『逆さまのパテマ』 最後の3分間のために作られた重力逆転SFアニメ!
※ネタバレなし
手を離したら、彼女は空に落ちていく。
というキャッチコピー(しかも空が天地逆)と、少女が空に落ちるところを、少年が逆転した地面に立って支えているチラシが秀逸だったことを思いだして鑑賞。
ストーリーは、重力が反対方向の少年少女が出会う王道ジュブナイル。
地下世界に住む少女、パテマは大きな縦穴を見つける。降りていった先、足もとには空があった!
その世界に住む普通の少年と出会い、冒険を経て地下へ帰るまでの壮大なSFストーリー。
主人公とヒロインが重力反転という設定が面白い!
と思ったら、同年『アップサイドダウン〜重力の恋人〜』というすごくよく似た設定の洋画も公開されてた……。
なんという丸被り案件……でもパテマの方が数倍捻ってあって一安心でした。
公開当時は本編に対してあまり興味がなくスルーしてしまっていたけれど、これは最後3分のために作られた名作。
最後3分で文字通り全てが大逆転!
ジブリっぽい感じがそこここにありつつも、タイトル自体がこのことを指していたのかー!
という強烈なカタルシスがあるだけでこんなに素晴らしい作品になるのかと感動!
ヒロインのパテマと主人公の少年とで重力方向が違うので、視点変更ごとにぐるぐる反転する映像も新鮮。
ただ、ムスカっぽい敵が出てきてヒロインを捕まえるのですが、パテマを捕まえて何がしたかったのか、いまいちよくわかりませんでした。
パテマを実験動物扱いしてるようなのに、賓客扱いの広い部屋に入れられているし、それにしては足に重しつけてるし……一体何が目的だったのか、最後までわからずじまいのまま……。
わかりやすい悪役でも、その悪役がどういう目的で行動したいかを明確に見せていたムスカがよかった……。
しかし映像は面白いしパテマはかわいいし、何より最後の3分間の衝撃で全て許せた!
設定勝ちってこのことか!




