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十四、刺客…情報編

十四話です!

「情報って言っても誰に聞くんだ?」

爽が尋ねてくる。


「そうですね、世間話の一環として聞き出せば良いのでは?」

そう上手くいくわけないとは思うが、何も情報がないよりもマシだと思う。



「伯母さん〜、最近暑いですよね〜」


華楊はごく自然に買い物をしていた女性と話しだす。

爽にも目で誰でも良いから話しかけろ、といってくるので適当にそこら辺の人に話しかけた。


話し方を雑にしろとは言われたが、難しいものである。



___一時間後…街の店内にて___



「結局、情報と言えるものはお偉いさんを狙う刺客がやたら多くて混乱している、ということくらいですね」


無駄足…か。

華楊はどんなことでも無駄ではないと思っている。


だから、きっと意味がある。



「主上、私の推理だと刺客は一人の主犯からなるものではないと思うんです」


「というと?」


「様々な理由から暗殺を企んでいる人たちが同じ時に刺客になっているということです」


偶然で時期が被ったかもしれないが、それよりも…。



「ここの店の奥…なんだか気になりませんか?」

華楊は小声で爽に言う。


爽は視線だけ動かして店の奥を見る。

ごく普通の入り口から奥に入れるようになっているが、なんだか独特の気配を感じる。



「一度探ってみると、何か分かりますよ。絶対に」

そう言い切ると華楊は会計をして店を出た。




今さっきまでいた店の情報を得るために再度、いろんな人に話しかけた。



「あの店の評判かい?良いよ。とっても」


「朝から夜までやってて、安くて気前がいい」


「たま〜に、裏口から人が入っていくの見かけたなぁ。まぁ、店の人だろうけど」


いろんな人からの評判は良いものばかりだった。



「裏口から人が入っていくって言うのが一番怪しい」

爽はふむ、と考えた。


「そうですね。引っかかります」


「とりあえず、後宮に戻ろうか。ここじゃ落ち着かない」

落ち着かない…ねぇ。

庶民的な店は落ち着かないらしい。



「戻って、状況整理と…ちょっと相談したいことがございます」


華楊はニヤリと笑みを浮かべた。


その不適な笑みから爽は何か良からぬことが起きるんだろうと思った。

「妃になりたいのならば即叶えてやろう」


「遠慮しておきます」

爽は華楊の性格に惹かれながら、妃にはしたくないと思ったのだった。



ありがとうございました!!

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