の使い方はなかなか参考になりました。

 普通の映画では、盾ってあまり効果的に使われていない気がするので。

 「ヒャッハー、汚物は消毒だ!」っていう台詞が脳内で再生され、謎のマッドマックス味もする。

 最後は一枚の絵画のようなセピアがかった映像になっていて、美しいながらもちょっとしんみり。

 もっとヒャッハーしたかった……もうここまで歴史とか設定とか無視したんなら、スパルタ兵がペルシア兵全員追い返しました、ですませてもよくない?




 一方、皆様ご存じ『シン・ゴジラ』。

 最近地上波で放送されたので堂々と書けます。

 90%作戦会議。後の10%がゴジラ。

 息つく間もなく、様々な人が字幕付きで淡々と喋る映像に呑まれます。なぜあんなに皆動揺していないのかわからないけれど、とりあえずゴジラに対して淡々と対処、淡々と会議。

 意志決定のもたもた感がリアル過ぎてめちゃくちゃ面白い。

 Twitterのほうが上層部よりも現状を把握しているところもまたリアル。


 しかし災害に対しては、政府がきちんと対処しますよというスタンスでした。

 ゴジラが災害や核の暗喩なのは有名だけれども、対処としては有害鳥獣駆除なんだというところに改めて気づかされましたw

 ビームを出す怪獣に対しても真面目に対処。雄叫びとか誰一人あげない。

 サクサクしたカット割はさすがアニメ畑の監督だけあって参考になります。

 ビームを出す前の挙動とかも。

 エヴァを見ていたらちょいちょいデジャヴを感じてにやにやする展開もあり。

 庵野監督はいつも意味深な伏線をぶん投げては回収しないのですが、この人に限って言えばもう回収せずともいいのです!

 ここまで細部を描いておけば、後は見た人が勝手に考察を始めるから!

 私も最後まで???となった点が3カ所ほどあったのですが、全部考察サイトに載ってました。

 この「伏線を張ったならきちんと回収しろ!」と怒るパターンと、「俺はこう思う……」って考察サイトが乱立するパターンは、やはりそれ以外の細部のツメにあると思います。

 サイドがガバガバだと考察とかやってられないと思うので。

 見ているときの爽快感はすごいけれど『300』の考察サイトなんて絶対ないw

 次の虚淵ゴジラも考察サイトが乱立してそうで楽しみ。




 というわけで、二つの映画を見比べた結果……私はどっちも面白かったけれど、完全に水と油なので、この二作品のガチファンを一緒の部屋に入れたら戦いが勃発しそう。

 ちなみに、『シン・ゴジラ』はアメリカでイマイチの売れ行き、『300』は日本でイマイチの売れ行き。ものすごく納得。

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