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二十一、因果関係

二十一話目です。

「近隣国の伝師が戦力を貸せと言って来た」

爽が苦い顔をして言う。


「戦力ですか…」


近隣国が本格的に戦争を始めようとしているとして、こちらに追加の戦力を求めているとすればこちらがその戦争に巻き込まれた時の戦力が足りなくなることもあるかもしれない。


「それは…」


「もちろん、断りはしたがそれでも懇願されしまって」


「それはそれは…」

最近では愚痴も漏らしてくれるようになり、その聞き手になっている。


そういえば、海蘭はというと呑気なことに最近は仕事を押し付けて旅行中とのことだ。

交代制の話はどこに行ったと言いたい。



「戦争に巻き込まれたらこれまでのように簡単な書類仕事はしていられなくなるな」


皇帝は安全な場所で匿われるはずだ。


そして、書類仕事は今までのようにどうでも良いような内容のものではなく、軍を動かす申請書の確認や軍事費などを見たりと忙しくなる。



「近隣国の情勢悪化がさらに顕著になるようなら、防部が説得に向かってくれるだろうな」


その名の通り、戦争を未然に防ぐ部署だ。



「もっと、早く動いてくれれば良いんですけどね」


「そだな」



昼休憩をもらい、華楊は一旦私室に戻った。

「参ったなぁ。刺客に近隣国の情勢悪化って片付けなくてはならない問題が増えすぎておるのぉ」


紅伯母さんあたりに相談するのが適当だろうか。



「主上に頼んでみるか」





___次の日___

昨日、爽に紅と合わせて欲しいと言うとあっさり許してくれた。


「いつ見ても可愛いわ。私の華楊!」

この感じはとても疲れるが…。



「あぁ〜、わざわざ呼び出してくれるなんて何の用かしら?」



「すまない。手間をかけて」

華楊は頭を下げる。


「別にぃ忙しいけど、可愛い姪に呼び出されても嫌じゃないわ」

自分の唇に人差し指を当てながら言う。

色っぽい仕草は妓楼の稼ぎ手のようだ。



「それで、何が本題?」


「実は最近ですね。…かくかくしかじかで」


と事のなりゆきを伝え終わると紅は難しい顔をした。



「…んん、その因果関係を突き止めるくらいなら出来るかもしれないわ」


「本当なのか!?」

とりあえず、話を聞いてもらうだけでよかったのだが、すごい人に相談した気がする。




「えぇ。私の主人に相談してみないと分からないのだけど」



「ありがとうございます!伯母さん!」



「困った時はお互い様だし、貴方だって主上と国を守るためでしょ。手を貸さない人がどこにいるの?」

紅伯母さん、最強説。


「本当にありがとうございます!それじゃあ、私は主上に報告がありますので!」

つい敬語になっていたが、華楊はそれどころではなかった。



「また、話しましょうね」


「はい」

華楊は爽の元に向かって走って行った。



ありがとうございました。

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