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二十二、新たな護衛

二十二話目です。

「私も、参加させて!」

いきなり、来たかと思えば爽の両手をぎゅっと握った女性。


「は?」


爽と華楊はポカンと口を開ける。


「話は聞いてるわ。貴方たちを守るから参加させて!」

潤んだ目で言う女性…白亜ハクアは華楊の妹だ。



「小白。唐突にそんな風に言われても何のことだか分からないであろう」

華楊は眉を顰める。


「姉様、うちは姉様よりも弱いけどいないよりはマシなのよ!」



「ほら、白亜もそう言ってるからさ。護衛に加えてあげな」

お久しぶりの登場である海蘭は白亜側のようだ。




「海蘭の差し金か?」

華楊は鋭い目線で海蘭を睨む。


久しぶりの出勤かと思えば、足手纏いを増やしただけた。

「差し金って妹に向かって失礼じゃないか」


「言ってしまっては悪いと思うが、正直足手纏いになる。それが分からぬか?」


今まで爽の護衛をして来たのなら分かるはずだ。

二人で成り立つ護衛にもう一人加えれば、守らなくてはならない護衛対象が増えるだけ。



「分かるが、それは護衛に加わる奴の力量次第でむしろ楽にもなるだろう」



「楽も何も、私はそこまで気を回す暇はない」


「それを立派な護衛とは言えないなぁ」



二人が兄弟喧嘩をし始めたので爽が仲裁に入る。

「海蘭。お前が護衛を楽にしてくれるのは嬉しいが妹にまで迷惑をかけるのはどうかと」


暗に足手纏いを増やすなと、華楊と同じことを考えている。



「何ですか。妃との時間を邪魔されたくないですか?」

海蘭が小声で爽にボソッと囁いてくる。

「テメェ…」


拳をぎゅっと握り、怒りを抑える。



「まぁ、私情関係なしに安全第一なので白亜を護衛に加えてください。面倒を見ると思っていただいていいので」

それこそ邪魔だ。


「お願いします」

さっきから、散々足手纏いと言われている白亜は肩身が狭くなり、自信喪失している。


当たり前だ。というか可哀想である。

同情する爽。


「小白はいいのか?」


「だから、頼んでいるの!」

懇願してくる白亜に華楊と爽は根負けした。


「…っ、仕方ない。だけど、邪魔だと思ったらすぐに家に戻すからな」



「認めていただき恐悦至極に存じます」

海蘭が拱手で礼を述べた。


「まだ全然認めてはいないが…」

褒めてもいない。



海蘭は何のために来たのか満足そうに帰って行った。



「姉様。私の仕事は何ですか?」


キラキラと純粋無垢な瞳で見つめられた華楊は困る。

「仕事…書類整理とかのことか?それなら主上を手伝うと良い」


「え、護衛の仕事は?」


「一人で間に合ってるし、そもそも基本平穏な日々だから…」

刺客とかが出てくる時点で全く平穏ではないのだが、基本は平和だ。



「…うーん、じゃあ何かあったら言ってね!」


了解と言おうとしたが、良い仕事があった。

「翠珠宛てに文を持って行ってくれない?」


「うん!姉様は兄様苦手だもんね。持ってくよ」


「それじゃあ、いってらっしゃい」


「はーい」

可愛らしい我が妹は小走りで出て行った。



「ふぅ」


「華楊、少し来い」

手招きをするので爽に近づく。



「疲れているようだけど、大丈夫か?」

なんか、最近性格(キャラ)崩壊して行っている気がする。

これが本当の爽の性格なのだろうか。



「平気ですよ」



「なら、耐えられるか?」



華楊の腰を抱き寄せて、爽の顔が近づいて来ている。

「なんだか、惹かれてしまうんだよな」

唇が近づいてくる。

そして、華楊は困惑する。


「好きなのかな。俺は」



盛大に性格(キャラ)崩壊してきている。

脳が疲れて考えることなく喋っているのではないだろうか。



「皇帝に好きも何もないよな。政治に関わることなら感情なんて…」


「主上、今日は仕事はしないで休んで良いですよ」


密着している皇帝にこの提案は少し変な気がするが、爽の体温が上がって来ている。

「そうしようかな」


素直な人で良かった。



「体が重たい。今日は寝る」


「医官を呼びますので、部屋で寝ていてください。海蘭を護衛につけさせます」



馴染み深い海蘭に護衛をしてもらう方が気が楽だと思う。



爽は本格的に倒れる前に寝台で横になった。

皇帝にも休暇は重要で、側近はその異変に気づいてあげるのが役目な気がする。



「帝には元気でいてもらわないと周りが困りますからね」

華楊は爽の言葉を深く考えることなく、爽の分の仕事をこなした。



ありがとうございました。

次回も楽しみに〜

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