003_チュートリアルの恐怖
現在ステータス
ユーザー名:ユーリ
スライム族
レベル:1
ランク:F
今日の一言:金髪おねぇちゃん可愛い
*ポイント評価、感想、レビュー!お願いします!
俺のヌルヌル感によって椅子から滑り、歩行速度がクソみたいに速くなった。
多分、みんな防御とか攻撃とかのステータス振りだろうな。(泣)
《次に、クエストの説明に移ります!》
あ、同情とかしない感じね。
あはは。
《クエストは全て「酒場」で受けられます。現在貴方が受けられるクエストは「チュートリアル」ですね!》
「チュートリアル?」
俺は金髪おねぇちゃんに聞いてみたが、無言のまま。
仕方なく、酒場を見て回る。
あった。クエスト。
掲示板みたいな板がそうかな?
板には羊皮紙が針で留めてあって、その紙にクエスト内容が書いてある。
ほのかに光る羊皮紙を見つけた。
今、挑戦可能なクエストは光るのかな。
【チュートリアル】
チュートリアルを進める勇者様の為に生贄になる。
報酬:10ゴールド、15経験値
条件:レベル2までのスライムであること
生贄てw
何か想像して他のと違うな。
「勇者を全力でおもてなす協会」ってそうゆう事ね。
立場逆やん。
しかも、10ゴールドw
これぞハイリスクローリターン。
まぁでも、これしかねぇのか…。
《ここでの説明は以上です!お疲れ様でした!》
そう言い残し、金髪おねぇちゃんが居なくなり、酒場が急にむさ苦しくなって来た。
まずは外に出よう。
お馴染みの「防具店」「武器店」から、「勇者様をどうやって楽しませるか」みたいなセミナーも開催されている。
うん。なんか悲しくなってきた。
そういえば、町全体の雰囲気が薄汚れててなんか暗いな。
なんか優しそうな老人を見つけたから、話しかけてみる。
「…あの、なんかこの町暗くないですか?」
「ん?あぁ、そうじゃな。ここは魔物の「初めての町」じゃ。勇者様の行く「初めての町」はさぞ、お綺麗なんじゃろう」
あぁ、そうゆうことか。
ここは、魔物サイドの初めての町。
確かに勇者の初めての町に魔物歩いてたらヤヴァイな。
はぁ、何か悲しいよ。
とりあえず、あのクエストを進めてコツコツレベル上げするしか無いかな。
外に出ても勇者にボコボコにされそうだし。
《クエスト【チュートリアル】開始します!》
頭の中であの合成音声が流れた。
また、いきなり転送されて地面に落とされる。
ドサッ!
いってぇな…。だから座標間違ってるんだって。
z軸おかしいだろ。
《勇者が現れた!》
勇者が現れたっていう表示余り見ないよな。
おけ、これで、いい感じに倒されればいいのね。
《勇者のターン!》
やべ!来る来る!
くっそ怖いな、これ。
バシッ!
くっ…。
そんなに痛くない?
視界の隅にあるUIで体力が分かるが、10あるうちの2しか残ってないw
でも、一撃じゃない事は分かった。
次は俺のターン。
《スライムのターン!》
バシッ!
《勇者に1のダメージ!》
くそワロスw
俺氏クソ弱いやんけ。
やっぱステータスミスったな。
《勇者のターン!》
バシッ!
《次回予告》
地道で屈辱的なレベル上げに嫌気がさした俺氏。
雑魚狩りしてレベル上げてるクソ勇者。
そんな奴には仲間を集めて数の暴力や!
次回、004_策士、現る
お楽しみに!