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30歳童貞聖騎士おじさんVSドスケベロリサキュバス  作者: 御園蟹太郎
第一章 ロリサキュバスと出会うまで
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異世界ファンタジーの基本、冒険者登録

「はいよ、銅貨3枚だ」


「ありがとう」



銅貨3枚を支払い、品物を受け取る。

俺は買出しのため、ドロイア山脈の最寄の町、ニアドロイアの町へ来ている。


ちなみにニアドロイアというのはここの言葉で「ドロイアの最寄」という意味らしい。

びっくりするほど安直なのだが、日本でも田んぼの中にいた田中さんがめちゃくちゃいる以上、あまり大きい声では言えない。


ちなみに文字は象形文字と英語とハングルが混ざったような形で、加護のおかげかなんとなく意味がわかるが、

書けるかと言われるとあまり自信がない。おそらく書けば勝手にスラスラと変換されてくれると信じている。


異文化、異言語で困るのは海外旅行だけではなかったということだ……。

異世界探索も中々ハードな道中になりそうな気がしてきた。



しかしながら、この町はやたらと大荷物の人が多い。やはり、冒険者が多いという事か。

魔結晶は予想通り、金になるアイテムという認識で間違いないのか。



露店で売られていたパンを購入し、食べていると、パン屋の女性からふと声を掛けられる。


「あら?貴方もしかして今日来た冒険者さん?登録は済ませてあるの?」


「登録?」


「ええ、ドロイア山脈へ行くのでしょう?組合所に寄って登録しておくと、後々便利よ」



組合所。ここには買出しに来ただけだし、なんならお金もヴォルカニクス達から預かっただけなので、

あまり長居はしたくないが……まあ、一通りは買ったし、寄っていってもいいのかもしれない。




―――――



詰め所。わかりやすく言うところの冒険者ギルドみたいなものらしい。

イメージ通りだ。係の人がいて、テーブルがあって、壁に依頼が貼ってある。

少しイメージより、真面目な感じがする……。酒浸りになっている人がいない。



「新規の方ですか?」



受付の人に声を掛けられる。



「あ、はい……」


「じゃここにお名前と……、死亡した時の連絡先があれば」


「死亡した時ですか?」


「はい!魔結晶探索はよく行方不明になられたり……命を落とす方が多くて。

事前に言伝や遺言があれば預かっております!」



いやハードすぎるやろなんでやねん。

ていうかフランクに恐ろしい事言うな!?


しかし、表情はにこやかで変わりない。

やはり、この世界では普通、という事だ。いい加減慣れねば……。


さて名前……。



名前……!?


しまった!?ついさっき文字書けないかもみたいな事を言ったばかり……!

しかも何!?和名でいいの!?ここはこう……もうなんかこう……あれだ!名前を英語にする奴……!



「えっと……ウィード・ローツレスです」


「はいウィード・ローツレスさん」



さらさらと名前が書かれていく。よかった。書いてくれた。この世界では読み書きができないのもそこまで珍しくないのだろうか。



「あと天涯孤独なので家族はいません」


「あら……!すみません」


「いえ」



あっ天涯孤独は通じるんだ。こっちでも似たような熟語があるって認識でいいんだろうか。



さくさくと書類が処理されていく。ラノベで見たような等級だったりとかはないのか。かなり簡単な奴か。



「あ、えっと、その顔はあまり仕組みを良くわかっていない感じですね」


「ありがとうございます。その通りです」


察しがいい。助かる。


「ここは組合所と呼ばれていまして、魔結晶探索をされる冒険者さんが多くこの町に来るので、

効率化のために作られた施設です」


「ふむふむ」


「魔結晶探索は危険が伴いますし……探索に行かれたご家族の安否を心配される方や、

魔結晶を探索するという実力を見込んで別の依頼を申し込まれる方が多かったため、そういったことを整理するためにあります」



なるほど。理にかなっている。

確かにドロイア山脈の魔物は強いと聞くし、それを知って挑戦できる猛者なら仕事も頼みやすい。



「逆にこちらから見て、明らかに危険と判断した場合は、止めるようにもしています。

無駄な犠牲を出すのは良くないですし……あまり人間の死体が増えてしまうと問題になるので」


「人間の死体が問題……公害とかですか?」


「いえ、ゾンビとなるので……」


「ゾンビ」


「はい」



ゾンビ。



「よく東の方では伝承として語られることが多いゾンビモンスターですが、

これらは人間の死体に強い魔力が密集して魔物化し、それを下級の精霊が操っているようなものですね。

人間はもともとマナを集めやすい体をしているので、媒介するのにぴったりなんだと思います」



精霊ってそんな奴いるのか……。なんか虫みたいでやだな……。



「精霊たちは元々は無害なんですけれども、人間の体を使って無自覚に悪さをする事があるので……。

時々この町の近くまで来ることがあるので、街の自警団や、こちらに登録されている冒険者様に協力を仰いでおります」



なるほど……!その時に報酬が出たりして、冒険者も町もWIN-WINという事か。


「この施設自体は大地主様からの出資や、魔結晶などの素材を換金する時の手間賃で成り立っていますね。

各国から豪商の方が集まる商業の町なんです」


「ありがとうございます。なんとなく理解できました」


「いえいえ!ここは初めてこられる冒険者様が多いんですけど、できれば長く滞在していって欲しいので!

路銀稼ぎをするならば丁度いい場所だと思いますよ!」



なるほどなあ。組合所としては紹介できる冒険者が多いほど儲かるわけだ。

換金の手数料で儲けてるようなもんだし。しかしこういう感じだと安心だな。魔結晶、ぶっちゃけ相場がわからないので、

ゴッソリ持って行かれる所だったかもしれないもんな……。


「登録が完了したので、この登録証をお持ちください」



ここは無料なんだ。



「簡単な魔法陣が描かれています。換金の際や依頼を受ける時に提示して頂ければ良いです」


「わかりました」


背負った大きなかばんとは別の、ポシェットに登録証をしまう。

魔結晶探索が終わり、ヴォルカニクス達と別れたらここでしばらく滞在することになるだろうし、

ちょうどよさそうだ。渡りに船という奴か。



さて、買い物も終わったし、少し時間を使いすぎてしまった。

ヴォルカニクス達の所に戻らねば。

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