遠征ハンター罠について(その2)2023年12月9日
昨日のまとめ:遠征で罠やるのは収支的に辛い
まず、昨日は電車に乗ってつらつら書いている途中で寝落ちしてしまったので罠設置の経験がない人向けに多少補足したいと思います。
(必死の都市在住アピール)
今回の罠話では基本的にイノシシとシカを扱っていますが、主に使用する罠は以下を取り上げたいと思います。
(A)箱罠
(B)くくり罠
まず箱罠ですが、これまで見てきたものはでかくて重いので車で持ち込める道からせいぜい100mくらいまでの位置に設置していました。
大まかに直方体の形で、金属製で一面ずつしか運べないようなものが多く、ワイヤーメッシュ性の軽いものでもくみ上げた状態で運ぶようなものではありません。
現実問題、快適に高速道路を走行して何時間もかけて山に行くような自動車に乗せるのは困難です。(でかい。汚い。くさい。持ち帰っても置く場所ない。)
これを回避するには現地に格納場所や輸送用の軽トラを確保する必要があるので何かしらの外部ソース(友人親戚などの現地協力者)がないと継続運用が困難です。
ちなみに、マンションに持ち込むのはエレベーターや階段を通る時の怪しさ(見た目と臭い)がやばすぎてちょっと無理でした。戸建てでも家族に怒られます。
続いてくくり罠ですが、こちらは携行性が圧倒的によく、地元の支援なしでも一見運用できそうなのですが、箱罠とも共通で以下の3課題があり、現地にコネがないと継続した設置が難しいです。
特にかかった獲物による通行人または捕獲者への加害の危険はかなり深刻でクマやイノシシが片足だけくくられて山道傍で待ち伏せているのは命のかかった恐怖です。
・設置場所の許可を得る
・クマやイノシシがかかった時に通行人に害がない
・通行人、同業者、その他何かしらの妨害者
・見回り
・捕獲
・罠の損耗
見回りについては究極的にはIT化すれば済むのですが、罠の単価が本体1万円だけだったところが機器と通信費の購入経費に加えて構築とメンテナンスでさらに資金が必要になるためさらに負担が大きくなるとともに
誰かしらの妨害で罠・監視用IT機器を失うと一発で赤字化します。
これはITでなく現地協力者でも同じことで、傷病や人間関係のトラブルなど理由を問わず、突然見回りや捕獲ができなければ罠は即座に違法状態になるので常に逮捕と狩猟免許没収のリスクにさらされます。
体験した正直な感覚としては、罠は取れまくると会社員できないほど忙しくなるし、そのくせ罠や監視用IT機器または見回り(捕獲)の現地協力者への謝礼等は捕獲報酬を上回ってしまう印象です。
一方で、現地密着で取れやすい時期に罠を運用している在地ハンターの瞬間的捕獲率はまさに脱狩猟採集的なほどで、専業または解体の分業を行わないととても捕獲解体が追いつきませんでした。
また、罠で最大限捕獲しようとするとこまめな場所替えが必要になり、これも時間を大きく取られる兼業しにくい要素になっていました。
これは逆に専業で罠運用による効率的捕獲を試みている業者にヒアリングしたことに基づく意見になるのですが、生息頭数が減れば当然捕獲効率が落ちていくのでうまく捕獲出来たら、そこにおいてある罠はどんどん捕獲効率が落ちていきます。
シカ・イノシシ・クマがある程度縄張り的な感覚でお互い避けあうので同じ場所に大量にいるわけではないという側面もありますし、もっと単純に捕獲で発砲やら格闘しているところに好き好んで来るほど獣はあほではありません。
そうすると当然ほかの場所に罠を設置しなおしに行くわけで、罠の設置にも下見から設置まで考慮するとあっという間に一日程度経ってしまうので「コスト」としてこれを見ると兼業にはさらに厳しくなります。
条件が大きく変わるパターンで、地元で畑を持っている人が周りに自営的に罠を置いて実質コストゼロでの見回りと維持、捕獲数も大きくなりすぎず、解体も単体となれば投入コストに対して高パフォーマンスになり、罠は優れた捕獲方法に見えました。