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都市在住ハンターの狩り語り  作者: うさげ山
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7/7

ヒヤリハット無線封鎖(後半・答え合わせ編)

前話の続きで、ネタばらし答え合わせ編となります。


[待機中]

Aは案2を採用し、日の入り16時半ごろに車に着くギリギリの出発時間として15時半まで合流予定地点周辺で待機することにした。

・山頂から合流地点に至る過程で登るA側からは分かるが下るBとCには降りるポイントわからない急斜面(コンクリート舗装の崖法面)があるため、その手前まで進みつつ引き続き通信を試みることにした。

・やや急こう配となったので銃は脱砲、背中に背負った。

・斜面にはところどころわずかな平らな個所があり、シカの糞や座って滞在したであろう跡があった。

・50~100m程度の距離で猟犬が鳴いたため、獲物を見つけたと推測した。

・獲物の逃走経路をすぐ脇の川幅50cmの谷川付近とあたりを付け、斜面を急いで移動した。

・射撃に適したある程度平坦で周囲や斜面よりは見渡しの効く木の傍を確保し、装填のために弾薬に手をかけた。

・ポケットに手をかけるのとほぼ同時に斜面かもさもさした足音が聞こえ、即座に黒い塊が飛び出してきた。

・待機位置と出現地点の距離は5m程度で、弾込めは間に合わなかった。★8

・仕方なく動きを止めて感づかれないように努めたところ、わずか2m先を横切ってツキノワグマが走り去っていった。

・クマが数メートル過ぎて弾込めが間に合う距離になると即座に装填したが、今自分が下ってきた急斜面は木が茂っており見通しが利かない。

・猟犬がクマの後を追って来たので慌てて待機の指示を出し、追跡を止めさせる。生還しただけでも素晴らしいので思いっきり褒めた。★9

・ツキノワグマは目算で50㎏~60kgで子熊だったと思われる。

・クマの逃げて行った斜面を追いかけると反撃にあう可能性が高いため、対岸へ移動して下り、舗装された林道付近まで戻った。

・降りてくるメンバーにクマの存在を伝えるためにも動けなくなってしまい、定期的に無線をしながら待機継続せざるを得ないと判断した。

・状況が落ち着いて待機継続を判断したのが14時半ごろ。


[下山移動]

15時半になり日が陰り始めた。

・狩猟事故注意の看板を立たせた。

・仮に救難の連絡を入れるにせよ車までは下山するしかないためクマの襲撃に注意しながら移動を開始する。

・30分程度歩いたらイノシシが舗装された林道の中央で仁王立ちしており、見つめ合ってしまった。猟犬もなんかいますがどうしますかね?という顔で振り向いている。

・残念ながら道路上は違法、バックストップもなく通行人(この時間にいるわけがないという考え方もあるが)の可能性も踏まえて見送る。

・イノシシは「通行止め」と書かれた看板の脇を抜けて林道横の川幅3メートル前後の谷川に向かって走り去っていった。

・更に15分ほど歩くと、林道脇の斜面が部分的にのり面が無く多少緩やかになっている個所に向かって猟犬が吠えながら走り出した。

・走っていく方向を確認するとクマが斜面を駆け上っていた。

・猟犬の返り討ち及び自棄になったクマが引き返して襲ってきたら困るため、犬には帰還指示を出して戻らせた。戻ったので思いっきり褒めた。★10

・更に15分ほど歩くとCから無線が入り、BとCは無事Aの車の脇で待機中とのこと。

・無事車に到達して3人と1頭が合流。全員大きなけがはなかった。



[事後の答え合わせ・補足]

最終的にはAが19km、Bが15km、Cも15km程度徒歩移動で、3人とも500m上って500m下りた。

あとから計算したところ、Aのコース定数は30程度で日帰り登山の場合、健脚者向きとされる。

加えて猟も行っていることからかなり消耗したであろうことが推察される。


★1:林道・山道が崩落しておりCは予定コースから外れてしまい山道に復帰できなくなっていた。山頂に12時頃たどり着いたBが地図アプリで座標がおかしいことに気づき合流を図ることになった。

★2:無線のノイズはBの端末のみ設定ミスがあったことが後からわかった。つまりBの無線機AとCに対して機能していなかった。

★3:ルートYの登山口のゲート閉鎖についてはルートZで崩落等の工事車両出入りで季節閉鎖でなく通年閉鎖になっていたらしい。(例年は12月になってから季節閉鎖)

★4:点検時Bの音がノイズ交じりであることを徹底追及すれば合流地点で通話可能だったと思われる。

★5:結果的にもAが単独行動時のトラブルにB・C及び救助等が間に合う状況になかったことが分かった。

★6:結局待機時間のうち60分程度はただ休んでいたので多少うろつく時間的余裕はあったが、体力的に行かなくて正解だった。

★7:後から確認したが、合流地点付近での通信相手であったBにもノイズしか聞こえていなかった。

★8:所持している自動銃の構造によるもので、コッキングしてから装填しないと一発目が打てず、しかも一般的自動中の共通点だが装填音が大きいため急いで装填すると感づかれるリスクも高い。

★9:クマを追って褒められたという危険な体験強化が行われている。

★10:さらにクマを追って褒められたという危険な体験強化が行われた。もう熊追犬ルートまっしぐらなのでは。

多少は臨場感、無線のない状況での判断の難しさが伝わりましたでしょうか。

実際、この場面ではCはどういう状況だったのか、などより詳細に興味がありましたら質問いただけたら本人への確認含め調べてみるので気軽にコメントください。(反応おそめですが)

もし似たような題材で匿名で広めたいものがございましたら公開含めてご相談ください!

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